痛い思いをするのは、ぼくだから・・・

家人はよく棚に頭をぶつける。薬をつけよう、その棚を一時的に何かでくるんでしまおう、と声をかけても、駄目である。大げさに言われるのが嫌なのだろう。血だらけでも構わない。「痛い思いをするのは、僕だから」

これ以上は何をかいわんや。

ぽたぽたと無音の、寒い空気がなだれ込む。

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