金正恩氏、総書記就任
金正恩氏が今回の党大会で総書記に就任した。
かつて2010年10月に訪朝した際、表舞台にデビューしたばかりの金正恩委員長が「金正恩青年大将同志」と呼ばれたのを現地で聞いた。
この敬称はすぐに消えたという。生で聞けたのはレアな体験だった。
2012年に金正日総書記は「永遠の総書記」となった。第一書記、党委員長を歴任して、金正恩氏は総書記となったのだが、さて、少し困ってしまった。
ぼくが雑誌などに執筆する際は金日成主席。金正日総書記。金正恩委員長。と初めに書き、以降は金主席、金総書記、金委員長と書くことで三氏を区別していたのだが、今回の総書記就任で金正日総書記との区別がつかなくなってしまう。毎回金正日総書記、金正恩総書記と書くことになるのだろうか。一度の登場につき2文字増える。結構短い記事だと気になる。
そうなるとこういうことが期待できる。総書記を上回る尊称が作られるのではないか。
現状は父と肩を並べた状況。次は祖父の主席に肩を並べるのだろうか。それともいったん遠慮し、しばらく総書記のまま行くのか。新しい尊称をつけるのか。
リーダー、スーパーバイザー、マネージャー。主任。係長。課長補佐。課長。部長。次長…。日本の会社文化の肩書もよくわからないが、この辺りの機微は本当にわからない。
だが、書くのは大変だが話すのは簡単だ。肩書に迷うくらいなら「敬愛する金正恩同志」と肩書を外して呼んでも全く失礼ではない。むしろその方が無難と言える。あるいは「偉大なる元帥様」。絶対的指導者であることに変わりはないのだから、むしろ肩書に固執する必要はないといえる。
■ 北のHow to その107
今日の段階では金正恩氏の肩書はわからない。どのように尊称をつけて呼ぶかはあくまで北側の方針に従うのが無難だ。
忖度ではなく相手に判断を委ねる。それが間違いない。無礼をやらかした時のダメージは、相当なものなのだから。
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