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【ADV-PCG】”まねる”特集:相手のワザをコピーしよう

現代ADV-PCGプレイヤーのキューと申します。

ADV-PCGのカードプールには[まねる]や[ミミクリー]などのワザを使うことで、相手のワザをコピーできるポケモンが何種類か存在します。これらのポケモンは特定のデッキやポケモンに対する強力なカウンターとして機能することから、現代ADV-PCGにおいて活躍しているシーンが多く見られます。このレギュレーションでは「ホロンのポケモン」をはじめとした便利な多色エネルギーが多く存在しているため、ワザのエネルギー要求を満たしやすいことも[まねる]の使い勝手の良さを後押ししています。

この記事では、誰が・誰のどのワザをコピーすると強いのか …を提示し紹介していきます。皆様のデッキ構築やプレイングのお役に立てれば幸いです。


※ 以下、カード画像は「ポケモンカード旧シリーズ検索」様から転載させていただいております。


ワザをコピーするポケモン一覧

相手のワザをコピーできるポケモンを以下に列挙します。この記事では、特に採用されることが多い下記7種のポケモンについて詳しく触れていきます。

● [まねる]を使えるポケモン 5種

● 複数の相手ポケモンの技をコピーできるミュウ 2種


※ 上記の他にも、条件付きで相手のワザをコピーできるポケモンや、特殊な方法でコピーを行うポケモンがいくつか存在しますが、この記事では割愛します。


個別解説:コピーして使いたいワザ一覧

採用率の高いポケモン7種をピックアップし、それぞれがコピーして使う利点の大きいワザを、主に下記の観点から筆者の独断でリスト化しました。

  • 相手の弱点を突いて、低コストで大ダメージを与えられる

  • 対象のポケモンが環境に一定数存在する、あるいは今後活躍が期待できる

  • [まねる]持ちポケモン一枚でデッキ間の相性差を緩和もしくは改善できる

リストの中で特に重要と思われるワザについては、ワザ名を赤字+太字とした上で、個別にコメントを加えます。


ミュウδ

[まねる]使いの代表格です。デルタ種であることからデルタ種関連カードの恩恵を受けられるのが特徴であり、炎タイプから放たれる[まねる]が現環境で一定のシェアを持つポケモンたちに強烈に刺さります。

表:コピーできると強力なワザ一覧

◼️ジュカインexδ:パワーリベンジ
サイドが1枚でも取られていれば(60+10)×2=140ダメージで一撃必殺です。ジュカインexδは自身のポケボディー[エクストラリキッド]によりワザの要求エネルギーが{超無無}となっていますが、[まねる]でコピーする場合はテキストの記載通り{超無}のみで使えます。ポケモンexのポケパワーを活用するデッキにとっては天敵であるため、このミュウδと「逆転!マジックハンド」を搭載し、ベンチのジュカインexδを呼び出して一撃で倒せるようにしていることが多いです。

◼️メガニウムδ:デルタリダクション
中打点ポケモンの火力をごっそり削いでくる[デルタリダクション]が強力で、特に闘弱点のポケモンを主軸にするデッキは苦戦を強いられます。そういったデッキでミュウδを採用し、後出しから攻撃できれば、2エネ80ダメージ+火力減少で効率よく負荷をかけることができます。また、3エネワザ[メガインパクト]を使って一撃で倒すことも可能です。

◼️ハッサムex:ふりおろす
単体性能が高く、鋼エネルギーと[はがねのつばさ]で耐久力を上げてくるため突破が難しいポケモンですが、ミュウδであればほぼ一撃で吹き飛ばすことができます。ミュウδはHP60のたねポケモンであるため、相手は[ふりおろす]で一撃で倒すために「ちからのかけら」をつける必要があります。


ウソッキー

闘タイプの[まねる]使いです。特に環境トップのオドシシとわるいバンギラスを意識して採用されることが多いですが、他にも闘弱点を持つポケモンが環境に少なからず存在するため、活躍の場は比較的広いです。

表:コピーできると強力なワザ一覧

◼️オドシシ:つきおどす
相手の[あやしいなきごえ]で混乱することなく、コピーした[つきおどす]で40ダメージを出して素早く処理することができます。ウソッキーに限らずですが、オドシシ主軸のデッキに対して[つきおどす]を使うことで、相手の手札の「逆転!マジックハンド」をはじめとした厄介なトレーナーカードを落としたり、ドローソースを削って事故らせたりすることによって有利に立ち回ることが期待できます。

◼️わるいバンギラス:おしつぶす
現代ADV-PCGを代表するデッキタイプ【バンギマイン】の主軸となるハイスペックなポケモンです。幹部やマジハンなどの妨害もあり突破が難しいポケモンですが、ウソッキーでコスパよく削ることができれば戦況がやや有利に傾きます。ただし現代のバンギマインはホロンエネルギーSYN:FFを搭載しているため、弱点を突けないケースがしばしば発生する点を考慮する必要があります。


アイリーンのマネネ, メタモン(超)

2枚とも超タイプの[まねる]使いですが、HPとポケパワーの有無が異なります。メタモンはHPが10多いことと、他のメタモンと入れ替えができるポケパワーが魅力ですが、使用率の高いレックウザexδの[ポイントショート]で50ダメージを受ける点と、よく併用される「呪いのほこら」でポケモンチェックごとに10ダメージを受ける点が気掛かりです。メタモンを採用する場合は、これらを同時に使われた際に一撃で倒されうる点を考慮する必要があります。なお、アイリーンのマネネは海外版が存在しないため、ルールによっては使用できない場合があります。

表:コピーできると強力なワザ一覧

◼️サーナイトexδ:かえんだま
◼️サーナイトδ:ようじゅつ
どちらも【封印サーナイト】の主力であり、高い火力と強力なポケパワーを持つポケモンですが、超弱点が共通しています。こちらのベンチのマネネ・メタモンにエネルギーを付けておくことで、バトル場に出てくるサーナイトに対しプレッシャーをかけることが可能です。[ようじゅつ]の威力は相手のベンチポケモンの数に依存するので要注意です。

◼️ナッシー:たまなげMAX
【ナッシーマイン(スクランブルエッグ)】で使用されるポケモンです。ポケパワー[エネエネボンバー]+幹部+マジハン+封印の結晶で妨害しつつ、法外な火力を押し付けてきます。幹部を使われる前にあらかじめベンチにマネネ・メタモンを置いておくことで、[たまなげMAX]で1枚でも表を出せばナッシーを倒せる状況を作ることができます。マジハンで呼び出された場合は囮として割り切りましょう。

◼️ナッシーδ:デルタサークル
【ライエッグス(ナッシーライチュウ)】【横浜Destiny】などで使用される、コストパフォーマンスに優れる闘アタッカーです。こちらが使う[デルタサークル]でナッシーδを一撃で倒したい場合は、あらかじめデルタ種のポケモンを3体ベンチに置く必要があります。

◼️ミュウ☆δ:ミミクリー
この記事の後項でも紹介しますが、汎用性に優れる[ミミクリー]使いのポケモンです。マネネ・メタモンは逆に相手の場全体からワザをコピーしつつミュウ☆δの弱点を突けるので、ミュウ☆δを手早く処理したいデッキにおいては活躍の機会が多そうです。

◼️ラティオスexδ:アイスバリア
【ウインディヘルガー】などポケモンex主体で戦うデッキは、ラティオスexδの[アイスバリア]への対処に苦慮しがちです。水弱点を持つウインディexであれば尚のこと苦戦を強いられます。こういったデッキでマネネ・メタモンを採用し、超弱点を突きつつ[アイスバリア]を使うことで、無敵化しつつ2発でラティオスexδを倒せる形を作れます。逃げられる前に[ハイドロスプラッシュ]で一撃で倒すのも良いでしょう。


アクーシャのペラップ

現代ADV-PCGでは無色弱点をあえて狙うことが少ないため、[まねる]使いの中では最もマイナーなカードです。HPも他の[まねる]使いと比べると低めです。

表:コピーできると強力なワザ一覧

◼️わるいカイリュー:つめできりさく
人気の高いデッキ【Rニューラ(Rウィニー)】で使用されるポケモンです。草•闘抵抗を持つため、これらのタイプのポケモンを主軸とするデッキにおいては採用の余地があるかと思われます。なお、わるいカイリューを倒したいだけであれば、ADV2ザングースの[やつざき]の方が優秀であることには留意が必要です。

姫野かげまる先生のイラストはいいですね

ミュウ☆δ

デッキに一枚しか採用できないポケモン☆であり、デルタ種でもあるミュウです。[ミミクリー]は[まねる]とは異なり、相手の場のすべてのポケモンのワザをコピーすることができます。水弱点ポケモンに対してのみならず、厄介なワザを多用するコントロール色の強いデッキに対しても非常に強く立ち回れるため、汎用性を兼ね備えた対策札として多くのデッキに採用されています。

表:コピーできると強力なワザ一覧

ミュウ☆δは相手のベンチポケモンのワザも指定できるため、上記のワザを使用しなくても弱点を突くことは可能です。その他のコピーできると強いワザについては、後述する「[まねる]使い共通」のワザ表をご参照ください。

◼️バクーダ:ばくれつだん
相手の[ばくれつだん]でこちらのミュウ☆δを倒すには3発必要ですが、こちらは弱点を突けるので2発で倒せます。加えて[かねつ]によるエネルギー回収は、エネルギーを削ってくるデッキ【オドシシバクーダ】に対しては非常に有効です。さらに相棒のオドシシの[つきおどす]もコピーできればかなり展開が有利になります。


ミュウex

ポケボディー[オールマイティ]により、場にいるすべてのポケモンのワザをコピーできます。どちらかと言えば自分のポケモンのワザをコピーする目的で採用されることが多く、このミュウを軸にした【ミュウロック】【ミュウボルト】といったデッキタイプがよく知られています。ワザの選択肢が最も多く便利なポケモンですが、封印の結晶をつけられると[パワームーブ]しか使えなくなってしまう点には要注意です。

超タイプから使うと強い技は前述のマネネ・メタモンの表を、その他コピーできると強い技については後述する「[まねる]使い共通」のワザ表をご参照ください。


[まねる]使い共通

弱点を突かずとも、コピーすると強力と思われるワザを一覧にしました。いわゆる「害悪」「闇」と呼ばれがちな効果を持つ、愉快なワザが揃っています。

◼️ジュペッタex:かげのじゅもん
トラッシュにサポーターが6枚以上あると2エネで90ダメージを連発できる優秀なポケモンですが、こちらも同じ条件を満たすことで90ダメージの[かげのじゅもん]を使い、一撃でジュペッタexを倒すことができます。ただし、ウソッキーを使う場合は闘抵抗で-30されるため要注意です。

◼️ラッタ:ひろってくる
このポケモンが採用されるデッキはコントロール色の強いデッキであることがほとんどで、特に「逆転!マジックハンド」を再利用してバトル場を縛る戦法をとることが多いです。そうしたデッキに対してこちらも繰り返し[ひろってくる]で入れ替え札やエネルギーを回収することで、ロックを解除し対抗できます。これは持論ですが、既存のデッキ構築を大きく歪めることなく【ラッタロック】に勝つためには、[まねる]ポケモンとワープエネルギーの同時採用がほぼ必須であるように思われます。

◼️バクーダ:かねつ
ミュウ☆δの項でも触れた通り【オドシシバクーダ】は相手のエネルギーを削って行動を止める戦法をとるため、このワザで回収することでこちらの負け筋を消すことができます。ただし回収できるのは基本エネルギーのみであるため、有効に使えるかどうかはデッキの構築次第です。

◼️オドシシ:つきおどす
すでにウソッキーの項でも触れた通り、オドシシ主軸のデッキに対しては[つきおどす]がよく刺さります。Push Away合戦を楽しみましょう。

◼️レックウザexδ:ポイントショート
コピーすると2エネ50ダメージでレックウザexδを叩けるため、コストパフォーマンスが良好です。特にミュウ☆δはHPが70あるので相手の[ポイントショート]を2発耐える上、レックウザexδがベンチに居ても狙撃できるため、相手視点では無視し難い脅威となります。オドシシに対しても強く立ち回れることから、環境トップクラスのデッキ【オドシシレック】対策として採用されることも多いです。

◼️マイナン:かぎわける, マイナスパーク
エネルギーリムーブや封印の結晶などを再利用してこちらのリソースを削ってくる動きに対し、こちらも[かぎわける]を使ってリソースを回収することで対抗できます。[マイナスパーク]は【オドシシレック】のレックウザexδ複数に対し同時に20ダメージを与えられることから、サイドを取らずに圧力をかける手段、もしくは一気にサイドを取る手段として有効に利用できます。

◼️ニドクイン:どくどく
HP120の耐久力から放たれる[どくどく]はかなりの圧力がありますが、こちらも毒を仕込むことで効率良くダメージを与えられます。ただし、ニドクイン側にはポケパワー[マッハサーチ]+ワープエネルギーやハギ老人の思いやりなどの対処手段が用意されているので、使い方には工夫が必要です。


デッキ構築への採用例

これらの[まねる]ポケモンたちが採用されているデッキレシピおよび構築記事を4件紹介いたします。

①寒天さんの【ジュペッタルナソル】
ミュウδとミュウ☆δが採用されており、ラッタとジュカインexδが主な仮想敵として意識されています。レインボーエネルギーが4枚入るためワザの要求エネルギーを満たしやすい他、ミュウδがルージュラのポケボディー[しんかのしるし]の恩恵を受けられる点も好相性です。寒天さんはオンライン大会のThe Stambler Open本戦にてこの2枚を駆使し、予選全勝の【ラッタロック】に見事勝利しています。

②Little Riverさんの【横浜Destiny】
ミュウex、ミュウδ、ミュウ☆δの3種が採用されています。【横浜Destiny】は相手のデッキや各種状況ごとに最適なポケモンを使い分けるスタイルのデッキであるため、対応範囲が広いこの3種の採用は非常に合理的です。特にミュウδとミュウ☆δはナッシーδの[デルタサークル]の攻撃力を上げるため、このデッキに欠かせない存在となっています。

③Little Riverさんの【カメフーディン(カメルギア)】
ミュウδとウソッキーが採用されており、それぞれ天敵であるジュカインexδとオドシシが意識されています。このデッキはポケパワー[エナジーレイン]によるエネルギー加速が可能であるため、[まねる]の要求エネルギーが満たしやすい点もマッチしています。

④ランニングハイさんの【メガニウム】
ミュウ☆δとアイリーンのマネネが採用されており、メガニウムの炎弱点を突いてくるサーナイトexδや、コントロール系のポケモンが特に意識されています。このデッキにおけるミュウ☆δはホロンのポワルンの[デルタドロー]やホロンの冒険家の恩恵を受けられる上、メガニウムが苦手とする炎ポケモンの水弱点を突けるため、デッキ自体との相性も良好です。


おわりに

以上、ワザをコピーするポケモンについて特集しました。相手の技を盗んで打倒する、という動きは漫画のようでドラマチックで楽しいですし、戦術としても実用性が高く強力です。特定のデッキに対しては、こういったポケモンたちをタッチで採用すると相性が改善されることが多々ありますので、ぜひお試しいただけたらと思います。

そして、今月末(2024年6月末)はいよいよ第3回ダブルレインボー杯が開催されます!80人超の参加者の皆様がどんなデッキを持ち込んでくるのか、今から楽しみでしょうがないです。大会後にはレポートや構築記事も投稿する予定ですので、そちらもご覧いただけますと幸いです!

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

#毎日PushAway


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