銀だこにみる可愛らしさ
最寄駅に夕刻降りると、『銀だこ』の店の前に数十人もの列ができていました。
どうやら12月に入っての3日間、『サンキューセール』なるものを開催しており、390円(税抜)でたこ焼きを販売していたようです。
並んで買うことが醍醐味という方には大変恐縮なのですが、このような光景を見るとつい思ってしまうことがあります。
銀だこのたこ焼きは通常、538円(税抜)です。
サンキューセールは390円(税込)ですので、その差額は148円となります。
30人はくだらない行列でしたので、正確にはわかりませんが、最後尾に並んでから15分の待ち時間では、到底たこ焼きを購入することは出来ないと予想されました。
ところで話は変わりますが、現在の日本の平均時給が930円です。
したがって平均時給に従えば、1分あたり15.5円の賃金が発生することになります。
もちろん、銀だこに並んでいる時は基本的(「勤務時間に買い出しに出た」などの理由でなければ)には非労働時間だと思いますので、そこを時給換算するのはナンセンスだというご意見もあると思いますが、仮に平均時給で働いていれば、約9分30秒ほどで148円が発生することになります。
つまり10分以上並んでいるとたこ焼きの差額が帳消しになるほどの労働力を我々は兼ね備えているということなのです。
しかもこの日は、冷たい風が吹く天候のなかでです。
幾分『密』という状況によって生じるリスクは和らいだという心理的ハードルの低さがあるとはいえ、天候によって風邪など体調を崩すリスクはあいも変わらずあるわけです。
もしも体調を損なうようであれば、損失は甚大となります。それはきっと148円の差額では埋められません。
それでも並ぶことがエンターテイメントであればそれはそれで良いのです。その気持ちもよくわかります。
ただし、今日日、銀だこは至る所にありますよね。
「名店や穴場に遠路はるばるやって来た。折角だから食べておきたい」といった心持ちで向かうお店では無いと思います(あくまで個人的には)。
そんな銀だこですが、ロゴマークにも記されているように、【GINDACO】と「KO」ではなく「CO」となっています。
そこで英語はもとより語学の専門家ではありませんが、『KO』でなく『CO』であるわけを知りたくなりました。
我々が教わったローマ字では『こ』は『KO』となるのですが、アルファベットを母国語として用いる方などによると、『KO』は直線的な無機質な機械的な印象がある一方で、『CO』は柔らかく、可愛らしいイメージがあるそうです。
これらの情報からすると、明確な法則があるわけではないようですね。
もしお詳しい方でさらなる理由などご存知でしたらお教え下さい。
でも、寒い日にこそ銀だこを食べたい。そんな気持ちになってきました…。
おしまい