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グラさんを名乗るきっかけ。
今回は軽く自己紹介しようと思う。
広島県三原市糸崎町生まれ。海と山と島しかない街だ。
親父が三菱重工の三原支社に勤務しており、そこの社員寮の寮母をしていたのが祖母というわけだ。
三原には大学卒業するまで毎年帰った。
あんたの父親は三原市の医者だったら良かったとよく言ってた。
俺もそうでありたかった。
幼稚園まで一緒に通っていたミナちゃんがことあるごとに「そんなんじゃ結婚してげないからね」と言ってたので、俺の人生はここの親の家業を継ぐもんだと覚悟していて、俺の人生のアウトラインはできていた。
ところが5歳の時に東京転勤となり、地獄のスタートとなる。
小さな社宅に住むし、広島弁はバカにされるし、東京を心から憎んだ。
それでも、小学生になると郊外の国分寺に住むようになり、田舎な土地柄なので、それなりに幸せだった。国分寺高校いって野球部に入るんだぐらいに考えていた。
兄貴が頭が良かったので、息子を試しに開成を受けさせたら受かったから、次男も中学を受験させようと欲を張ったのが間違った。
兄貴ほど頭はよくないので、暁星に入った。
そこで、俺は人生を詰んだ。
生徒はボンボンだらけだ。誰もが知っている会社の創業ファミリーだったり、芸能人の息子、プロスポーツ選手の息子、みたいのがゴロゴロ。
「いい大学入ってエリートになる」というキャリアを目指したところで、ハナから人生負けている。何やっても奴らには勝てない。
だったら、そのレールから外れよう。比較対象外になろう。
ガラクタでもいいから小さな会社を起こそうと思った。これが中1だ。
実は、落合第三小学校の1年生の時、短冊に将来の夢を書けといわれて、
なやんだあげく「社長になる」と書いたら、担任から怒られた。
逆にいえば、将来の夢なんかないから、こう書いたわけだ。
やりたいことはないけど、サラリーマンなんかになりたくない。
東京転勤で喜んでいるような親父と同じ道は踏みたくないというのが、毎日の苦しい満員電車で思ったことだ。
満員電車は心からヘイトしているので、今でも徒歩通勤である。
無駄な時間をあの時に過ごしたからこそ、今の自分があるのかもしれない。
最初の起業は、早稲田で出会った松瀬から誘われたのがきっかけだ。
特に何をやりたいとかがなかったのではあるが、「i-mode」の世界に飛び込めたわけだから奇跡というものである。
途中で色々あって、一時期、植木職人で過ごしたこともあるが、やはり、インターネットの世界に身をおくべきだと思い直させたのも植木のおかげだ。
2度目起業は、iPhoneがきた時。i-modeで出遅れたから、今度は出遅れまいと思って起業した。早かったのが功を奏して、早々と自社アプリが1000万ダウンロードを達成したものだが、本当のヒットには恵まれなかった。
そして、小売業まで手を出して、一発アウト。
そもそも物を買わない人間が小売りなんかをやってはいけない。
ゲームなんかしない人間がゲームなんかを作ってはいけない。
もちろん、そんなので成功している起業家はたくさんいるが、俺の神様はそれをさせなかった。
3度目の起業はテックジム。
今までプログラマーにたくさんのことを教えてもらった。
ガリガリのエンジニアにはならなかったけど、プログラミングは楽しい。
そういえば、祖母から「あんたは先生になるか、音楽家になるべきだ」と言われていた。ミュージシャンにはならなかったけど、人に教えることには携わっている。
さて、そろそろ、ニックネームの話にうつろう。
最初は「ふじふじ」と呼ばれていたのは、i-modeコンテンツの企画書に「ようこそ、ふじふじさん」と書いていて、現場の担当者からも「ふじふじはどう思う?」みたいになり、これが定着した。
そして、YouTubeをはじめるときに、なんて名乗ろうかというときに、「ふじふじ」から「グラさん」にチェンジした。
Pythonプログラミングの無料講座を全国各地で回っていた時のことだ。
8泊9日みたいな強行スケジュールもざらで、参加者の方にふと「朝起きると自分がどこにいるのかわからないことがある」と言った時に「まるで寅さんみたいだね」と言われたので、まずはフーテンの寅さんの格好をしてYouTubeを撮ろうと決めた。
「自分がどこにいるのかわからない」というのは大袈裟ではない。
例えば高松にいるとする。テレビをつけると兵庫県の天気予報が流れているのだ。こんなことがザラにあるのだ。
さて、なぜ寅さんではなくてグラさんなのか。
すでに寅さんの格好をしている東大Youtuberがいたからだ。
サングラスをかけよう。プログラミングの「グラ」でいこう。
こういうわけで、グラさんになったわけである。
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