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ファンというありがたい存在
ぼくにもファン、読者という存在がいて、在日コリアンの方から連絡を頂いた。
朝鮮学校の校長先生であるその方に誘われて、溝の口の朝鮮学校まで。
ワークショップと民族楽器のライブ。1時間ほど楽しみました。片づけをして打ち上げ。
帰り道、女性同盟の方と話す。女性同盟というのはニョメンと略され、女性たちの集まり。ある女性同盟の支部の方はこんな話をしていた。
「平壌に行った時に金与正さんに会ってね。日本から来ました~と言って、写真を撮ってもらったの」。
うわぁ、ありえん…。すげえとこっちが驚くと「私たちニョメンの通ったあとにはぺんぺん草も残らないのよ」とその方は胸を張った。同じ話を別の支部の女性同盟の人に話すと「私たちはそんなことはありませんよ!」と言われた。ニョメンも色々。
今日の女性同盟の方もすごかった。「私が子どものころだから、70年代かしら。マスゲームをやっていたのよ。駒沢の競技場で」。
は?平壌で見たことはあるけど、日本でやっていたのですか?
やっていたというのだ。新聞を何枚も重ね張りしたボードを作り、そこに色のついた紙を順番に並べ、指揮者の振る旗に合わせてパタパタとめくる。当時かかった公演費用が当時3億円。3億円事件じゃないですか!衣装なども揃えるからそれくらいかかるのだとか。
ひょえー、である。
こういう話を聞けるのがとても楽しい。そして、在日コリアンの方はこういう話を無数に持っている。少し厳しく言うならその貴重さに気づいていない。
在日コリアン史というとどうも硬い。日本人の立場からすると後ろめたさもあり、ちょっと敬遠したい雰囲気もある。日本社会の中での権利闘争に象徴されるような、差別との闘いというかそういうものが多い気がする。その中で在日コリアン社会がイケイケドンドン(これは日本社会もだが)だったころのエピソードって、破天荒で面白い。
その3億円も出す商工人がいた。マスゲームをやれるだけの数の人がいた。そんな景気のいいころの話をぼくは聞きたいのだ。
■ 北のHow to その132
在日コリアンの方々の話には、本当に驚かされることが多い。でも本人たちは気づいていないことが多い。昔は捨てられていたマグロのトロみたいなネタがごろごろ転がっています。
現地に行けない今こそ、在日コリアンの話を聞くべし。特に50代以上の人はお勧め。いつまでも聞いていられます。
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![北岡 裕](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/23468504/profile_5654a0065ecf80c1416b469998a96b10.jpg?width=600&crop=1:1,smart)