まだ知られていない秘境・穴場だけを取り上げて、その土地を旅行者が応援するプロダクトを作ってみたい。
こんみちは。ぴょんです。
今日は、「こんなビジネスを」シリーズを書いてみたいと思います。
ゼミの先生の言葉
ぴょんの、人生でやりたいことリストのひとつである、47都道府県制覇。
実は、大学生の頃から旅が好きで、全国各地の有名な観光地や特産品、文化、歴史に学び、大学生の段階で、47都道府県中30くらいの都道府県を訪問してきました。
これは、大学のゼミの先生に、
「人間は自分が経験したことのある世界から人生を選べない」
と教わったことがきっかけで、この言葉を聞いてから、バイト代をほとんど費やし、まとまった休みを作り出しては地方に出かけるということを繰り返してきました。
そんななか、もっと広い世界に出てみたい、と感じはじめ、海外に出たい!と思ったこともきっかけで、大学4年次には休学をしてアメリカへ1年間留学することに。
帰国してからも、特にアジアの国を中心に訪問し、貧しいカンボジアに行ったかと思えば、お金溢れるマカオに飛び込んだりして、自分の人生や価値観に対して、様々な物差しを増やしていく経験をしました。
新卒で入社した仕事は総合職だったため、全国各地に一年程度滞在したら転勤、という生活の繰り返しで、その土地を拠点に、近隣の都道府県を訪れ、日本の中での市民性や地域性の違いを体感。
退職後は、東京へ戻り、また47都道府県の訪問を再開することにしました。
日本のあらゆる土地へ
この期間で訪れた場所は、全部で9県。
滋賀県、宮城県、山形県、福島県、秋田県、青森県、岩手県、静岡県、山梨県。
主に行ったことのない地域を中心に、夜行バスやビジネスホテルを利用して、格安で訪問していくことに。
この時間を通して、改めて、日本は広いと感じました。
特に東北に関しては。内陸側に観光地が集まっており、1カ所訪れたら、何時間か移動して次の目的地へという形で、訪問できる場所が近接していない。
また、ただただ続く田んぼや、人のいなさに、こんな静かな場所が日本にあったのかと知ったことを覚えています。
特に、宮城県の御釜では、心洗われる体験をしました。
ただ残念だったのは、御釜って知ってる?と周りの人に聞いても、あまり答えが返ってくるわけではなかったこと。
自分の写真や、Googleマップでと見せて、やっと、「へぇ〜そうなんだ。」といった反応の人が多く、残念な気持ちになりました。
同じ日本とは思えないくらいの大自然や、感動なのに、認知されていなくてもったいないし、画像でしか伝わらないから、平面的な情報にとどまってしまうことがなんとも悔しかったのです。
旅のリアルの体験が薄まっている
同時に、この経験から、いくつかの考察をしている自分もいました。
有名な観光地は、常に混雑していて、コロナ後に客数の伸長を狙っていくのは難しいのではないか
シーズンに合わせて施策を打ち出していたり、設備投資をして新たなコンテンツを投下し、集客力がある観光地はまだしも、ただ有名なだけで、たいしたことないよ、という場所に関しては、コロナ禍に本当に選ばれる観光地になっていくのか、という疑問が浮かんだのです。特に、人混みの観光地にはもう行きたくない心理もあり、まだ知られてないけど価値のある観光地を手軽に知りたい、そんな気持ちになるのではないでしょうか。
有名な観光地に飽きている消費者
まだ知られていないけれど、行ったらすごかった、みんなも行ってほしい!という秘境や穴場、ストーリーがあり、「旅行=非日常」が本当の意味で体験できるのが旅行であり、最高のリフレッシュになると思います。
今のこの時代、旅行先で体験できるコンテンツや、どんな客層がいるか、行ったらどんな気持ちになりそうで、誰と行くのが良さそうか、撮れる写真はどういう画か、などなどが行く前からわかっている状況で、ほとんどの旅行者が旅行先に出かけていると思います。
それでも実際にその場にいくというのは、事前に自分が入手した情報と、得た経験の確認作業という側面が大きいと思います。
ここに、「想定していたよりもよかった」なんてことはほとんどなく、むしろ、「そんなでもなくね?」という声のほうが 聞こえてくる気さえするのです。
この状況に対しての非日常とは、「想定していなかった経験ができた」「ここまで足を運んだからこそ経験できたことだと思う」といった感覚。
期待を超えるような経験や休息をしている人は、かなり旅行上手なんでしょうね。
本当にその土地にしかないものなんて、ほとんどない?
「物質的なお土産や、食べ物が、その場所でしか手に入らない」というものが、ネットの時代になって、ほとんどなくなった感じがします。
お菓子の箱ですら、ネットで買えます。
その場所にしかない景色や、遺産、建物に関しては、リアルだけれど、買い物に関しては、たとえばターミナル駅や、空港など買えるチャネルがいくつかあります。
買い物はあくまで思い出の記録としての意味合いが強くて、今後はもっと旅行した土地への愛着や、ストーリーの強さが観光地としてのブランディングに必要な気もします。
旅=唯一無二の経験をした自分
こんなことを考えながら、
「有名だから行く」という観光地の選定基準から、「こんな穴場見つけてよかった」とか、「応援したいから行く」とか、「唯一無二の経験をした自分」ということが、旅の価値のひとつなのではないでしょうか。
旅、から連想されるその土地での経験とは別に、知られてないけど行ったら期待を上回る良さがあった、ということが、観光地にも旅行者にも価値なのではないでしょうか。
これからの観光地の評判には、
「ぶっちゃけたいしたことないよ」
がもっと顕著になっていく気持ちもしています。
インスタでは写真が盛られているけど、実際盛られすぎてて、目で見た光景はそうじゃない、とか、そういうことがもっと白黒はっきりしてくるんだろうなと。
そういうわけで、観光した人が、現地でお金を落とすだけではなく、秘境や穴場が下剋上を起こせるような仕組みが旅行業界にあったら面白いなぁと思いました。
旅行を楽しみながら、コロナ後だからこその、旅の変化をより楽しめる方法を見つけられたらなぁと思うのでした。
ぴょん