情シスで大事なことの一つは、普通の感覚を持つこと
情シスで大事なことの一つがこれだと思うのです。普通のまっとうな感覚を持つこと。
普通に考えればここに描いたような無限廻廊みたいな作業はしないと思うのです。。。
「こんなこと、事前にわかるだろう!」
システムには通常ユーザがいます。ユーザと話をするときに普通の感覚って割と大事だと思うのです。これを抑えられていない人は、とくに上流工程には向きません。
以前もめたポイントで、とあるアプリ開発で「一日30本のメール通知が送られる」というものがありました。で、もめまして、担当社員とユーザ部門の社員でらちが明かずにマネージャー裁定に持ち込まれたのですが、
「これ、おかしいって気づかなかったの?」
「ちょっと気になったんですけど、そういう要求かもしれないなって思ってました」
「おかしいということは言ったの?」
「先方の要求ですから、していません」
よく聞いたら、
1)先方の要求は「データ更新時にメール通知する」ということだった
2)本来はページ単位で更新時に通知すべきだが、複数の項目が同時更新されるため大量にメールが配信される(実際は1度でよい)
3)ユーザはデータ構造など知る由もなく、1回にまとめてメール通知されるものだと思っていた。
いや、別にいいんですよ?でも、そんな仕事の向き合い方をしていたら手戻りが増えますよね?
常識との乖離を指摘するのもマネージャーの役目
しかし、このあたりって、渦中にいるものは意外に気づかないものです。なのでレビューがあります。
今まで、事業部門にいた時も、情シスにいた時も、リーダーやマネージャーの
「これ、おかしくない?〇〇だよね?そもそも」
といったコメントに助けられ、気づかされてきました。
判断の前に少し時間を置いてみる
一点、大事にしているのは、その案件と少し距離を置いてみることです。がっつり入ることもたくさんありますが、そういったときには、一晩距離を置いて、何も考えない時間をつくったうえで見てみます。
みなさんも、上司に案件をもっていって「少し考える」と言われて待たされたこと、きっとありますよね。
「こんなのあたり前だからすぐ決めろよ」なんて思っていても、思わぬ指摘で差し戻されたりする。そんなときには上司は少し寝かせることで普通の感覚を取り戻して考えたいのかもしれません。
指摘を素直に受け止める姿勢も大事
こういった指摘って、時に反論を受けます。
・そんな大事なことならもっと早くいってくれ
・ユーザから言われているのだからやらなくてよいと思っている
・私はこれで大丈夫だと思う
本当に大事なことなら強く指摘しますが、そうでなければ本人の意思を尊重することもあります。すると大体、ユーザ側のテストでひっくり返されます。すると、
「やっぱり、前に素直に聞いておけばよかった。。。すみませんでした」
なんて落ち込まれたりします。ここで反省できれば◎。
痛い目にあってみないと気づかないこともありますからね。そうやって少しずつ周囲を見ながら仕事をするようになっていくものです。
しかし、どうすれば気づくようになるのかを聞かれるんですけど、これはなかなかに回答に困る。
上に描いたように、気持ちの持ちようもありますし、経験というものもどうしてもあります。以前こんな記事を書きましたが、意思を持ちつつ、人の意見をまめに聞いて、適切なものは取り入れるといった心持を持つという姿勢も大事なのではないかと思っています。