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情シスと精神力

 コーポレートSEは精神力が求められる仕事だと思います。現場にいても管理職になっても、その本質は変わっていないと感じています。

想定しない事象が発生した時にどう対応するか

 以前、事業所でネットワーク・電話設備を敷設していた時に「どうやっても時間に間に合わない」という経験をしたことがあります。業者の遅れだったり、ビル管や現地の方とのコミュニケーションエラーで必要な準備ができていないとか、必要なルートで配線できないとか、いろいろあったのですが、そこで思うようになったのは、

・自分しかいない(身近に相談できる人がいない)
・当日何かが発生することは「ある」。
・一定の判断が必要であり、それは自分がしないといけない

ということです。知識の有無に関係なく、引き受けたことはいったん「けり」をつけないといけないのです

大切なことは、関係者に事情をちゃんと伝えること

 たとえば、首都圏でネットワーク設備を交換しようとしたときに、設備も配線も老朽化しており、かつ、OA床なのに床をはがすのがものすごい大変だったりして、想定外の難工事となったことがあります。最終的にはもうどうやっても間に合わないので、最低限の部分だけ新設備に切り替えたうえで、残りは後日ということにして、新旧の設備双方を一時的に生かすという判断をしましたが、事象所の業務開始が1時間遅れてしまったのです。

このとき私が失敗したのは、現地の事業所の方だけに連絡して、本部の事業部側のオーナーに連絡を取らなかったことです。ひととおり段取りがついたところで連絡したのですが、このときには開設時間が過ぎていました。

「なるほど、お知らせくださりありがとうございます。ところで、どうしてこの情報が、この時間になるまで僕には知らせてもらえなかったんですか?」

いつも穏やかな担当の方の怒気をはらんだ声に「申訳ありませんでした。。。」というしかありませんでした。本来的には、この人に真っ先に伝えなければいけなかったのです。

ここで大事なのは、ちゃんと事象を整理して伝えるということだと思います。

でも書きましたが、事象が大きければ大きいほど現場は混乱します。
まずは「ちゃんと事象を把握して、冷静に伝える」ことが必要だと痛感しました。

相手からどう見えているかを考えて話す

 以前あった事象で「外部サービス側の問題で、連絡して復旧待ち」といった状況が発生したことがありました。要は「1時間待てば解決します!」という割とよくある話なのですが、このときに受けた人間がユーザとのやり取りで「俺のせいじゃない」といったことで相手を怒らせてしまいました。

そもそもシステムトラブルって、多くの場合確かに「俺のせいじゃない」んですけど、そんな理屈を組織人が言っちゃいけません。「連絡しましたので、1時間ほどお待ちください、ご迷惑をおかけしております」っていうべきなんです。しかも年長の方だったりすると「そうはいってもおれ悪くない、〇〇のせいだ!」とか言って、態度を硬直化したりしますので、あくまで冷静さをもって対応することが必要です。

ユーザ側を味方につける

 しかし、冷静さをもって対応すると今度は「こんなに大変な事象なのに淡々と処理しているように見える(真剣さが足りない)」とか言われたりもして、結局人対人なので、100%はないんだろうなと思ったりもして。

 そこで、私自身は、各機能であったりアプリケーションのキーマンとなる人とは、時折「直接話す」ようにしています。考え方などを事前共有すると、優秀な人ほど味方に付いてくれることが多いので「ともにこの苦境に対応しましょう!」みたいな感じになれば非常にやりやすくなります。
こういったことを書くと「コミュ力ないんです」みたいなことを言う人もいるんですが、私の方がコミュ力ないですから。

仲良くなるのと「円滑に仕事をするために目的をもって話す」のはまた違うと思うんですけど、これを混同している人も多いよなあ、とも思ったりするのです。


 



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