置き換え
既に亡くなっているジャニーズ事務所元社長による性加害問題。
9月11日現在、テレビ各局のニュース番組では取り上げられているものの、各局の芸能部が担当しているとみられるワイドショーなどでの取り上げは早くも減少しています。
また所属タレントがCMに出演している企業による今後の対応も話題になっていますが、P&Gや(日本)マクドナルドといったグローバル企業への取材は行わない?など、ここでも腰の引けた対応を繰り返していて、本当にどうしようもないオワコンぶりを発揮しています。
9月11日にも中学校校長(男性)が生徒である女子中学生の「不適切動画」を所持していたとして逮捕されたというニュースが流れていましたが。ジャニーズ事務所の問題は被害者を幼女に置き換えてみればすぐに解決する問題です。アイドルを夢見ている未成年の少女に「デビューさせてあげるからオレのいう通りにしろ」では、ひと昔前の低予算、つまり何も考えずに作ったAVそのものです。
こんな例で名前を出すことは恐縮で、「そんなことは絶対にない」とも思っていますが、仮に数多くの女性アイドルを手掛けている秋元康さんが同じ手口でデビュー前の研究生を喰いまくっていたとしたら、3月の報道開始時から半年が経過した9月まで、秋元さんが生存していることはなかったでしょう。
この問題、私は、BBCはジャニーズ事務所だけをターゲットにしていたわけではなく、これだけ「地下で噂が広がって」いながら何10年も加害者を野放しにしてきたメディア、警察、ひいては日本社会に対して「違うんじゃないの?」というメッセージを送ったもの、と捉えています。それを「頭の良い」テレビ各局を中心としたメディアが「ジャニーズ事務所だけ」の問題にすり替えて報道しているというのが実態だと思うのです。
そして、もっと言えば「加害者・被害者がともに男性」の性事件だから、良く言えば警察をはじめとする日本社会が見て見ぬ振りをした、ストレートに言えば舐めたとも感じています。先に挙げた中学校校長や、同じく9月に逮捕された「恋愛だと思っていた」と小学生の少女と性交渉した20第男性は、逮捕された上に顔・実名報道されていました。一般人に対してここまで厳しく対応しているのに有名人に対して何故できないの、と問われてもいると思うのです。
一方で、未成年に対する性犯罪は「摘発じゃなければ逮捕までいけない」という風潮が今なお社会全体にはびこっています。警察が対応できなかった理由もここにあるのでしょう。仮に数10年前のことだとしても被害者が訴えたのに警察が受理しなかった、ということが明らかになったとしたら警察庁長官の辞任は避けられないでしょう。
そもそも、20数年前に加害者の加害事実は裁判で認められているのです。その事実を知りながら(知らなかったとしたら報道機関として退席しなければならないでしょう)加害者を神の如く崇めていたテレビ、雑誌の関係者は「何故加害者をそのまま野放しにしてきたのか」「何故、所属タレントを使い続けてきたのか」を明確に説明する「義務」があるはずです。今後も「報道機関」を名乗るのであればね。それを避けて、単なる事務所問題として扱っている今の姿勢を変えないんだとしたら、一般マスコミ、特にテレビ各局は、とっとと潰れた方が良いんじゃないですか?