芸能悪徳商法の誘い文句、それを打破するために
芸能詐欺師集団、一つの団体を潰したとしても、そこのボスがまた新手の悪徳商法考えないとも限らないし(実際、過去にいろいろな手口の悪事を企てている)別の団体が類似商法を考えないとも限らない。悪徳商法が蔓延しないために、業界の構造から改革しなければならない。
インディーズミュージシャンを狙った悪徳商法の誘い文句で多いのは
1)メジャーに行かせてやる
2)音楽の稼ぎだけで生活できるようにしてやる
3)観客の増やし方を教えてやる というものだが、これらを一つ一つ分析していく。
1)メジャーに行かせてやる
特に若手ミュージシャンは、『音楽活動するからには、メジャーを目指さなければならない』という強迫観念に駆られているように思われる。そこで考えなければならないのは、『なぜ、メジャーに行きたいのか』である。
メジャーに行きたい理由も人それぞれだが、そこを深掘りしていくと、必ずしもメジャーに行かなければならない、というわけでもないことも多い。それでもどうしてもメジャーに行きたい方は、ぜひ目指していただきたいとは思うが。
メジャーに行くためには、メジャーのオーディションを受けるか、インディーズで実績を出してメジャーのスカウトの目に留まるか、しか方法はない。『うちはメジャーのコネがある』なんていう事務所は、まずクソだと思ったほうがいい。
2)音楽の稼ぎだけで生活できるようにしてやる
『メジャーに行きたい』の理由がこれであることも多いし、メジャーに行かなくても、音楽一本で生活していきたいというアマチュア・インディーズの人は多い。
現在日本においては、正社員として働きながら音楽活動することは非常に困難(やっている人もいるが)非正規雇用だと収入もおぼつかない&社会保障もない&社会的信用もないの3重苦。
働き方改革によって、正社員としての時短勤務が認められるか、非正規でも社会保障・社会的信用が得られるかしなければならないところであるが、こちらは自分たちが今すぐどうこうできることではないためひとまず保留。
3)観客動員
先述2点とつながるところであり、観客が呼べればチケットノルマの負担がなくなり動員バックも付く。自己の実績にもなりより大きいライブに出れる、ひいてはメジャーから声もかかりやすくなる。何より、アーティストとしてのやりがいにつながる。
今一番、芸能悪徳商法が目をつけているのがこの『観客動員』の面である。確かに、この点を真剣に考えてくれている芸能コンサルの方も出てきてはいるが、
現状、悪徳商法の温床になってしまっているのは確かである。
一番の問題は、観客動員を、アーティスト本人に丸投げされているという点である。だから、アーティストが自分で悩みを抱え込み、悪徳商法の餌食になってしまう。
かといって、「アーティストの仕事は客の目の前でパフォーマンスすることであって集客ではない。集客はハコやイベンターの仕事だ!」という意見にも賛同できない。集客は、インディーズ芸能に携わる人たちが、それぞれ協力して成し遂げるべきものである。
結局のところ、インディーズ芸能にまつわる諸問題を解決するための処方箋は、『みんなで協力して、観客動員を少しでも上げていく』というところに落ち着く。次回からは、どのようにして観客を増やすのかについて述べていく。
ワタクシ、『インディーズライブを観ること、オリジナル曲を聴くことを、日本の文化にしたい』ということを、真剣に考えている所存にあります。おじさんアイドル活動は、『自分自身を利用したマーケティング』という側面があります。