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植毛こそメタバース。見た目が変われば心も変わり、人生が変わる。

先日トルコで自毛触毛してきた。
ホテル2泊の弾丸旅行である。

日曜日夜の羽田発に乗って早朝イスタンブール空港につき、そこから送迎車にのってクリニックに直行、月曜朝9時から夕方17時まで手術する。
2日目はホテルで安静待機して、3日目の水曜日はクリニックに術後経過を診てもらい、あとはトルコ観光。夜9時にホテルに戻ったら10時にはチェックアウト、深夜発の便に乗り、羽田には木曜日の夜につく。こんな感じの旅行程だ。

神は7日で世界を創造したが、わが砂漠の緑化は5日でコンプリートした。


今回、なぜ植毛をしたのかといえば、FC本部の学校の懇親会で、林さんから一緒に行きましょうと誘われたからである。

後付けの理由としては、ちょうどメタバースの本を読んでいて、現実ではできない自己実現としての変身願望を叶えるというくだりがあって、今までの容姿や経歴とは違った人生を送ることができると、さも人生解決の手段のように表現されていたのである。

だったら、リアルで変身した方が面白くないかと思ったのだ。

そういえば、何かしらハゲと呼ぶ奴から、その雑言をなくしたら、こんどは何を言ってくるのか純粋に興味が湧いた。

このことについては、YJ氏が面白い指摘をしていて、術後1年の人のインタビューでは、ハゲということに対するストレスが無くなり、人生が軽やかになったという感想が多いという。それだけ、周りの目が気になっているわけである。

デブじゃない奴がデブを何気なく茶化すように、ハゲじゃない奴もこっちは別に悪いことをしてるわけではないのに、心無い言葉を浴びせる。
まあ、競争社会だから、仕方ない。
受け入れるしかない。それがこの人種のカルマなのである。

この10年でAGA薬の服用は当たり前になり、オオサカ堂では数千円で1ヶ月分のクスリが手に入るようになった。薄毛人にとっては、この浪速の個人輸入代行業者はもはや救世主メシアである。

今まで大正製薬がリアップという免罪符を情弱庶民に売りつけ、それが高価で買えないというさらに情報弱者には薬効成分のないチャップアップが配給された。ところが、もはや天動説は覆り、救世主が正しき処方を布教したのである。


このようになると、一見フサフサの仮性ハゲがゲリラ兵のように潜伏することになる。

私が出演したフランチャイズチャンネルの植毛相談の回が動画をアップされると、ブルータスお前もかとばかり、同士が相談にやってくる。やっぱAGA薬だけだと根本解決にならないのだなと思った。

というのも、ハゲる運命が約束された毛根を大切にしたところで、頭頂部と前頭部に爆弾を抱えて生きることになる。クスリを辞めれば日照りの大凶作にあい、元の木阿弥となる。いわばシャブ中毒みたいなものでクスリ漬けには変わらない。この時点で、心の悩みは常にここにあることになる。
だったら一気に、抜けないゲルマン民族を大移動させた方が気が楽だ。病も気から心のハゲも気からなのである。

今回、イケメンホスト出身の20代の若者も参加していて、見た限りなんともない。けどAGA薬は断ち切りたいということだった。
もはやそういう時代なのである。

というわけで、1ミリでもハゲに悩んでる方は、1日でその悩みを吹き飛ばして欲しいわけだが、そうは問屋がおろさない。お金だけで解決する問題でもないことを書いておく。

まず、術前10日前から禁酒、禁煙である。
これは麻酔を効きやすくするためだ。

ま、これだけのことが出来れは、術後7日間のカフェイン抜きは大したことないわけだか、ここから苦行が待っている。

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術後2日間は血が止まらない。この体液がヨーグルトみたいな匂いがしてたまらない。
そして、麻酔が切れるとズンズンと頭痛がするので、あらかじめ3日分もらった鎮痛剤を飲む。そこから次第に顔が膨れてくる。

おまけにしばらくは、下を向いてはならないし、重い荷物を持ち上げてはならない。
上を向いて歩きましょうというわけだ。

1日水2リットル飲むのを1週間続けると顔の腫れがなくなる。

また寝る前は、20分間ローションを塗って瘡蓋をふやかし、霧吹きで吹き飛ばし、シャンプーを細心の注意でやる。シャワーもNG。ドライヤーもご法度だ。こんなことを1ヶ月続ける。禁酒禁煙もここまで続けるのだ。

過度な運動もダメ、直射日光もダメ。
寝返りを打って擦れないように2週間はネックピロー着用である。

ここまでの苦行の覚悟ができるのであれば、とっとと、申し込んでしまえばいい。

というのは、ハゲは1日にしてならず、植毛も1日してならずだからである。

プログラミングをやるのが1日でも早い方がいいように、植毛も1日でも早い方がいい。
決断してから実現するための時間的コストを考えると当然急ぐべきだ。タイムイズマネーである。

まず、3ヶ月後に植毛したところが脱毛する。
そこからが本当のリスタートであり、6ヶ月後にようやく喜望峰を通り抜け、凱旋門をパレードするのは一年後というわけである。

ただ植毛には浪人はない。
ちゃんと現役合格させてくれるのだから、一年は頑張りましょうねということである。

ここまで読まれた方は、ぜひ、逆転合格の道を歩んで欲しい。


なお、林さんのように、丸坊主になりたくないという人向けの術式もある。
サムライ気分で人生ネタ作りというのも一興だ。



また最後の告白ではあるが、禁酒禁煙禁セックスなどの苦行は絶対にやれということではない。毛根の定着率を95%にするベストプラクティスである。だから、別に多少抜け落ちても良いという気前の良い人はピューリタンにならなくてもいいこと記して、本題を終えることにする。


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テックジム創業者:藤永端(みんなのグラさん)のIT業界裏話
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