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Flesh and Blood:Episode of Iyslander~日本選手権2位までの調整録とデッキ解説~
はじめに
Iyslanderを使って1年が経ちました。
去年の今頃はまだ5人で遊んでいたんです。
それが1年経たない内に日本選手権が開催されることになりました!最高のゲームが沢山の人へ広まったことにまずは感謝したいです。
そして初の日本選手権をIyslanderで2位になる事が出来ました。Iyslanderが大好きだ、愛していると公言してきて初めて自信になる結果が着いてきたと思います。
この1年は僕の生涯残る経験ですし、 皆もFaBを通じて、良い経験をしているといいなと思いながら書いています。
前回の記事からの半年は特に沢山のドラマがあったのでIyslanderの構築の変遷を辿りながら調整録として赤裸々に残そうと思います。
※暗めの内容が多いです
有料部分は僕が1年間で培ったIyslanderの極意を全部載せてるので良ければビール奢ってください❗
(デッキ解説は下の方にあります)
過去の記事に基本的な事は記してあります
Skirmish S6
4月、 日本初のSkirmishをIyslanderで優勝することができました。競技的にプレイするのはFaBが初でしたから、この結果はめちゃめちゃ嬉しかったです。なにより師匠であり盟友のXavierさんと決勝を戦えたのも最高でした。この後すぐにBlitzでIyslanderがLiving Legendになります。
大会後にXavierさんと日本選手権は絶対チームで調整しようという約束をしました。
以降の戦いの場はCCへと移っていきます。
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チームIyslander結成!!
CCのIyslander
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マイケル・ハミルトンがIyslanderで世界大会を優勝して物理と魔法の両方から攻撃するBull型Iyslanderがテンプレートになりました。
Bull型は全てのヒーローに対して5割近い勝率を出せるのが魅力です。
勝った時は自分が強く、負けた時は自分が悪い、というのを素直に反映してくるので来るRoad to Nationalに向けてひたすらこの構築を練習していました。が陰りが見えます
Lexiの隆盛とCombo Iyslander
Outsiders発売当初はAzaleaが結果を残していましたが徐々にNonfuse Lexiが頭角を表してきました。安定した高打点やRain Razorの爆発力が魅力のNonfuse Lexiに対して従来のBull型Iyslanderではどれだけ頑張っても2割しか勝つ事ができないという結論になり、Iyslanderは環境から姿を消しました。
Road to Nationalまで1ヶ月を切っていましたがどうしてもIyslanderで出たかったので別の形を模索する必要がありました。
それで辿り着いたのがCombo型のIyslanderでした。
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従来の安定度を犠牲にし、Frostbite大量生成コンボによるエクストラターンを戦術の軸に据えたものです。Bull型が発見される前は寧ろこちらが主流だったので原点回帰したのです。方向転換の甲斐が有ってTalisharでのLexiへの勝率は4割まで回復しました。
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Road to National
5月、日本選手権の出場権が得られるCCの大会です。Blitzよりも複雑なゲームであるCC、この大会で結果を残した人達が時点での最強ということになります。もちろん勝つつもりで挑みました。
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しかし結果は2回挑戦して両日とも2-3の負け越しでした。僕と同じくIyslanderで挑んだXavierさんはしっかりTop8に残っていたので調整不足だったのを認識しました。
何より悔しかったのが、4ラウンド目どくいろさんの使うLexi戦です。どくいろさんとは以前にも大きい大会のTop8で戦って負けていました。
内容はIP2のハンデを諸共せずに負ける結果に。
この時はIyslanderを引退しようか考えました。(IP2 : 2ターンの間、手札上限が1下がるペナルティ)
それとこの頃くらいから普段遊ぶ友人が徐々にIyslanderと遊んでくれなくなりました。
理由は単純です。Frostbite大量生成するヤツと誰が遊びたいと思うのか…以降は何処で遊んでもIyslander以外を使ってもつまらないと思われるようになりましたから、鞄にIysを入れなくなりました。
おかゆ海賊団
7月、相変わらずNonfuse Lexiへの突破口は見つからないまま、Iysを持ち運ばないようにしていました。それでも偶には使いたくなってイベントで使ったりお願いしてフリプで使ったりしてましたが対戦相手が本当に楽しくなさそうだったのを覚えています。
全く使ってない日にも如何にIysが悪いかの説法を聴いていたので
自分はIysがめちゃくちゃ好きだが、周りは嫌い、直に嫌いと言われる度に余計に持ち運ばないようにしようという連鎖でした。
まぁ嫌われる様なデッキ使ってるからな…という被害思想が染み付いていった感じです。
そうしている内に日本選手権の勝利ポイント枠の発表に自分の名前があるのがわかりました。
届かなかった日本選手権に出れるらしい、、
このタイミングで日本選手権に向けての調整チーム、おかゆ海賊団に誘われました。
Iys使ったら嫌われるので最初は参加するつもり無かったのですが「ハッタさんからの推薦だよ」と言っていただけたので面子を潰さないようにって消極的な理由で参加しました。
船長のおかゆさまとは
お「まぁ、しやみは眼中に無いからな」
僕「でもおかゆさまには前、勝ちましたよ」
バチバチ
という関係でした笑
調整チームは色々意見交換が出来る仲間として、当日戦うかもしれないライバルとして意識し合える良い環境でした。ただ、Iysで日本選手権に出るかは悩んでいました。
(勝利ポイント枠 : 普段のイベントで勝利すれば貰えるポイントの上位20名が日本選手権の権利を得られた)
Bull's Eyeの禁止Rheaの優勝
Iyslanderが環境から姿を消して数ヶ月、OldhimがLiving Legendになり、そして新弾のDusk till Dawnが発売されるとLexiからBull's Eye Bracersが禁止になり、環境は大きく変わることになります。
発売直後のBattle Hurdened ChicagoでIyslanderがTop8から勝ち上がり決勝に。
Rhea Adams選手が使ったIyslanderは見た事ないArcane型。
決勝はLexiを見事に倒しての優勝でした。
このニュースは目から鱗でした!
Iys…まだやれるのか?
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調整調整調整
8月、Rhea選手の躍進でIyslanderがTier1に返り咲きました。絶対にIyslanderで日本選手権に出ようと決めて本格的な調整を始めました。Arcane型を徹底的に練習し、TalisharではLexiに7割勝てるように持っていきました。
おかゆ海賊団で初めてArcane型を持っていった時もチームメイトのどくいろさんのLexiと戦い、散々練習した甲斐あって勝つ事ができました。
その後もXavierさんと綿密なやり取りをしてチームの練習以外にも集まるようにしました。
Lexiはおかゆさまとどくいろさん
Iysは僕とXavierさん
日本選手権の直前まで調整は続きました。
National
本番間近、調整は完了して持ち込むためのIyslanderが決まりました。今回はXavierさんと全く同じデッキを持ち込む事に。
Xavierさんは普段から大会に持ち込むデッキをその日の朝に組んで勝つような凄い方ですから、今回も自信たっぷりに違いないと思っていましたが本番直前は珍しく緊張が見られました。
流石に日本選手権はそれ程の大会なのかと自分も気持ちを絞め直し
絶対勝てる! と鼓舞しあいました。
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日本選手権に持ち込んだのはBull型(Bull抜き)
のIyslanderです。Lexi側がArcane型を意識して環境が巡った結論デッキ。意識すべきは、勝てれば自分が強い、負ければ自分が悪い、という事のみ。丁寧なプレイを心がけました。
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予選の結果はCC,5-1 ドラフト,3-0の1位通過でした!
唯一負けたのはオオキタさんのDorintheaでした。Top8が確定した試合、関東の猛者Marshalさんとの戦いはお互い致死圏内の熱い攻防でした
勝った瞬間、思わずガッツポーズ
その後、絶対Top8に残って再戦しようって誓いました。
予選の最終戦はおかゆさまでした
船長ラスボスかよ!!
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おかゆ海賊団からも4人入賞!(今は6人)
Top8
当日、Xavierさんとスタバで集合し
「Skirmishの時のように決勝で対戦しよう!」
と鼓舞しました
世界選手権へはTop4が行けますから初戦が大事になります。
僕の初戦はMarshalさんでした。再戦の約束を果たしたのです、互いに闘争心で満ちていました。
しかしデッキチェックの途中、Marshalさんがジャッジに呼び止められる事に
どうにもスリーブの傷みに問題があるとか。
僕もMarshalさんも50:50の勝負を望んでいましたからIP2なんて詰まらない結果は嫌だと話していました。。2時間の協議の末
願いが届いてかはわかりませんが、ペナルティを無事逃れて50:50の勝負をすることが出来ました。
内容は再び非常に熱いものでした。
前半は僕が優勢でこのまま押し切れるかと思いましたが、後半からMarshalさんが全く攻撃して来なくなりました。僕のアーセナルにはDefense Reactionがあったので完全に腐る状況に、
Iyslanderはアーセナル含めたコンボダメージで勝つデッキなので大幅な火力ダウン。
殆どダメージが通らなくなり、デッキが薄くなり始めました。Marshalさんはデッキ切れ、Fatigueを狙っていたのです。このまま攻撃手段が無くなればMarshalさんの勝ちに
するとデッキが残り15枚という所で最初にピッチで返しておいたInsidious Chillが
直ぐさま展開し、不完全なコンボながらハンデスを絡めトドメの一撃まで持っていき勝負を決めました。
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対Fatigue戦術への必殺技
Top4
世界選手権の出場が決まり、とりあえずの目標は達成されました、後は優勝を目指すのみです。
どくいろさんとXavierさんの勝負はどくいろさんが勝ちました。どっちもチームメイトなので残酷だなと複雑な気持ちでした。
準決勝は予選で唯一負けたオオキタさんのDorintheaでした。今度は僕がリベンジする番です。
これは配信に残ってるので是非見てください!めっちゃいい試合でした!!
決勝
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多分最後に当たるのは宿命だったのかもしれない
決勝はどくいろさんでした!
結果は上述の通りですが良い内容だったと自負してますし、優勝する人はその日とても光っているものだなと尊敬しています。
詳細は配信でお確かめ下さい
デッキ解説
![](https://assets.st-note.com/img/1695059364142-5N7HEdleaN.png)
最終的にAttack action中心の構築でNationalに臨みましたがそれにはLexiの対Iysが関係します。
従来のArcane型にはAttackの代わりにIcebind,Aether Hail等が入っていました。これらは対策していないLexiに対して打点効率が良く、簡単に動きを妨害できる良カードだったのです。
Arcaneカードが強い特徴として、防御すればリソースが減ることにあります
なので防御しなれば打点が通り、防御すればFrostbiteが通りやすくなる二重苦を背負わせて簡単に勝つことができていました。
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![](https://assets.st-note.com/img/1695098432070-BagMZtwRRT.png)
しかしLexi側も対策としてTrench of Sunken Treasureを採用し始めた事で上記の二重苦を一気に解消してきました。この時点で、Icebindはデッキから抜けるようになりました。
![](https://assets.st-note.com/img/1695098447196-PUwO9oObpv.png)
サイドカード
今まではメインデッキ固定だったIce eternalやBrain Freezeがサイドになりました。理由はFatigueデッキが減った事とLexiに対して弱いためです。必要な対面が限られるカードはとにかくサイドにするようになったので他ゲームのサイドボードと同じ考え方になりました。クリティカルな妨害カードを適切に入れていきましょう。
Fate Foreseen
![](https://assets.st-note.com/img/1695107962449-LPVSsb39sp.png)
調整で一番最後に入ったカードです。Defense Reactionは増やしすぎるとDromai戦で弱くなるので見送っていたんですが、CnCと併せてpopperが9枚になったので採用しました。Lexiやその他の対面で耐える選択肢を取りやすくなったのは現環境のマスターピースだっと言えます。
Warmonger's Diplomacy
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1番扱いが難しいカードです。弱い、と切り捨てて抜いてしまうのも良いと思いました。実際その方がプレイが簡単になります。
しかしIyslanderというデッキそのものが「選択肢が多い方が強い」のでメイン採用になりました。
使い方めっちゃ難しいです!
相手の手を読み切った上で使うとミスプレイを誘発させられる凄いカードなのですが適切なゲームメイクを習得して初めて強いと言えるカードです。
コイツのせいでIyslanderの難易度がA→SSSくらいになりました。今後のカードデザインを考えても無い方が絶対良いのでさっさと禁止にしてくれ
デッキ解説は以上!
エピソードトークが主でした。目標に向かって突き進んだり、イザコザで嫌われたり、チームとして切磋琢磨したり、TCGでこんな青春みたいな経験出来るんやなぁと思いました。何より嬉しかったのはTop8に進んだ時に沢山の人に声をかけてもらった事です、めちゃめちゃ励みになりました、ありがとうございます!
11月のWorldでもチーム日本で頑張ってきます!
なにか質問がありましたら筆者のTwitter(@pyromancer_mtg)までお願いします。
有料部分は一年間で僕が培ったIyslanderの知識を全部載せます。Iyslanderで困ってる人に向けてますが対面するにも良い内容だと思います。(進展あれば追記していきますので僕の最新の教訓を載せています)
その他、お祝いの気持ちでビール奢ってくださると凄く嬉しいです🍺
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