2020年まとめ｜もともとひとりのにんげんだった｜亜久津歩
こんばんは、Qaiの亜久津歩です。今月の共通テーマは「2020年のまとめ」。まとめられるのかな、むしろまとめてよいのかな、という年でしたね。いつもQaiを見守ってくださる皆さん、この文章の向こうにいるあなたや、その周りの方々の心身が健やかで、少しでも幸福であることを願ってやみません。
さて。わたしの2020年最初の記事は、こちらでした。
そこで2020年の抱負は「始めない」にしました。
なんてふわっとまとめてみましたが、年末にキッチリ反省したいので具体的なことも少し述べておきます。
・詩集を作る（私家版）
・普通自動車運転免許を取得する
・腹筋を縦に割り体重を61kg未満にする
・がん検診に行く
はい。キッチリ反省します。うう…
・詩集を作る（私家版）→×
最近やっと、作り始めました。作りたいものが見えてきたので。この目標を立てた当初は、これまで発表してそのままになっていた詩をそろそろひとまとめにしたいな（前作から十年経ちました）という、素朴な動機でした。が、「どうしても作って、出したい」という勢いや意欲が足りず……また単純に新型コロナの影響でこどもを見ることが増え、時間も気力体力も割けませんでした。2021年にはできるといいな。
・普通自動車運転免許を取得する→△
通い始めましたよ！ 左折がこわい！
学科は通りました！ がんばります！
（仮免許以前のため△です）
・腹筋を縦に割り体重を61kg未満にする→× ×
運動不足で逆に太りました。
ダイエットは明日から、来年から…
・がん検診に行く→○
子宮頸がんと子宮体がんの検査をしました。以前からある子宮筋腫が育っていたのに加え、子宮腺筋症と診断がつきました。お医者さんに「これは痛かったでしょう…」と言っていただけて泣きそうになりましたよ、まさか理由があったとは。重い月経痛を堪えている皆さん、「こんなものだよね、みんながまんしてるし大袈裟かな」「検査こわいよー」等と思われるでしょうけれど、えいっと受診しちゃいましょうね…！
手術するほどではありませんでしたが、これまで処方されてきた痛み止めがあまり効かないこと、来春で四十代に入ることなどから、服薬（鎮痛剤・低容量ピル）よりミレーナがよさそうという話になり、そのつもりでいるところです。
はい。がん検診しか達成できていない事実に唖然としています。年始の自分、すまん…！（どんまい）「始めない」はそこそこできました。おかげでこれまでの仕事も活動も育児生活も、なんとかパンクせず、やめずに来られました。たったそれだけのことが、とても難しい一年でした。いや、毎年が綱渡りです。
そのなかで一つ、心境の変化がありました。
先ほど前作から十年と書きましたが、これは結婚・妊娠をしてからの十年、およそ三十歳から四十歳までの十年間でもあります。それで、あるとき、ふと思ったんですね。「十年、自分なりに、よくやったな」と。
息子たちを育てながら、社会において、家庭で、自分自身のなかで、さまざまなことを堪えてきました。それ以上の喜びや驚きや「かわいいー！」があり、助けてくれる友人たちがいたので、ひとまずここまでやってこられました。恵まれ、幸せで、ありがたいことです。
次の十年は、この十年を生かすと同時に、途切れてしまった十年前およびそれ以前の自分との接続を試みたいと考えています。母として妻として生きる前の、自分自身の回復です。戻すのではなく、ピッコロさんが神さまと融合して強くなる……いや、選んで棄てた魔王を取り込むイメージで……また少し、進めたらいいな。
言い尽くされたことですが、人生は一度きり。精一杯「よく生きる」をしていきたい。ただし「よく」とは、他人に決められた規則や慣習にお行儀よく右へ倣えをするという意味ではありません。2020年で、クソマジメはもうやめる。クソマジメでいれば悪いことは起こらない、クソマジメなら守ってもらえるという約束は気のせいだから。
こんな時代だからこそ、来年は今より愉快に暮らしてやろうと思います。もちろん守るべきものは守りながら。そんなわけで、2020年も本当にありがとうございました。皆さまどうぞ、よいお年を。
