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□肉□食【棚から一冊】
珍解答や名解答
子供のテストの採点結果を親がSNSで公開し、話題となることを時折見つける。
答案の画像をアップ出来るので、より伝わりやすいのだろう。
大概、その解答は誤っており、採点結果は不正解である。
しかしそれは納得出来る答えだったゆえに同情を買い、得てして教師が「センスのなさ、理解の無さ」を非難される。
この手の大凡の構図である。
忘れた頃にやって来る問題
「氷が溶けると何になる?」
と理科のテストで出題され、
北国のある生徒は
「春」と答えたという。
理科のテストだとこれは不正解。
しかし情緒があって、詩的でよいではないか。
春待つ想いが表現されている。
なんて生徒側は周囲から同情を集める。
しかしこの話題。新聞のネタとしても繰り返し使われてきた「一種の素材」でもあったらしい。
実際の紙面の資料を示していた以下の記事が参考になった。
棚からひと摑み
なかなか本を読む機会がない。
「在宅勤務もあるでしょうし、やりたいことがやれるでしょう」
といわれるかもしれない。
「お家時間が増え…」なんて聴き飽きるフレーズがメディアから流れて来るが、なんのことはない。
通勤時間が無くなった分、仕事をしてしまう。
『真面目か?」
いやはや、実につまらん人間なのかもしれない。
そこで我が家の御手洗には、数冊だけ本を置いている。
唯一、読者の時間を積極的にとれそうな場所であり、積ん読や本棚の隅にて存在が消えかかっているような本を半ば確認もしないまま掴んでは置いている。
そのなかの一冊の適当なページを開くと目に入った。
□肉□食
大学生の試験問題で
「□肉□食を埋めよ」
と出題されて
「焼肉定食」
と答えた。
大学生も馬鹿ですね。
と噺のマクラで話した若手がいたが、私は正解にする。
なんて、その本には記されていた。
餅の不思議
弟子が集まって餅を眺めている。
「どうして餅にはカビが生えるんだろう?」
一同首を傾げる。
そこへ師匠がやってきて、どうした?と訊ねる。
「師匠はどうして餅にカビが生えるかご存知でしょうか」
「ったりめぇよ」
「早く食わねえからだ」
これである。
やられた。
大正解。
そこには微生物学的解答や食品衛生的解答は必要なかった。
カミナリ
「雷は電気なんですって」
「嘘おっしゃい。ランプの頃からありましたよ」
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、
「雷は電気的エネルギーである」
というのは科学的真実ですが、
「電気が家庭に普及するより前から雷は存在する」
これも真実です。
前者の「真実」を知らない場合は、後者のみが理解の根拠となるので先のやり取りが生じている。
この噛み合わなさが笑いを誘うのである。
氷
ところで漢字の『氷』はなぜ『水』に点が1つついているのでしょう?
そもそも人と人が合わさった様子に、地面が凍って隆起したことで、その人々が引きつった様子を示しているとか。
あるいは氷の結晶を表していると言われるそうですが、『にすい』がやがて、水に点を1つ打ったように変化したようです。
氷の結晶が溶けてなくなるから水になるという解釈は理解しやすく、なんだか綺麗に感じます。
おわりに
本記事を書くにあたっては、噺家、立川談四楼師匠の一冊の一部を参考にさせて頂きました。
大変に面白く感心させられる一冊です。
おしまい
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