ホスト型経営からスナック型経営へ
ニューヨークが人種の坩堝ならば、
FC本部の学校はビジネスモデルの坩堝である。
授業のあとの交流会の隣に座っていたのは、
女性専用セミパーソナルジムをやっている吉野さん。
なんと元セプテーニ社員だった。
IT業界出身の人は初めてだった。
その時の経験が、集客で役に立っているという。
IT出身の異業種FC展開は今後の潮流になるのかもしれない。
今回の竹村塾長の講義は気合が入っていて、
「FCは新しい市場を作る仕事だ」と言った。
ちょうどその事例で、明光義塾の1対3型個別指導塾が取り上げられた。
「個別指導」は「マンツーマン指導」ではない。
1人で3人の面倒を見るということは、サービスが薄まるような気分になるが、実は、自立学習を促し、安価で提供できて、合理的なシステムだからこそ、新しい市場を作った。
そして、言葉のチョイスが秀逸である。
そんな話の後だったから、セミパーソナルジムのお話は面白かった。
トレーナーは男性で女性6人の面倒をみる。
元来、コーチというものは見守るのが仕事だから一人につきっきりになる必要はない。
そんなところに、パーソナルトレーナーというビジネスモデルが勃興した。
一人にとことん寄り添うことで付加価値を出す。家庭教師もこの理屈である。
ところが、このやり方だと収益性を圧迫する。
顧客も価格の重さを感じ続けることになる。
一人のお客さんに一人がついて、たくさん収益を得ようという発想は、
成長経済ならいいが、そろそろ日本人もきつくなってきている。
これを「ホスト型運営」というなら、セミパーソナルジムは「スナック型運営」というらしい。
別にママさんは美人じゃなくてもいい。
ほどよく面倒見がよければまた通いたくなる。
ホスト型だと、お客さんがわがままになるが、
スナック型だと、お客さんたちが気をつかうようになる。
だからママさんも気持ちよく仕事ができる。この形はサステナブルである。
竹村塾長がFCチャンネルで「儲かりすぎず長く続けられるお店」がいいと言っていた。
確かにスナック型は一人でまわすのに限界がある。枠が埋まればそれ以上の売上にならない。
だからFC展開で市場を作る必要がある。
安定したビジネスモデルで相応のビジネスをできれば良いという人もいる。
ライザップのように、高付加価値で焼畑的に営業するのはもうトレンドではないのかもしれない。
結果にコミットしてもらうよりも、みんなで楽しくというプロセス重視の考え方に戻ってきている気がした。
お客さんも財布と睨めっこ、お店も売上と睨めっこというのは、長続きするわけがないのである。
そして2次会が終わり、気づいたら神田の夜のお店へ。
お姉様たちが「LINEを交換しても店に来てくれない」とボヤいていた。
もはや日本はそういう時代になったということだ。
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