ニデック株主総会2024－永守会長挨拶全文

　２０２４年６月１８日のニデック第５１期株主総会の、永守会長挨拶の全文スクリプトです。おそらくこれを文字起こししたのは世界で私だけでしょう（爆）。有料で売ろうかと思いましたが、ニデックに見つかると訴えられそうなので、やめておきます。なので、まじで有料級なので、ぜひ読んでください。聞き取れなかった部分をｘｘｘと表記しています。決して禁止ワード等ではありません。また（）書きは私の補足です。　

　終始笑いと拍手の絶えない挨拶でした。漫然ととりとめの無いように見えますが、実際に聴くと引き込まれる、本当に魅力的なスピーチ力です。京都弁ゆえなのか、温かみがあり、そのリズム、抑揚はある種の、美しい日本語の一つの形だとさえ思うほどです。文字だけではその生き生きとした様子が伝わらないかもしれませんが、ぜひ永守会長の声を脳内で再生し、読んでいただきたいと思います。

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　４月の１日（いっぴ）ですね、新たな経営体制がスタートいたしまして、のちほど、現在の社長執行役員なんですけれども、のちほど取締役に選任していただく岸田光哉が挨拶させてもらいますけれども、私は今までこの株主総会５０年間ですね、上場してからはそんなに長くないですけれども、ずっとここで独壇で説明をさせてもらってきました。昨年はその非難の声が一人だけでてきましたけれども、その後の評決では依然わたしの話が面白いという支持をうけまして、しかし、今回はグローバルまあグループ全体の代表ということでね、一応、第一線の経営からはですね一歩後ろへいくと。そして新しい会長と社長が経営を担当するということになりました。

　私はこの８月で満８０歳になります。しかし、体力では３８歳です（拍手）。またですね、今後は経営者の育成をしたり、それからＭ＆Ａですね、新しい会社を買っていくとかね、そいう言うところを中心にやりまして、実際の会長、社長がですね、新たな経営体制を作ってですね、きちっとですね、担当の責任者を添えてですね、ワンマンショーからの脱皮を現在やっております。これで４月からね、３カ月経っておりますけれどもね、だんだんだんだん私の出番は減ってきております。減ってきているということは非常にいい話でありましてね、やはり２兆数千億円の会社なってですね、そういう人材が育ってきていると。だから大学とか大学院を卒業してですね、入ってきた人たちがですね、４０代から５０代の頃に非常に重要な仕事をするようになってきておりますし、また世界４６カ国、３００以上の工場ができあがってですね、本当にですね、私もときどきそこ見に行ってですね、驚かんばかりのね、これ自分が作った会社かいな、と思うぐらいに驚きを与えてくれるような素晴らしい会社になってきております。ですから、今日は後ほど社長が今後どういう分野でさらに成長していくのかということについてきちんと説明があります。これは私の説明ではありません。社長、何にも合意しておりません、勝手に作っております。恐らく今日は質問がたくさんでるでしょうけれども、できるかぎり私が答えをするなと言われておりますけれども、私の答えを聞きに来ておられるかたもおられますから、静かに終わろうと思っていますけれどもそうはいかんだろうと、考えております。

　さきほどちょっと不祥事があったりね、ありますけれども、企業が成長しているときはね、こんな勢いで成長してきたらね、ときどきはサルも木から落ちると、いうことで、深くお詫びをしなきゃならん（と思いますけれども）、私はお詫びしません。そんなことよりも、株が上がることです。去年はもう１１月くらいから今年の２月くらいね、株がずいぶん下がりましてね、みなさん方の中にもおられると思います、電話かけてきてね、ぐちゃぐちゃとね、永守なんかはよやめんかいとかね、さんざんいうんだよね、いままでもね、儲かってるときは一回も電話かかってこない。ちょっと下がるとうわーっと言うてくると。そんな人はうちの会社の株買うたらあかんのやと。ちゃんと私はやることやっとるんです。それから３０００円戻ってますからね、あっというまに、その時に買わないかんですよ。私に電話してるところやないやろと。あっというまにあれでっせ、1万円いきますで。これを言うたらあかんのやけどね、だけどね、そういうね、なんていいますか、この経営のね、いつでも株が上がりっぱなしってのはあり得ないですよこれ、やっぱり投資したりなんかしたらね、車の中国のやつはね、中国はものすごい政府の補助金出してね、ばんばんばんばん来よるわけです。例えばですよ、我々だけが損をしていると、他の会社がもうかってるなら、うちの努力不足ですわ。だけど、客も赤字やわ、競争相手も全部赤字やわ、うちも赤字やと。ね。これでもやるかと、そらやりません、会社潰れます。いったん中国の販売やめてやね、しかしこれで終わりませんで。いまもう素晴らしいやつ、中国をコテンパンにやっつけるやつ今開発してますから、だからね、そんなのね、普通ならやめておしまいにしよるわけですけど、そんな会社じゃありませんこの会社は。だから過去からもね、いっぺん出ていった分野から逃げたことは一回もありません。で、もいっぺん出て行って、必ず世界一になる。それがニデックなんです。

　ちょっと下がったらガタガタガタガタ電話してくる人はもうこれ終わったら株売ってください。そんな信頼がないのかと。そんな経営者に信頼のないところの株をどうするんやと。過去に一回でももってですよ、途中では損しますよ、売らなきゃ損じゃないんですよ株は。売って初めてそこに損失がｘｘｘになるわけでね、げんに５千円が８千円にこないだ戻ったわね。儲かったら電話してくれます？そん時は知らん顔しといてやね、なんちゅーこというんだと、そういう節操のない株主要りません！やはりね、これから１０兆円まで行こうとしているわけですから、もう京セラも抜きましたで全部、いいですか、京セラ１４年前、村田に比べたら半分の歴史しかたってへんわな。経ってなくても売上２兆数千億円はダントツで一番ですよ京都で。そうでしょ。これからまだがんがんいきますよ、今京都の一番じゃしょうがない。日本一になって世界一になる。それをね、ガタガタ文句いう人はたいした株を持ってないんや。もっと持っている人は何も言いませんわな。強い信頼関係のもとにやね、買われていますから。

　だから、今日は、社長いいですよ、なかなか。私後継者二人か，三人失敗したけどね、今回は本物や、間違いないわ、今回は、話きいたらわかりますよ。ぜひ話聞いていただいてね、新しい製品がどんどんどんどん出てきてましてねＡＩのほうもでてきとるし、それはすごいですよ。だから株価上がっとるんです。僕の口で株上がってるわけじゃないんです。ちゃんとした実績が上がってきてるから株が上がっているわけでしてね。わずか数か月も待てへんのかと。数か月ですよ待つの。待っとったら、あがってくんのやからね、まてーっていっているのにね、言うてくるわけや。応対に出てるね、株式担当の女性かわいそうやわ。なんだと、ニデックっていうのはこういう株主ばっかりなんかと、昔みたいにどーんと構えてね、１００年でもまってくれると、いう人がいなくなったんですか。必ず、、、上がるというたらあかん（笑）必ず皆さん方のご期待にそえると。ということでですね、今日は新しい社長が出て来てね、将来展望の話をしますから、今日はできる限り私はしゃべらないようにするように言われていますのでね、よほどのことがない限りは、出番はないけど、恐らく今日は変な人おるんじゃないですか、それがでてくると、私の出番ですわ。あ、は、は、は（大きな拍手）

　８０ですがね、人間ドッグの検査ではね、５８です。さっきの３８は嘘。今の人間ドッグの検査は正しいからね、だから皆さん方いいですか、下がったときが買いや！それをちょっと上がってくるの遅れるからいうて、なんでそんなもんうちの会社の女子社員いじめにくんねん。それだったらわしのところに電話かけてこんかい。そういうことで、今日はあんまり楽しくないかもしれません。だけど真面目に答えますからね、それから他の役員も全部呼んどってね、担当のやつ全部やらせると。もうこれからね。もうだから普通の会社の株主総会ていうのはおもしろくないからね、ちょっとこう私も来てますけど、まあ京都のほかの会社の株主総会はおもろないですよ、なんか言ったら貴重なご意見承っておきます、そんなおまえ、総会いらへんやないかと。楽しみにして来てもらっておりますからね、それには応えますちゃんと。そういうことでこれからも頼みますよ。だいぶ上がってきたけどね、そんなもんね、上がってきてからじゃ遅いのや、株は下がったときに買わななあかんのに、ちゃんとね株主総会近づいてきたらちゃんと上がるんですよ。そういう経営してんのやからうちは、一番中心は株主総会やから、そこに的をして、他の会社みたいなｘｘｘとは違いますで。今日はお楽しみにね、ありがとうございました。