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「シンフォニエッタ」の日 6月-Vol.1
2020年、コロナの緊急事態宣言が発令され、リモートワークを強いられ、家に閉じ込められた「異常」の中で気になりだしたことがあった。
村上春樹の「1Q84 BOOK3」が2010年に発刊されて十年経つが、その当時に書いた自分の書評「1Q84読解 村上春樹変奏曲」のことが、どうしても気になってきた。
「1Q84読解 村上春樹変奏曲」は、書き上げた後、これは自分だけのものにしてはいけない気がして、なにかの形で世の中の人に伝えたいと思い、SNSの「note.」で公開した。そこでは、常にアクセスされ、いろいろな人に読んでいただけたので、当初の目的は果たしたはずだった。
でも閲覧はされているのもの、反応が見えなくてスッキリしなかった。それは内容が難解だったのかもしれないし、自分の実力がその位のものなんだろうと思っていた。
だから、この件は終わったこと。忙しい日常のなかで、忘れられていたはずだった。
いまさら、なんであの書評が気になるんだろう。
このモヤモヤの正体は、なんなのかなぁ、みたいなことを、ぼんやり考えていた。
リモートワークになった春先、ストレス解消のつもりで「シンフォニエッタ」を聞いていたら、ふっと、これ「紙の本にしたいなぁ」と、思った。
それはもう、天啓を受けたみたいに。
「紙の本」にしたいと思った。
十年も経っていて、価値なんてないかもしれないけど、なんか、もう少しこだわって、自分なりに「紙の本」にしてみたいという思いが、心に落ちてきた。
それで、文書はそれなりに完成しているつもりだったから、「なにに」もう少しこだわればいいのか考えた。
答えは「装丁」だった。
そこでもう一度、「1Q84」に立ち返って、じっくりと読みながら、装丁のための写真取材をしようと思いついた。
あんまり計画せずに「装丁」に使用する写真を撮りに、カメラだけ持って直感に基づいて、旅してみよう、1Q84に登場する音楽を聞きながら。
それが、「1Q84フォトトリップ」の始まり。
6月の雨上がりの日、本当にこの直感に従って、あまり考えもないで「シンフォニエッタ」を聞きながら、家を出たら、足は表参道にむかっていた。
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村上春樹さんの「1Q84」をコロナの2020年に読む意味について考えながら、登場人物の印象を巡る旅をしました。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
村上春樹さんの「1Q84」を古典として広めるために活動拠点をつくりました。
https://deepblue1q84.stores.jp/
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「村上春樹変奏曲 1Q84読解&1Q84フォトトリップ」
¥3,320 税
村上春樹さんの「1Q84」を巡る評論とフォトエッセイです。
全256P 限定50冊(ナンバリング付)
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