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エネルギー・リソース・アグリゲーション・ビジネス(ERAB)って何? ~アグリゲーターとの関係も解説!~
こんにちは!今回は、最近よく耳にする「エネルギー・リソース・アグリゲーション・ビジネス(ERAB)」について、わかりやすく解説していきたいと思います。特に、ERABにおいて重要な役割を担う「アグリゲーター」との関係についても詳しく見ていきましょう。
ERABって一体何?
ERABとは、簡単に言うと、発電事業者や一般家庭などが持つエネルギーリソース(例えば、太陽光発電、蓄電池など)を束ねて、電力の供給を安定させたり、需要と供給のバランスを調整したりするビジネスのことです。
例えば、ある家庭で太陽光発電によって余った電気を、他の家庭で電気が足りない時に融通したり、大規模な発電所が故障した際に、一時的に家庭の蓄電池から電力を供給したりといったことが可能になります。
この仲介役を担うのが「アグリゲーター」と呼ばれる事業者です。アグリゲーターが様々なエネルギーリソースを束ねることで、個々の家庭や事業者は、複雑な電力取引に参加することなく、エネルギーの有効活用に貢献できるのです。
ERABとアグリゲーターの関係
ここで、ERABとアグリゲーターの関係について、もう少し詳しく説明します。
ERABは「ビジネスモデル全体」 を指します。例えるなら「旅行業界」全体のようなものです。
アグリゲーターは、ERABの中で実際に活動する「事業者」 です。例えるなら「旅行代理店」や「ツアーオペレーター」のような存在です。
旅行業界には、旅行代理店の他に、ホテル、航空会社など様々な事業者が関わっています。同様に、ERABという大きな枠組みの中で、アグリゲーターが中心的な役割を担っているのです。
具体的には、アグリゲーターは以下のような役割を果たしています。
需要家(家庭や企業)と契約を結び、エネルギーリソースを束ねます。
需要家に対して、デマンドレスポンス(DR)への参加を促し、節電などの協力を要請します。
束ねたエネルギーリソースを、電力市場で取引し、その収益を需要家と分配します。
つまり、アグリゲーターがいなければERABは成り立たない、非常に重要な存在なのです。
なぜ今ERABが注目されているの?
近年、脱炭素化の推進やエネルギー価格の高騰など、エネルギーを取り巻く環境は大きく変化しています。このような状況下で、ERABは以下のような役割を果たすことが期待されています。
再生可能エネルギーの有効活用: 太陽光発電など、天候に左右される再生可能エネルギーの安定供給に貢献。
電力需給の安定化: 需要と供給のバランスを調整し、電力の安定供給を確保。
エネルギーコストの削減: 需要家は節電(デマンドレスポンス)によってインセンティブを得られる可能性。
市場規模は今後も拡大の見込み
矢野経済研究所の調査によると、ERABの市場規模は今後も大きく拡大していくと予測されています。
2022年度:173億1000万円
2023年度:214億4000万円(前年度比23.9%増)
2035年度:735億円(予測)
特に、2026年度には一般家庭などの低圧需要家も電力市場に参入できるようになる見込みで、市場の成長をさらに後押しすると考えられます。
DRready制度って?
一般家庭がERABに参加しやすくするための制度として、「DRready制度」というものがあります。これは、家庭のエネルギー機器に遠隔制御機能を標準装備することで、アグリゲーターが複数の家庭のエネルギーリソースをまとめて制御できるようにするものです。
これにより、一般家庭でも手軽に電力の需給調整に貢献できるようになります。
まとめ
ERABは、今後のエネルギー社会において重要な役割を果たすことが期待されています。特に、アグリゲーターはERABの中核を担う存在であり、その動向に注目していくことが重要です。一般家庭にとっても、エネルギーの有効活用に貢献できる機会が増えることは、非常に意義深いと言えるでしょう。
今後もERABの動向に注目していきたいと思います。
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