![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/60303472/rectangle_large_type_2_fe62e7ab00a197cbab88aa96b0c6dc44.jpg?width=1200)
「ふかえり」の日 9月-Vol.3
ここまで来る1Q84ファンも少ないようで、カメラで駅を撮影していたら、地元の人に怪訝そうに質問された。
「ここ、二俣尾だよ。なんにもないよ」
村上春樹の小説に、この駅のことが、出てくるんです、って説明したら、そのおばさんはとても真剣に質問してきた。
「それ、なんていう小説?」
「1Q84、ってご存じですか」
「あの1Q84だよね、村上春樹の」って、驚いたご様子で、地元でもそんな話、聞いたことがないという。
ご本人も地元の人も、小説の存在は知っているのに、自分の使う駅が、それに登場していることは知らなかったのだ。
まぁ、読んでいないんだろうね。
「1Q84」は、村上春樹の中では最も題名が話題になった本だから、ベストセラーだった記憶は鮮明にあるんだろうけど、実際にBOOK3まで読み終えた人は驚くほど少ないのかもしれない。
とくにああいう形で、中途半端にBOOK2まで発売されて、あとから完結編が出版されただけに。
それはいま思うと残念な出版方法だった。
いいなと思ったら応援しよう!
![太田泉](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/130037477/profile_50f6208053e534e2eb98f661695de6bc.jpg?width=600&crop=1:1,smart)