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水田農家の新たな収入源として、中干し期間延長によるJ-クレジット創出の可能性

日本の農業、特に水田農家においては、近年、収入の減少や高齢化、就農人口の減少が深刻な問題となっています。このような背景の中、持続可能な農業を実現し、収益を向上させるために注目されているのが**「中干し期間延長によるJ-クレジット創出」**という取り組みです。この取り組みは、水田農家に新たな収入源を提供する可能性があり、さらに、環境に配慮した持続可能な農業の実現にも寄与します。
この取り組みについて、詳しくご紹介します。


1、J-クレジット制度とは?

まず、J-クレジット制度について簡単に説明します。J-クレジット制度とは、省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの利用、適切な森林管理などによって削減または吸収されたCO2等の温室効果ガスを「クレジット」として国が認証し、売買できる仕組みです。この制度は、国が運営しており、企業や自治体、さらには農業従事者にとって、収益を上げる新しい手段として注目されています。

2、水田におけるJ-クレジット創出の仕組み

では、水田においてJ-クレジットをどのように創出できるのでしょうか?その鍵となるのが、「中干し期間の延長」です。

中干しとは、稲作において水を一時的に抜いて土壌を乾燥させる工程です。この中干し期間を延長することで、水田から発生するメタンガスの排出を抑えることができます。メタンガスは、CO2よりも温室効果が高く、気候変動に大きな影響を与える温室効果ガスの一つです。中干し期間を延長することで、メタンの発生を減少させ、その削減量をJ-クレジットとして登録・販売できるのです。

3、水田農家の新たな収入源としての可能性

このJ-クレジット創出プロジェクトが、なぜ水田農家にとって新たな収入源になるのでしょうか?それは、農業生産と環境保護の両立を実現する取り組みであり、得られたクレジットを企業や自治体に販売することで直接的な収益を得ることができるからです。

日本の多くの水田農家では、過去数十年間で収入の減少や就農人口の減少が続いており、持続可能な経営が大きな課題となっています。特に、稲作においてはコストの増大や市場の変動に対して脆弱です。そのような中、J-クレジットによる収益が新たな安定収入の一部となることで、農家経営の持続性が向上し、将来的な展望が開ける可能性があるのです。

4、Green Carbon株式会社の取り組み

このJ-クレジット創出を積極的に推進しているのが、環境系スタートアップであるGreen Carbon株式会社です。Green Carbonは、東南アジアをはじめとする地域で自然由来のカーボンクレジット創出に取り組んでおり、日本国内では、水田を活用したカーボンクレジットの創出を目指しています。

特に、Green Carbonは「中干し期間の延長」に着目し、水田メタンの削減によるJ-クレジット創出を推進しています。この取り組みの一環として、「稲作コンソーシアム」というプロジェクトを立ち上げ、多くの水田農家や企業と連携しています。

2024年8月時点で、稲作コンソーシアムには約40,000ヘクタール以上の水田が登録され、900社以上の企業や農業法人が参画しています。このプロジェクトを通じて、Green Carbonは日本初となる水田由来のJ-クレジット認証を取得し、国内最大規模のクレジット創出を実現しています。

5、一気通貫の支援サービス「Agreen(アグリーン)」

さらに、Green Carbonは、農家が簡単にJ-クレジットを創出・申請・販売できるように支援する「Agreen(アグリーン)」というプラットフォームを提供しています。Agreenは、J-クレジットの登録や申請、販売までをワンプラットフォームで完結できる画期的なサービスです。

このサービスは、複雑な手続きを簡略化し、農家が効率的にクレジットを管理・販売できるようサポートします。農家は、必要な書類をAgreenにアップロードするだけで、クレジットの登録や販売がスムーズに行えるため、専門的な知識や手間をかけずにクレジット創出を進めることができます。

Agreenは無償で提供されており、多くの農家から高評価を得ています。また、2024年9月には、BS日テレの「汐留TV! -こちら、汐テレ★さきどり女子部-」でAgreenが紹介され、その実用性と革新性がさらに広く認知される予定です。

6、水田農家の未来を切り開く可能性

日本の農業は今、変革の時期にあります。環境保全と収益向上を両立させるためには、新しいアプローチが必要です。「中干し期間延長によるJ-クレジット創出」という取り組みは、その解決策の一つであり、農家が持続可能な農業経営を実現するための鍵となるでしょう。

水田農家は、J-クレジット創出に取り組むことで、環境保護に貢献しながら新たな収入源を得ることができます。さらに、こうした取り組みが進むことで、日本の農業全体が脱炭素化を進め、国際的にも環境への貢献をアピールできるようになります。

まとめ

中干し期間延長によるJ-クレジット創出は、水田農家にとって大きな可能性を秘めた取り組みです。収益の多様化だけでなく、環境への貢献という側面でも注目されており、農家にとっては新たなビジネスチャンスが広がっています。Green Carbon株式会社の提供するAgreenというプラットフォームを活用することで、クレジットの創出から販売までを効率的に進めることができ、これまでの収益モデルに新たな選択肢を追加することが可能です。

今後、この取り組みがさらに広がり、持続可能な農業経営と環境保護が両立する未来が訪れることを期待しています。水田農家の皆さんも、ぜひこの機会にJ-クレジット創出に挑戦し、新たな収益源を手に入れてみてはいかがでしょうか。

【参考リンク】
Green Carbon株式会社公式サイト: https://green-carbon.co.jp/
Agreenサービスサイト: https://agreen.cloud/

【全国の水田農家様必見】Green Carbon株式会社が取り組む中干し期間延長によるJ-クレジット創出とAgreen(アグリーン)について最新情報を紹介 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000103.000117956.html
@PRTIMES_JPより

#農業 #Jクレジット #脱炭素 #水田農家 #持続可能な農業

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