名刺デザインの依頼

税務署に個人事業主の「屋号」の登録をした。

今後、入札に参加するようなことがあれば、入札参加者として名刺を出さねばならない。屋号のついた名刺を作ろうと思った。
自分で名刺のデザインなんてできないので、印刷屋さんにデザインして貰えばいいかと思い、ネット検索したところLancersがヒットした。
早速、自分のID(メールアドレス)をサイトに登録して、名刺作成の依頼をしようと思った。


Lancersはデザイナーに公募して気に入ったものを採用する、つまり案を提示してもらい、気に入ったものにお金を払うという仕組みらしい。ネットで色々なことができるようになったが、素人の自分がデザインの公募をできるとは素晴らしい仕組みがあるものだ。
早速公募をしてみようと、依頼のページを開いたのだが、記入する項目が意外と多かった。希望するイメージも、シンプルなデザイか複雑なものか、未来的か伝統的か、遊び心か厳粛か。好みの色は、熱いかクールなのか、モダンなのか、ナチュラルなのか、選ぶようになっている。
加えて、自分の事業のビジョンや提供する商品などについても入力しなければならない。そうしないと、デザインのしようがないのだ。訊かれてみれば当たり前の話だ。

サラリーマンをしている時は会社の看板があって、それで何者なのか、名刺を出せば商売相手に伝わるようになっていた。相手が初めて会う人であっても、社名と部署名、役職などで、住田に何ができるのか大体のことは相手に伝わる。
しかし、自分で名刺を作る時に、ビジネスのアイデンティティが明確でないと、デザインの依頼すらできないことに突然気づいた。
民間企業では、CIと呼ばれるコーポレート・アイデンティティが重要だとよく言われるのだが、名刺を作る時に自分自身にそれが求められるとは想像していなかった。

国の入札に参加して、自分でできること、複写機などの販売でなくとも例えば草刈りや掃除のような業務でもなんでもやろうと考えていたが、「なんでもやります」と言う名刺を作れるかと言うと、そういう訳にもいかない。
「なんでもやります」と言うことは逆に自分は「何者でもない」と言っているようなもので、何ができるのか、何をやろうとしているのか、結局何も伝わらないと言うことになる。
名刺を作ろうとする段になって初めて、自分にビジネス上のビジョンが極めて欠如していたことがわかった。

入札に参加する以前の問題として、自分が目指すビジネスの方向性を文章で表現する必要に迫られた。これは税務署に開業届を出すよりかなり難易度が高い。

ありがとうございます。引き続き、情報発信をしてまいります。