手続帳票を電子化したときのあれやこれやを書いてみる
先日、電子帳簿保存法についての記事を書きました。
これの数年前、2年くらいかけて帳票を電子化するということをやりまして。まあ大変でした。結果、手続き系の帳票だけは完全電子化に成功しました。そのときのあれやこれやを書いてみます。
目指したのは、帳票ゼロの世界
下記はNTTさんのサイトですが、電子化するメリット、ありすぎるんですよね。
①郵送料や物流がなくなる ②サービス開始が早められる③訂正がしやすい(誤りがあればすぐ送りなおせる)というのがデカイ。便利すぎる。契約帳票を大量に出力して、バースターかけてという日々の業務が激減しましたが、ここまでには長い道のりがありました。
大事なものは郵送で送るべーし!
この反対意見が相当強かったですね。今は手続書類の多くが電子化されていますが、計画していたときにはまだ紙の帳票をお届けしているところが多かったので、「お手続きの紙みたいな大事なものは取っておける紙にすべし!」派がもう、すごかったです。
これ、どうしても反対派が目立つんですけど、多くの人は賛成してくれていました。関係ない会議中とかでも「あれ、絶対やった方がいい」みたいに言ってくれた人も多かったので、最後までやりぬけた感じです。
あれやこれや言われながら粛々と進行してたんですけど、そのうち社会がどんどん電子化してきましてですね。みんな慣れちゃって、当然のごとく受け入れるようになりました。
Webサイトだと見てくれないのでは?
これは、ぶっちゃけ、にわとりと卵みたいなものだと考えた方が良いと思ってます。大事な情報が載っていないから見ないのであって、大事な情報がWebにしかなければ見るでしょ。あとは見やすい環境をどれだけ整えてあげられるかということを課題化すればよい。
スマホ対応を実現せよ!
そこで見直したのが帳票のレイアウトやサイズです。
最初のオーダーでは「今の帳票をそのままPDF化しよう」というノリだったのですが、弊社の契約帳票はA3大となかなかのサイズ。こんなのをスマホで見たら…何も見えません!
そこで、PDF化の方針をあきらめ、必要な内容に絞って縦長のレイアウトに変更して、スマホ対応もすることにしました。結果として大正解でした。
電子化はどれくらいかかりますか?
最初は帳票全廃を目指していたのですが、相談した複数の会社さんからは「2年はかかります。基幹システム刷新といっしょにやったほうがよい」というご意見でした。
そこまで待ってられないので、契約帳票だけを先行してやったワケですが、それだけでも1年近くかかりました。
やること、超たくさんありました。
これ、つらいのは、帳票の電子化って、印刷会社さんとかに聞くと、どの会社も一年以上かけてやるんですよね。なので周囲が見えづらい。
あれこれあって、何とか予定通りリリースしたのですが、同業他社と比べると同時かやや早いくらいで「セーフ!」という感じ。
これだけ必死にやったことも、経営陣からすると「帳票廃止?まあ、当然でしょ?」ってなもんですから、なかなかにつらいものがありますが、着々とDX推進を行っていきたいと思います。