乙部 満インタビュー【WRESTLE PHENIX特集】
乙部満はWRESTLE PHENIXに備え魔界のエネルギーを溜め込むべく魔界の根城にこもっているため、リモートでのインタビューとなった。
振り返れば魔界軍のためのシーズンだった
――プロレスリングガンジュのシーズン2締めくくりとなるWRESTLE PHENIXをIWTヘビー級王者、メインイベンターとして迎えることになりました。今のお気持ちはいかがでしょうか。
乙部「フッフッフッフ……貴様ら魑魅魍魎に等しい人間どもに我輩の心象など話す義理などないし、話したところで理解はできぬだろうが……今の我輩は気分がいい。魔界のブドウで造ったワインのごとく、体に闇の力が満ちているのがわかる。魔界軍も、我輩自身もじつに充実している」
――今シーズン、乙部総帥はIWTタッグの奪取に始まり、ジンノ・シンスケ選手からIWTユニバーサルも奪い、さらにはIWTヘビーも獲得する活躍ぶりでした。魔界軍としても他団体選手を含めた戦力増強にも成功しました。
乙部「ククク……過去なんぞ振り返るだけ無駄よ。とはいえ、ジンノとの戦いは我輩でも思い出すことがある。あのときの血の匂いは忘れることはできぬ……。ああ、そしてジャッカル浅沼、宇宙丸、井河戒馬、ビフ・リッチー、そしてヤマネコマスク。誰の加入も我輩にとっては驚くことではないわ。それほど我が魔界軍の懐は深いのよ。我輩自身、そして魔界軍としても充実したシーズンとなったわ」
――ヤマネコマスク選手が魔界軍の軍門に下ったことには驚きました。
乙部「フン、むしろヤツの獣の精神に気づかなかった不動や風野が愚かというもの。ヤマネコマスクは善人のふりをしていても常に執着していたのはIWTジュニアヘビー級の……いや、プロレス界のジュニアの王座よ。むしろ今のほうが嘘偽りのない純粋な魂の顕現である」
マックス∞グレイトの化けの皮がはがれる
――IWTヘビー級王座についてお伺いいたします。乙部総帥は「南部闘山道」シリーズにて鎌石武選手に防衛を果たしました。鎌石選手がガンジュに凱旋してきてからはRECでの初対戦、そしてこの防衛戦となったわけですが、戦っての印象はいかがでしたでしょうか。
乙部「くだらぬ質問よ。過去なんぞ何の意味もない。ただ一つ言えることはヤツは神ではなかった。ただの人だったということだ。意思の薄っぺらさはB.B.アームズと変わらん」
――そ、それではアピオでの防衛戦についてお伺いいたします。相手はRECを制したマックス∞グレイト選手となりました。RECでは別ブロックでしたが、マックス∞グレイト選手の戦いぶりについてはご覧になられましたでしょうか。
乙部「RECでの戦いを見たところで魔界の総帥たる我輩にとって参考になることなどひとつもないわ。前哨戦で相対したとき、ヤツにははじめ不動に通ずる暑苦しさを感じたが……ククク、むしろヤツはヤマネコマスクと同じと感じたよ、我輩にとってはな……!」
――マックス∞グレイト選手にもヤマネコマスク選手でいう「獣の精神」があると?
乙部「ククク……まあ我輩は、だがな。だがどちらに転ぼうともヤツは我輩の掌の上で転がることしかできぬだろうよ。マックス∞グレイトの化けの皮がはがれる瞬間がみられるかもしれぬぞ? クックック……」
――WRESTLE PHENIXで防衛を果たした後の展望についてお聞かせください。
乙部「もはや我輩にとってガンジュの連中に敵はいない。このIWTヘビーのベルトをエサにガンジュ外の獲物を魔界軍に取り込むこと、それだけよ。とにかく我輩にとってはアピオのメイン終了後の景色が楽しみでならんわ。アピオに集まったゴミクズどもの悲鳴や嘆きの中。魔界の瘴気に包まれしリングの上でひとり立つ我輩には誰も触れることはできんのだ。その景色を見ることを貴様にも許してやる」
――あ、ありがとうございます。
乙部「我輩がIWTヘビーを防衛し、ヤマネコマスクがIWTジュニアヘビーを取り戻し、いずれユニバーサルもタッグも手中に入れてやる。アピオは終わりではない、魔界軍の征服のはじまりなのだ」