オバタリアン
あまりよく意味も分かっていないが、なんとなく語感が好きな言葉というのを誰もが持っているんじゃないかなと思う。
僕の中でのそのランキング18位くらいの言葉は「オバタリアン」である。
出典は古い。
本格的に使われ出した(とされる)のは1989年から連載された四コママンガ「オバタリアン」(堀田かつひこ作)であり、「おばさん」+「バタリアン」の造語である。
僕はてっきり「おばさん」+「リバタリアン」で「オバタリアン」だと思っていたが、バタリアンとは英語でbatallion、意味は大部隊であり、当時公開されていたコメディ・ゾンビホラー映画らしい。
自由主義者とゾンビではえらい違いである。
まあ、もう少し後なら「オバタリバン」とか言われてたやろうし、それよかはまだマシという気はする。
まあおばちゃんというのは基本的に傍若無人であり、その癖して折に触れて変な規範を持ち出してきたりすることの多いものである。
うちのおばあちゃまも帰省した時に一緒に喫茶店行ったら鉄の小瓶に入ったシロップを人数分くれと頼んでた。
糖尿なるよ。あれはテーブルに一つだけ置くことで皆がそこそこ自制しながらアイスティーにシロップを入れるようにという店の配慮だよ。
家の物干し竿には当然のように有馬グランドホテルの手拭いが干してある。ほんまにええんかよ。
聞いたら、「バスタオルじゃないだけまあええやろ」との事。そこに罪の大小は無いよ、当然。
まあ、バタリアンと呼ばれて然るべき存在である。
ただ、ここまで書いてきて女の人が歳を重ねてバタリアンになっていくのは悪くないことな気もしてきた。
当然、女性の解放云々みたいなことは言うつもりはない。このnoteは社会党の機関紙では無いからである。
そんなこと以前に、確かに70のおばばがちびちびとシロップをアイスティーに入れてたらなんか物悲しくないか?
そのシーンを流す番組を決めるなら、それはクローズアップ現代+である。
ジジババはむしろ月曜から夜ふかしに出れるくらいの自由さ・自在さを持って欲しいものである。
いいじゃん、ホテルのタオルかっぱらってきても。
どうせ調子に乗って配りきれもしないくらいプレーンの炭酸せんべい買ってるんだし。