レオナの暴露 「恋愛するなら客とだけ」
客なんて、ただの金としか思ってないセラピストは少なくない。
上野の店にいるレオナは、客としか付き合わない。
彼女は30歳、独身で、セラピスト歴7年目のベテランである。
週に5日ほど出勤している。
他に定職には付いておらず、将来はメンズエステではない男女兼用の美容エステ店を開きたいと考えており、色々なマッサージの資格を働きながら取っている。
東北の田舎出身で、いまだに垢ぬけていない。
そのためか、彼女もいい女もいない時に、男が行きずりの相手に選びそうな雰囲気である。
メンズエステでは、過剰ではないが、密着と深いディープリンパマッサージが得意だ。
手コキはするが、射精はさせない。
玉を見ればどのタイミングで出そうかわかるから、コントロールできるのだ。
客と付き合うのは、手っ取り早いからだ。
何度か通ってくれれば、レオナに興味があるんだということがわかるし、面倒くさい駆け引きをする必要がない。
それに、客ならそこまで貧乏な人はいないからというのが持論だ。
客と恋愛関係になる手っ取り場合方法は、いいなと思った相手には、まず帰り際にキスをする。
そして、また来てくれたら、付き合う可能性があると確信する。
それで、次に店に来てくれたときに連絡先を交換して、食事に行って、セックスをする。
そうすると、男は店に来なくなってしまうが付き合うことはできる。
貢いで、貢いで、これでもかというほど貢ぐタイプの男性もいると聞くが、レオナは今まで出くわしたことがないし、自分にはそんな男は寄ってこないのだろう。
それは、自分の魅力が足りないからなのだと、諦めているからだ。
世の中には、愛されるタイプと愛するタイプがいると言うが、レオナはその両方になりたかった。
しかし、たくさんの愛情を注いでくれるひとは変な男ばかりだし、レオナが本気になる男性には見向きもされない。
少しだけ愛して、少しだけ愛される関係がレオナにはピッタリなのだ。
惚れやすくて、冷めやすい性格だから、そういう関係であれば次から次へと楽しめる。
そんな人を見つけられるのがメンズエステのセラピストという仕事なのだ。
今までメンズエステで会い、付き合って一番長かったのは3ヶ月。
短かったのは一晩だ。
いつも求めるのはやすらぎ。体の相性は二の次だ。
毎回、メンズエステの客と恋愛をするたびに癒されているが、すぐに他の人に安らぎを求めに行ってしまう。
結婚願望はないが、子どもは欲しい。
シングルマザーでもいいけど、子どもを育てたい。
もし子どもが出来ても、この仕事は続けたい。
この仕事を続けている限り、恋愛の相手は途絶えることがなさそうだからである。
レオナの暴露 〜完〜