標語はだれのため?
街を歩けば所々に標語が貼られていたりします。
交通マナーの注意喚起やゴミ出し、子供の防犯などなど…。
かつて私は小学生の頃に標語を作った覚えがあります。
朧げですが作った標語で何か表彰された覚えもあるのです。まぁ、記憶が美化されているだけかもしれませんが。
しかしその標語はしっかりと覚えています。
『とおくても おうだんほどうを わたりましょう』
今覚えば当たり前のことですし、なんの変哲もない言葉ですよね。
自身での確認は叶いませんでしたが、どこか通学路の途中に立てられた看板に記されていたとか。
それから数十年経過したある日、道路を横切ろうとした時に、少し離れた場所に横断歩道が見えました。それは向かいたい進行方向の逆側に歩くことになってしまいます。
そのときふと、かつて作った前述の標語が頭に浮かびました。
そうか、そうか、そうだよな。
心の中でそう呟きながら横断歩道まで歩き渡ることにしました。
その時に思ったのです。
かつて作った交通標語は私のために作ったのだ、と。
おしまい
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