2024年12月15日の夢を小説風に

 私は、X(旧Twitter)のフォロワーさんの一人と、ホテルに泊まっていた。この人がまた美人なのだ。だが、現実ではお会いしたことがないことは伝えておく。ちなみに私もフォロワーさんも、女性である。
 記憶にあるのは朝。もう起きる時間なのに、お互いもぞもぞとしていて布団から出ようとしない。昨日はイベントや散策などで充実していたのだろう、疲れが残っている。だがこのときの記憶はとりあえず残っていない。
 このままでは今日ずっとダメだな、と重たい体を起こして、行動を始める。
 今日は、フォロワーさんと別行動の日である。

 準備も終わり、部屋から出る。
 廊下を歩いていると、少年が泣いているのが見えた。どうしたんだろうとしばらく様子を見ると、どうやら父親がいなくて泣いている様子。
「お父さんが戻ってくるまでおしゃべりしよう」
 そう声をかけて、父親がトイレから戻ってくるわずかな時間をおしゃべりしていた。
 ただなぜかわからないが、その後一日その少年たちと過ごすことになってしまった。この時の会話は正直よく覚えていない。けれど、気づけば少年たちが宿泊する部屋に夜までいた。

 これはまずいな。非常にまずい。なぜこんなことになったのかわからないが、本当にまずい。
 そんなことを強く考えていたら、なぜか――本当になぜか、その日の朝、フォロワーさんとまだ寝ている時間に戻っていた。もうチェックアウトする日だったから、同じ部屋に泊まっているなんてことは絶対にない。その日の朝に、時間が巻き戻っていた。
 記憶にあるのと同じように、準備をし、部屋を出て廊下を歩く。やはりあの少年がいる。ただし今回は、声をかけて父親が戻ってくるまではおしゃべりしたが、その後はそこでさよならし、違う一日を過ごすことになった。

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 はぁっはぁっはぁっ
 私は、姉二人とともに走っていた。
 この国に危機が迫っている。
 走っていては間に合わないし、体力も持たない。
 誰から言い出したわけでもなく、私たちは空を飛んでいくことにした。
 走りながら反動をつけ空へジャンプする。ジャンプした体に合わせるように能力を発動させ、走るスピードを保ったまま宙に浮く。
「私たちは先に行くから!」
 そう言って姉二人はスピードを上げてぐんぐん先に進む。私は能力を温存しないといけないため、スピードを上げるわけにはいかない。
 行先方向に走っているフェンス上部に沿うように浮き、滑らせるような感覚で前へ進む。何もないところに浮くより、基準から少し浮く形を取る方が能力の消費が少ないのだ。
 そして港が見えてくる。船のようなものが見える。その船のようなものには、ガンダムの上半身のようなロボットが乗っている。
 そのロボットがおそらくレーザーを発射するのだろう、充填が始まったように光り始めた。
 私はその姿を見るや否や、手を開き揃え、両手の親指と人差し指を軽く重ねて三角形の窓を作り、その窓からロボットを見ながら力をためていく。
 先手必勝と言わんばかりに私は力を放ち、レーザーのような光を発してロボットにダメージを与える。ロボットの充填が止まる。
 少し安堵しながらも、私は二回目の攻撃を仕掛けるために再び力をためていく。
 ――そう、私が能力を温存していたのには、こういうわけがあったのだ。私はこういう場面で常に前線に立つ、攻撃、そして防衛担当なのだ。
 ロボットが次の攻撃に移る前に私は再び光を発する。すると直前に、三角窓から消えるようにロボットが場所を変える。
(なっ! 私の攻撃を避けようとしているのか!)
 だが私は口元に笑みを浮かべる。
「…でも、甘いよ!」
 右手の指先をクィッと左に動かし、光の軌道を変える。そしてそのまま光はロボットを追尾し、着弾。
 この能力の光はレーザーのようなものなので、着弾という言葉も合わない気もするが、あえてこう表現した。
 この攻撃で、ロボットは動作を完全に停止した。
 あとはみんなが、あのロボットをどうにかするだろう。
 ・・・・・・・・・
 これは、隣国の宣戦布告だった。

 ********

 あの日以降、この国は頻繁に攻撃を仕掛けられている。
 だが、人間が兵として襲ってくるわけではない。
 衛星のように空に浮いた機械から、レーザーのようなものを撃ってくる。
 私は、レーザーが発射される前にその機械の周りに壁を張り、自国が攻撃されるのを防ぐ。私の張る壁は、それがそのまま相手を包み、圧縮攻撃で消滅させることもできる。
 攻撃を防ぎ、そのまま機械を消滅させる。いくつかは解析のために、回収する。一日に投入される衛星のような機械は、そんなに多くはない。だが、それを毎日のように投入してくるので私が休まることはないし、隣国の技術や金銭事情にも疑問が出てくる。
 そんな日々が続いたある日、機械とは少し違う攻撃をされる。
 丸い形の、奇妙な何か。
 嫌な予感がしてあわてて壁を張ると、丸い何かは何の前触れもなく急に爆発する。壁を張っていたから、壁を張るのは間に合ったから、大丈夫だと思っていた。
 だが、その丸い何かの爆発は、壁の周りに小さな丸い物を花火のように弾けさせ、さらにその小さな丸い物が弾けながら下へ落ちていく。
(!! 防げなかった!!)
 だがそれだけでは終わらない。
 下へ落ちていったものが、地面に当たったからだろうか、さらに弾けて花火のように広がる。
 さすがにこれ以上広がることはなかったが、この攻撃は、この動きは予想外だった。あの場所は山ばかりで、人が住む集落などのない土地だったのは幸いだった。

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 敵の意図が読めない。
 隣国が放っている攻撃なのは間違いないが、これだけ日々衛星のような機械を作り続けられるのはおかしい。
 また花火のように弾ける丸い何かも、現在は私がしっかりと防いでいる。
 ただ、今は防戦一方で、攻撃に転じる余裕はない。
 今後、私は防ぐだけで手いっぱいとなり、壁で機械を消滅させるまで手が回らなくなる可能性がある。
 そう強く感じた出来事があった。
 それはある晴れた日、月が大きいと報告を受けたことだ。
 たしかにいつもより月が大きいな、と思いながら空を見上げていたが、徐々に大きく見えてくるのが肉眼でわかる。
「まさか月が近づいている!?」
 そのまさかだった。
 町の人々もそれに気付き、不安で叫びだすものもいた。
 ドクン、ドクン、
 私の心臓が不安で強く鼓動する。
 あんな大きなもの、私の能力で防げるんだろうか、私の壁で防げるんだろうか……
 でも、悩んでいる暇はない。私は、意識を集中し、手を合わせ、三角の窓から月を見つめ、大きく壁を張る。
 そして、月はその壁にぶつかり、月は止まった…とは言えない。
 月が近づいてくる力が強く、スピードを落とすだけにとどまってしまう。
(さ、さすがにしんどい!!)
 大きい壁を張ることももちろんだが、月のような大きなものを跳ね返せるだけのパワーが足りない。
 脂汗が流れ、意識が遠のき、踏ん張る足の力が抜けそうになる頃、町の人たちが月に向かって両手を上げる。
「おい、俺たちの力も使ってもらうんだ!」
「○○様、私たちも手伝います!」
 そう叫びながら、念を込めてくれる。
 能力は、限られた人にしか使えない。町の人たちは、まったく能力がない。だから、本当はそんなことしても、何の手助けもできないことを知っている。
 でも、不思議だが、そうやってみんなが助けてくれていると思うと、私も不思議と力が湧いてきた。
 その後、踏ん張って踏ん張って、ようやく月を跳ね返すことができた。
 大事に至らなかったことをみんなで喜んだが、防戦で手いっぱいの中、別の何かが攻撃してきたら…そちらを沈黙させることができない。
 能力以外の、機械に頼った攻撃を考える必要があった。

 月を跳ね返したあと、私は疲れた身体を休めることなく次の行動をする。
『ゲルト、ゲルト、聞こえる?』
 私は自分の口でしゃべりながらも、国民全員が聞こえるように、念力でみんなの頭に直接声を飛ばす。
『敵の機械を壊すために、こちらも攻撃手段を考えないといけない』
 私は、今の自分が防戦一方なこと、それではいずれ自国が負けてしまうこと、対抗するために手段が必要なことを伝えた。もちろん、すべての国民がこの話を聞いている。
『あぁ、だから僕に声かけたんだね』
 ゲルトとは、あの日宿泊したホテルで初めて出会った少年だ。
 あれからまだ一年も経っていないのに、大人顔負けで隣国のロボットや機械を研究することが大好きな少年に成長している。
 ゲルトの言葉も、私の念力に乗って聞こえてくる。
『わかった、考えてみるよ』
 そう答えが返ってきたので安堵し、ふと北の山を見上げる。
 この北の山っていうのは、初めて花火のような丸い何かが落ちてきた場所なのだが、なんとなく違和感があった。
 空から何かが下りてきている。
 私の持つ記憶で表現するなら、進撃の巨人に出てきたムカデ(ハルキゲニア)のようなものだった。
 本能で、これは攻撃をしてはいけないものだと理解する。
 ゆっくり降りてきた後、その何かはうねうねしたものの周りに半透明の体のようなものを徐々にまとわせながら、思いのほか早いスピードで南へ進んでいく。空を飛んでその何かを俯瞰で見ていたが、それはこちらが攻撃しなければ何もしてこないようだった。
 ふと気づく。この進路の先に、ゲルトが今いる酒場がある。
 先ほどの念力でみんなに出ないよう伝えようとしたが、遅かった。
 何かは酒場の横まで来ている。
 それに気づかず、酒場から出てきた人がいる。
 まだ年若い女性が出てきて、何かに驚いて叫びながら走ろうとする。
 ゲルトも外に出ている。呆然としている。恐怖で足がすくんでしまったようだ。
 何かは女性の叫び声が気になったのか、そちらに手を伸ばそうとしてくる…それは間一髪私の壁で防ぐ。今度は私の方に手を伸ばそうとしてきた。
私に戦意がないことを悟ってから、何事もなかったかのようにまた南へ進み始めた。
 その間、ゲルトに従者のように寄り添っていた男性がゲルトの横で足をドンと鳴らす。そうすることで、ゲルトの気を引き戻し、その場から逃がそうとしたようだ。だが、それでもゲルトは動けない。
 その後何かは再び進み始めたとき、ゲルトのすぐ横を通っていたが、ゲルトたちには興味も無いようで、まっすぐ進んでいた。

 南というと、隣国がある。
 その何かは、おそらく隣国へ向かっているのだろう。
 南へ進んでいるのを見ると、その何かとは違う、獣のような半透明の何かも増えていた。
 いったい、隣国では何が起こっているのだろう……。

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 ********

というところで、目が覚めた。
ゲルト、という少年の名前だけ出てきた。それ以外は私の名前も不明。
寝起き後の感覚だと、ゲルトはなんか王子様っぽい。
自国は私たち三姉妹が王女なので(←!)、考えた結果、隣国の王子っぽい気がするんだよね。何でこっちの国にいるのかわからないし、隣国の機械の研究をしてるのかも不明。
でも、最初の出会いで巻き戻ってるし、巻き戻しもゲルトの仕業かな?
私が王女であることを知って近づいたのか、偶然か。
でも、ある意味リアルなフォロワーさんと一緒にいたのにファンタジーな世界に急に入り込むのは初。だが最初以外出てこない…(;´Д`)
今後、この世界の夢を新たに見て、さらに同じくらい覚えてたらまた書いてみます。私も隣国に何が起こってるか気になるんだよ~!!

ではでは!

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