ボクとラジオのお話。
SONY ICF-5800 スカイセンサー
小学6年生ぐらいの頃、ボクは歳の離れた兄からトランジスタラジオを譲り受けたのでありました。その当時は、そのラジオの名前など知る由もなく、ただのラジオとしてしか認識していませんでした。
今になって調べてみると「SONY ICF-5800 スカイセンサー」などという、何とも昭和レトロな格好のいい名前があるではないですか。
しかも、オークションサイトなどで売買されている価格を見て驚いたのですが、2万〜3万、4万近いものまであるではないですか!
手放さずに置いておけば良かったと少し悔やんでしまいました。
このラジオを兄から譲り受けたことで、ボクのラジオライフが始まったのであります。
早速、もらったラジオをシングルベッドのヘッドレストのところに設置し、部屋にいる時や、就寝時にラジオ番組を聴くのであります。
ABC ヤングリクエスト
当時、一部のクラスメイトもラジオユーザーで、たまにラジオの話で盛り上がったりしていました。「たまに」というのは、やはりテレビの話題の方が優先していたからです。
上記のいかにも昭和なタイトル「ABCヤングリクエスト」という番組で、当時のヒット歌謡曲を聴くことがちょっとしたステータスになっていたのです。ラジカセなどというハイテクマシンは、歳の離れた兄にしか許されていない時代ですから、最新ヒット曲はテレビの歌番組やラジオなどで聴くわけです。
MBS ヤングタウン
しかし「ABCヤングリクエスト」は、23時スタートなので、まだまだお子ちゃまなボクにとって、その時間の睡魔と戦うのは至難の業なのでありました。
22時には布団に入り、ラジオのスイッチを入れて、まず「ヤンタン」を聴くわけですが、「ヤンリク」が始まる頃にはすっかり夢の中。
常にクラスメイトとの「ヤンリク」の話題にはついていけなかったのでありました。
ささやかな「エロ」を求めて
ちなみに当時の深夜番組といえば「エロ」がつきものだったような気がします。というか、その「エロ」を求めて必死にラジオを聴いていたのです。
例えば「ヤンタン水曜日」のコーナーだった「イリアのロマンスボイス」や「ヤンタン金曜日」のコーナー「女性立ち入り禁止のコーナー」などは必死に聴いたものです。ええ。
夢で逢えたら
日曜の夜は「ヤンタン」を聴いておらず「松田聖子 夢で逢えたら」を聴いていた記憶があるのです。特に松田聖子さんのファンでもなかったのですが何故でしょうか? と、Wikipediaで調べてみたところ以下のようなことが書かれていました。
ああ、目的は「エロ」だったのですね。
オールナイトニッポン
そんなエロティックラジオキッズも、中学生ともなれば立派な深夜族です。
23時の壁などもう存在しないのです。それでも「ヤンリク」は殆ど聴いていなかったので、ボク的にはあまり面白くなかったのでしょう。(エロ要素がないから)ならば、さらに深夜へと25時に放送されるアダルティな番組「オールナイトニッポン」を聴いてみようではないか。
クラスメイトの中にはすでに「オールナイト」リスナーも存在しており、そのアダルティな世界をボクに自慢げに話してくるのでした。
22時〜「ヤンタン」、ヤンタン終了後〜25時「他番組」そして、25時〜「オールナイト」と番組サーフィンの予定を立てるも25時を待たずして撃沈。
「他番組」のところで睡魔にやられ、なかなか「オールナイト」に辿り着けないのでありました。
radiko
そして、大人になったラジオキッズはテレビを捨てて、ラジオ中心の日々を過ごしているのです。朝から晩までパソコンの「radiko」を起動させてFMを流しっぱなしの生活を送っているのです。
そこにはもう、あの頃の「エロ」はありません。
というか、ラジオから「エロ」がなくなったのです。ささやかな「エロ」が。
さらに最近のラジオは面白くなくなったと感じる時もありますが、サブスクやパソコンに保存している曲ばかりを流すより、誰かの話す声が流れてくるラジオの方が落ち着くので、これからもラジオを聴くのでしょう。
最近では、自分でラジオ番組を配信できるアプリなどもあります。
なんちゃってラジオみたいなこともやってみようかなと思う今日この頃なのでありました。
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