【ADV-PCG】The Stambler Open 2024.1.14 大会レポート(ユレイドル使用)
キューと申します。東京在住のADV-PCGプレイヤーです。
2024年もしっかりADV-PCGをエンジョイしています。
●はじめに
2024年1月14日 日本時間 AM 7:00にTCG ONEで開催された、ADV-PCG(RS-PK)のオンライン大会 ”The Stambler Open" に参加しました。
参加者数47名というなかなかの規模の大会でしたが、幸いにも準優勝という成績を収めることができましたので、簡潔ながら大会レポートを投稿いたします。
下記の大会概要ページの上部タブ「Standings」「Pairings」から、試合結果や参加者の使用デッキレシピなどが参照できます。
また、Twitchで試合内容の一部が実況付きでライブ配信されていました。アーカイブが残っていますので、こちらから大会の様子を見ることもできます。[追記:アーカイブは非公開になったようです]
●環境予想
前週(2024年1月7日,筆者は不参加)にも同名のトーナメントが開催されており、その大会では参加者のおよそ3分の1がマルマインex入りのデッキを使用していました。また優勝者の寒天さんが使用したカイリキーマインをはじめ、マルマインex入りのデッキが決勝トーナメントに3名も残っていました。加えて、ピジョットやエネコロロのポケパワーを活用して展開するデッキの活躍も目立っていました。
このことから、今週は全体的にポケパワーを縛るデッキ…特にジュカインexδやルナトーン+ソルロックを投入したデッキが増えると予想し、その影響を比較的受けにくいユレイドルを使うことにしました。
●使用デッキ
レシピは以前投稿した記事と同一です。詳細はこちらの記事をご参照ください。
ちなみに、本大会参加者のデッキは予選本戦を通して固定かつ公開制です。参加者・観戦者は大会開催中、全員のデッキレシピを自由に参照できます。
●対戦レポート:予選(7回戦スイスドロー)
以下、デッキレシピ画像はLimitLessの大会ページから、一部カード画像は「ポケモンカード旧シリーズ検索」様から転載させていただいております。
1戦目 ニドクインピジョット(kikerdaさん) Win ⭕️
ニドクインは草弱点、[どくどく]はホロンエネルギーGLで防げる、ピジョットはユレイドルで捕まえられる…と相性面では有利ですが、非常に強力なデッキタイプですので油断せず臨みました。
ピジョットを捕まえて倒しつつもサイド差を調整することに成功し、HPの削れたニドクインにマジックハンドでエネを集中させたりすることで、高火力の技を打たれないように立ち回りました。最後はユレイドルの[ゆうわくどく]かレックウザexδの[ポイントショート]で相手ベンチのジュカインexδを倒せれば勝ち…という盤面を作り勝利しました。
2戦目 サーナイト(NankerPhelgeさん) Win ⭕️
ユレイドルが炎弱点を持つのでなかなか辛い相手です。サーナイトδの[エネスイッチ]に苦しみつつもなんとかマジックハンドを駆使し、残りサイド1-1まで持ち込みます。バトル場のねっこの化石をワープポイントで流されヒヤッとする場面もありましたが、前に出したユレイドルの[きゅうばん]がいい具合に働き非常にギリギリのところで勝利することができました。
3戦目 ムウマスリーパー+ブーピッグ(Kilheryxさん) Win ⭕️
最高の新デッキが誕生していました。ムウマの[ふかいねむり]で相手が目覚める確率を半分にした上で、スリーパーの[バインドオーラ]によりワープエネルギー・ヒーリングエネルギー・ホロンエネルギーGLを妨害し、相手が眠っている間に[ゆめくい][テレポートブラスト]でムウマを前に出しながら相手を削るデッキのようです。
私のデッキは特殊エネルギーで状態異常を対策していたため、[バインドオーラ]により防がれてしまい、ユレイドルがなかなか目覚めず一方的に殴られるシーンが多々ありました。ただし瞬間火力は高くはないので、動けるターンにマジックハンドや[ゆうわくどく]でブーピッグを捕まえ[スパイラルドレイン]で回復しつつ倒し、ダメージレースを有利に進めていきます。最後は封印の結晶で[バインドオーラ]を解除し、ホロンエネルギーGLをつけてユレイドルを起こし、勝利できました。
初見のオリジナルデッキと大会で戦うことができ、非常にエキサイティングな体験になりました。素晴らしいアイデアと、1つのデッキとして形にする構築力に敬意を表します。
4戦目 ラッタロック(erikreedsさん) Lose ❌
超一流のラッタ使いerikreedsさんとの対戦です。そのプレイの様子はたびたび観戦していましたが、実際に対戦したのはおそらく初めてのはずです。
ワープエネルギーとハギ老人の思いやりがキーカードであることがわかっていたので、ミュウ☆δやラッタで[ひろってくる]を使用しリソースを回収しつつ立ち回りました。ここか!?というタイミングがあったのでサイド取得を開始しましたが、やはり最強のラッタ使いにはあっさりマジハンなどでいなされてしまいました。バトルサーチャーのサイド落ちに気づくのが遅れていたり、リソース管理も少々迂闊だったと思います。最終的にベンチのユレイドルに16エネが集まってしまい、山札切れで敗北しました。完敗です!
ちなみにerikreedsさんはこのスイス戦を7戦全勝で終えています。強すぎる…
5戦目 バンギマイン(Frostyさん) Lose ❌
熟練・最強のバンギマイン使いが登場です。ユレイドルvsバンギマインの対面は夜な夜なTCG ONEの一人回し機能で練習していましたが、勝率は下がる一方だったため苦手意識がありました。
こちらはレックウザexδスタート、相手はラプラススタートだったのでチャンスか!?と期待しましたがあっさり導師から立て直されます。なんとかマルマインexを立たせないように、そして[スピンテール]を複数回撃たれないように立ち回ろうとしましたが、早々に[エネエネボンバー]の発動を許してしまいます。その後使われた幹部でこちらの手札がやや悪くなり、そのまま押し切られてしまいました。バンギマインはこの試合運びが非常に強力です…
6戦目 グロスカイリュー(crestofmiraclesさん) Win ⭕️
レックウザ☆とミュウδがイケてます。グロスカイリューはポケパワー主体のデッキなので妨害しやすいかと思いきや、パワー持ちのポケモンの数が多く[ゆうわくどく]では対処が間に合わないことに加え、エネルギー回収行動を多く行えるためリソース勝負に強く、手強いです。また、メタグロスδ, カイリューδともに草抵抗を持つためダメージも通りにくいです。
[こうそくいどう]が成功したカイリューδを[ゆうわくどく]で流そうとすると失敗する(正しい裁定?)ようで、連続で表を出され続けて苦しい展開を強いられました。かなり厳しい盤面とサイド差まで追い込まれましたが、ラッタの[ひろってくる]で多数のマジックハンドや呪われたほこらを繰り返し使用し、エネなしの超メタグロスをバトル場に固定して、なんとか下記のような盤面を作ることに成功しました。最後は幹部+呪われたほこらを通し、スリップダメージで相手のポケモンを全滅させて勝利することができました。
7戦目 ジュペッタルナソル(Rhogarさん) Win ⭕️
ルナソル厚めで、ロックだけでなくベンチ攻撃にも重きを置いていそうなジュペッタです。前週の大会で好成績を残したデッキに対しても強めに立ち回れるため、優れた構築・デッキ選択であると思います。
相手側が先にサイドを取ったので、すかさずマジックハンド+封印つきラッタの[ひろってくる]の体制に持ち込み、エネの供給が滞ったあたりで[ゆうわくどく]+呪われたほこらにより2体のジュペッタexをきぜつさせることに成功します。そのままの流れでベンチのルナソルを呼び出して倒し、サイドを取り切って勝利できました。
この時点でスイスドローが終了し、私の戦績は5-2でした。
全体では 7-0が1名, 6-1が1名, 5-2が8名 という分布で、オポネント計算の結果 7位 で決勝トーナメントに進出できました。緊張…
●対戦レポート:決勝トーナメント(8名, BO3)
ここからはTwitchの配信アーカイブのスクリーンショットも使用させていただきます。
初戦 フライゴン(MysteriousPlayerさん) Win ⭕️⭕️
まずは1戦目、相手はナックラーδでスタートしました。ポケパワー多めなのでなんとか対処できるか、と思いきやそのナックラーがふしぎなアメで一気に育ち、こちらの準備ができる前に攻め込まれてしまいます。途中で2回ほどリリーラの[タイムスパイラル]による退化を試みましたがどちらも失敗し、サイド差が5枚になるまで[すなあらし]+[ねんどうは]で盤面を破壊されました。
ここから最後の勝ち筋である、マジックハンドでエネ移動→リリーラ進化→スクランブルエネルギー→[タイムスパイラル]連打に賭けました。コイントス!
その後はユレイドル単騎で戦い、マジックハンドと[ゆうわくどく]の対面操作に加え、[スパイラルドレイン]の回復を交えてきぜつさせられないように立ち回り、最終的に火力不足に陥らせて辛くも勝利することができました。
2戦目は相手がかなり事故っていたようなので、先に立ったこちらのWCPユレイドルによる[ポイズンサークル]で強気に相手を倒してリソースを削っていくことにしました。3体倒したあたりで相手が限界を悟ったのか投了され、準決勝への進出が決まりました。
この試合、特に1戦目はリリーラとユレイドルの魅力をかなり引き出せたのではないか…と手前味噌ながら思っており、非常に嬉しい勝利を得られました。
準決勝戦 バンギマイン(Frostyさん) Win ⭕️❌⭕️
予選でボロ負けした最強バンギマイン使いにまたも遭遇!ピンチ再来です。
相手の[エネエネボンバー]をどう妨害するか、誰に[ゆうわくどく]を打ち込むか、ヒーリングエネルギーの残りは何枚か、[ひろってくる]を使うタイミングはいつか、どこでマジックハンドを打って相手のサナギラスを一撃で落とすか…など、相手のデッキリストを凝視しながらあれこれ必死に考えていました。正直夢中でデッキを振り回しておりまして、試合中の記憶がおぼろげです。後日配信アーカイブを見直してあらためて振り返り、思い出したことがあればここに記載していこうと思います。勝ち方も負け方も含め納得のいく試合ができ、非常に糧になる体験を得ることができました。バンギマインとのひとり回し練習の成果が活きたのかもしれません…
…決勝だ!!相手Tord!?
決勝戦 オドシシレック(TordReklevさん) Lose ❌❌
世界大会常連、ポケモンカード強者として知られるTordReklev選手と決勝戦です。構築時に想定した通り、ミュウ☆δが肝になるマッチです。
まずは1戦目、あらかじめ「不用意にサイド先行するとヤバい」「サイドは4枚以上一気に取った方がいい」とのアドバイスをいただいていたので、ミュウ☆δの[ミミクリー]→[マイナスパーク]もしくは[レインボーウェーブ]でレックウザexδを2体同時に倒すプランを採りました。[ゆうわくどく]も絡めて残りHP20のレックウザexδが2体いる状態を作り、プラン通り[マイナスパーク]でサイド4枚取りに成功します。その後マイナンの[かぎわける]を絡めた妨害に遭うも、なんとかミュウ☆δで[てんくうのツメ]を撃ちサイド1-6、あとベンチにいるいずれかのオドシシを[ゆうわくどく]で呼び出して落とせば勝ち…という状況に持ち込みました。
しかしここからがTordおよびオドシシレックの本領発揮、華麗な逆転劇が開幕します。当然ながら幹部を連発された上エネルギーリムーブも決められ、手札1枚から[ゆうわくどく]用のエネ探しを要求されます。なんとかエネは引けて[ゆうわくどく]でオドシシを呼び出すことに成功したものの、しっかり持っている漂流者から封印の結晶をサーチされ、[きゅうばん]を解除され逃げられます。最後に捕まえた3枚目の封印無しオドシシもスーパーポケモン回収で手札に回収され、前に出たレックウザexδに盤面を完全に破壊されました。悶絶!
2戦目は懲りたのでサイド先行はせず、できるだけ相手盤面にダメージを蓄積させてこちらのポケモンを倒さざるを得ない状況を作ろうと努力しました。しかし相手がオドシシでスタートしており[つきおどす(PushAway)]連打がこちらに大いに刺さり、こちらのマジックハンドを含むトレーナーカードが3~5枚テンポ良く落とされてしまいました。加えて1戦目でTordはこちらの[ゆうわくどく]戦法を完全に見切ったようでプレイスピードが大幅に上がっており、ベンチの非exポケモン全員に封印の結晶が完備されていました。こうなってしまうと勝ち筋がかなり薄くなってしまいます。ラッタの[ひろってくる]による抵抗を試みますが甲斐なく、最後は私のポケモン全員にダメージが蓄積され、PushAwayによるマジックハンド除去も交えながらこちらのポケモンを次々薙ぎ倒されゲームセットとなりました。
完敗!!!!!私はこれにて準優勝でフィニッシュでした。
現代ADV-PCGの象徴であり、本大会のキーキャラクターでもあるオドシシがめでたく優勝です。美しい…
●終わりに
結果としては2/47位、私としては出来過ぎとも思える嬉しい成績を収めることができました。偏ったサイド落ちがあまり発生しなかったり、幹部後の手札が比較的良かったりなど運も良かったですし、マルマインex系を含む苦手デッキとあまり当たらなかったので環境要因にも後押しされたと思います。
とはいえ、自作のユレイドルデッキを上位に食い込ませることができたのは本当に嬉しいです!これを機にユレイドルの強さが再認識され、新たなデッキタイプとして環境内に定着したらいいなと思っています。
長時間にわたり運営していただいた主催のOdysseusさんとPiplupさん、対戦していただいた皆様、盛り上げていただいた観戦者の皆様には心より感謝いたします。おかげで素晴らしい大会になりました。
今後はユレイドル以外にも自信を持って使えるデッキを増やし、6月末に東京で開催される"いつかきっとダブルレインボー杯"をひとつの目標として試行錯誤を続けようと思います。2024年も引き続きADV-PCGを楽しんでいきましょう!
ここまでお読みいただき、誠にありがとうございました。