石川雅規投手の勝ち星が遠いストレスと、どれくらいの割合で先発投手に勝ち星がつくのか調べてみたこと
石川雅規投手になかなか勝ち星がつかないというストレスに耐えかねて書く文章であるという点をまず最初に宣言します。
石川投手と200勝
石川投手への思い入れ、尊敬など、このあたりを整理整頓して書くのは今は到底無理なので割愛するとして(いつか書きたいなあ)。とにかく石川投手には200勝してほしい。とにかく石川投手の200勝を見たい。石川投手の200勝はスワローズファンの夢だ。
とはいえ苦しい現状。投げては抹消を繰り返す。雨天中止があれば先発登板の優先順位が下がる。次はいつ投げるのだろう。次の登板は飛ばないかな。先発の頻度が以前より落ちる以上は1試合1試合の重みが増す。でも勝てない。勝てない。ある時は好投が報われず。ある時はリリーフが打たれ。ある時は自滅し。勝てない。ファンとしてもつらい。
そもそも勝利数という理不尽な個人成績
そもそも勝利数という数字には、あまりにも個人能力以外の要素が関係しすぎる。5回5失点でも勝つ時は勝つし、9回1失点でも負ける時は負ける。味方打線のがんばり、リリーフ投手の踏ん張りが必要だ。野球がチームスポーツである以上は、どんな個人成績にも個人の能力以外の要素が関係してくるけれど、勝利数は突出してその側面が大きい。理不尽なのだ。
しかし「勝利数」という理不尽な数字が持つ力は大きい。特に先発投手にとっては。シーズン20勝に到達した先発投手は伝説になるし、シーズン10勝はいまだ大きなステータスだ。そして200勝。名球会。分業の進む現代野球では200勝を目指せる投手は絶滅危惧となっている。
よってなおさら石川投手には200勝に到達してほしい。石川投手の200勝が見たい。現在185勝。重い1勝。遠い1勝。
先発投手は登板数に対してどれくらい勝ち星を上げられるのか
そこで調査。先発投手は登板数に対してどれくらい勝ち星を上げられるのか。主に先発として石川投手と同時代を戦っている(戦っていた)投手と比較しながら、このやり場のないストレスをなんとかしたい。
※データは2023シーズン終了時
※リリーフ登板は考慮せず試合数に対する勝利数を対象とする
石川雅規(東京ヤクルトスワローズ)
試合数533試合 先発数516試合 勝利数185勝 敗戦数185敗
勝利数の割合36%
我らが石川投手はキャリアを通せば3試合に1試合程度は勝っているということになります。ただし登板試合数や登板回数が減ってきているここ4年は59試合で14勝。勝利数の割合は24%です。4試合に1試合しか勝てなくなってきているということです。苦しいなあ。つらいなあ。
山本昌(中日ドラゴンズ)
試合数581試合 先発数514試合 勝利数219勝 敗戦数165敗
勝利数の割合38%
石川投手が尊敬する大投手。石川投手よりもやや高い勝利数割合となりました。リリーフ登板を除けばもっと勝利数の割合は上がるかも。石川投手は尊敬する昌さんの年齢と成績の一覧を身近なところに貼っているそうです。石川投手は果たして50歳現役に到達できるのでしょうか。
小川泰弘(東京ヤクルトスワローズ)
試合数252試合 先発数247試合 勝利数102勝 敗戦数81敗
勝利数の割合40%
スワローズの現エースといえばライアン。石川投手とともにローテーションを支えてきました。圧倒的な活躍とはなかなか言えないものの、さすがの40%という数字に、やっぱりエースだなあと感心。今年も頼みます。
菅野智之(読売ジャイアンツ)
試合数252試合 先発数250試合 勝利数121勝 敗戦数71敗
勝利数の割合48%
やはりジャインアンツのエース。登板数の半分近くは勝つんですね。このままメジャーは断念するんでしょうか。ここ数年は全盛期と比べれば不調でしたが、今年は復活の年になりそうです。
岸孝之(埼玉西武ライオンズ→東北楽天ゴールデンイーグルス)
試合数368試合 先発数363試合 勝利数158勝 敗戦数109敗
勝利数の割合43%
もう40歳になるそうです。ずっと若々しい。石川投手と同様に長く先発を務め続けています。岸投手のすごいところは今だに勝つペースが落ちていないところ。いつまで力を維持できるでしょうか。
三浦大輔(横浜ベイスターズ)
試合数535試合 先発数488試合 勝利数172勝 敗戦数184敗
勝利数の割合32%
石川投手の姿と最も重なるのが番長監督です。決して常勝ではない(というか低迷期も長い)球団一筋で長く先発を続けました。石川投手は言っています。スワローズだからこれだけ長く先発を続けられているのだと。他のチームだったら200勝できたかも、なんてナンセンスなのです。番長監督は今の石川投手をどんな目でみてるのかなあ。
和田毅(福岡ソフトバンクホークス)
試合数326試合 先発数320試合 勝利数158勝 敗戦数87敗
勝利数の割合48% ※NPBの成績のみ
石川投手と甲子園でも戦った同世代のレジェンド左腕。常勝ホークスで長く活躍しているとは言え、菅野投手並みの割合とは恐れ入ります。石川投手とともに200勝を目指してほしい投手です。
吉見一起(中日ドラゴンズ)
試合数223試合 先発数196試合 勝利数90勝 敗戦数56敗
勝利数の割合40%
石川投手と全盛期が重なるドラゴンズのエース。その精密機械っぷりでも石川投手と比較されます。ドラゴンズが強かった時代のローテーションの柱。しっかり勝ってますね。
柳裕也(中日ドラゴンズ)
試合数137試合 先発数132試合 勝利数44勝 敗戦数51敗
勝利数の割合32%
あえて登場してもらった現ドラゴンズの大黒柱。たびたびかわいそう扱いされる現ドラゴンズのローテの柱は果たしてどれくらい勝っているのだろうと思って出てきてもらいました。石川投手より割合は低いけれど、それでも30%は超えるんですね。
内海哲也(読売ジャイアンツ→埼玉西武ライオンズ)
試合数335試合 先発数318試合 勝利数135勝 敗戦数104敗
勝利数の割合40%
長らくジャイアンツのローテーションを支えた内海投手。菅野投手ほどではないにせよ立派な40%です。
西勇輝(オリックスバファローズ→阪神タイガース)
試合数321試合 先発数294試合 勝利数118勝 敗戦数101敗
勝利数の割合37%
ベテランの域に入った西投手。圧倒的なイメージはないけれど、長く活躍し続けている西投手も石川投手の姿と重なります。勝利数の割合も石川投手と似たような感じでした。ここからどんな30代を過ごしていくのでしょうか。
大野雄大(中日ドラゴンズ)
試合数228試合 先発数224試合 勝利数84勝 敗戦数87敗
勝利数の割合37%
長くドラゴンズを支える大野投手。柳投手よりは勝ってるんですね。石川投手ともそんなに変わらない勝利数の割合です。
他にも石川投手の相棒であった館山昌平投手や、カープのエース大瀬良大地投手、複数球団を渡り歩きながら長く活躍を続ける涌井秀章投手など、比較してみたい投手はいたものの、リリーフとして活躍していた時期もあり今回は調査対象外としました。
まとめ
キャリア全体を通せば石川投手の勝利数の割合はまずまずと言えそうだ。けれど、それはキャリア全体の話であって、文中にも書いたように最近の石川投手は4試合に1勝がいいところ。この割合はやっぱり苦しい。
ちなみに。
高橋奎二
試合数84試合 先発数81試合 勝利数22勝 敗戦数22敗
勝利数の割合27%
原樹理
試合数117試合 先発数93試合 勝利数27勝 敗戦数43敗
勝利数の割合23%
高梨裕稔
試合数165試合 先発数118試合 勝利数41勝 敗戦数43敗
勝利数の割合25%
原投手と高梨投手はリリーフ登板もそれなりにあるけれど、取りあえず出してみた勝利数の割合はこんな感じ。つまり25%というのはそういうことなのだ。苦しい。つらい。
でもそんなつらさに耐えて石川投手の次の登板を楽しみに待つ義務がファンにはある。石川投手が200勝を目指し続ける限り、石川投手を信じて、極上の1勝を待ち続けるしかない。
まだまだ夢を見させて下さい!石川投手!
ちなみに最近のスワローズ
★オスナ、サンタナ、ヤフーレが頼もしすぎる。
★エスパーダが見ていて気持ちいい。石川投手の勝ちを消したけど。
★清水&田口はいつ帰ってくるんだ。
★石山泰稚にぞくぞくする。
★丸山和郁の確変はいつまで続くだろう。
★山田哲人と塩見泰隆が心配過ぎる。
一時期よりはかみ合った試合が、落ち着いた試合運びが多くなっているような気がするけど、一進一退です。まずは勝率5割!