見出し画像

自治体との共同プレスとB-orderについて

先日、宮城県多賀城市様と共同でプレスリリースを発信させて頂きました。
B-orderの「要請アプリ(無料)」と「備蓄管理アプリ(有料)」の双方を正式に採用頂き導入して頂きました。今日はプレスリリースの補足と私たちが実現したい世界についてお話したいと思います。

B-orderのアカウント数について

まず、ここが皆さんに誤解を与えてしまいそうなので私たちが言うアカウント数の定義をお伝えしたいと思います。アカウント発行数とは

B-order「要請アプリ」でアカウントを発行頂いた自治体数

を指します。有料自治体数がアカウント数では無い点、ご認識下さい。

自治体向けに2つのソリューションを提供

B-orderは自治体向けに二つのソリューションを展開しています。
それぞれの役割と解決する課題を説明させて頂きます。

  • B-order「要請アプリ」

  • B-order「備蓄管理アプリ」


B-order「要請アプリ」

単体でビジネスとして成り立たない「要請アプリ」

見出しに驚きましたか?B-order「要請アプリ」はB-orderにおけるコアプロダクトにも係わらず単体ではビジネスとして成立しません。

「支援要請」は災害時に行われ、なおかつ日本の自治体は必ずと言っていいほど採用している仕組です。その環境は電話であったりFAXであったりメールであったり。メールは比較的デジタル化されていますがこれまで数百自治体からの話から推測するに全体の1%程度にとどまっています。

なぜビジネスとして成立しないのか。経済的な合理性が低いことが要因です。災害はいつ起こるか分からない。よく起こるかもしれないし年間を通して起こらないこともある。(起こらない方がよいのはもちろん。)

さらに支援要請は「発災」⇒「被災者が避難」⇒「備蓄在庫消費」⇒「要請検討」という一連のフローがあって初めて行われます。そのため災害の規模によっては行われないことも。そのような前提で予算化が難しいというのが理由です。

一方で長期間の被災の場合、支援要請は途端に必要となり、その回数・量が一気に増えます。
そして、必要な時に非常に非効率であることに多くの人が気付く。(要請を受ける協定企業・団体側は気付いているんですが笑)

そうした理由で「支援要請」という環境は変えることが難しいばかりでなく、ビジネス的な観点で見ても取り組む企業がどこにも無いという状況でした。

なぜプライムバリューでは取り組んだのか?

私が日本の災害環境の課題解決は東北から取り組むべきだと考えていたからです。プライムバリューは私が作った会社なので私のWillがそのまま反映されました笑
私自身、経営者として利益を追求するのみであれば100%やりません。ビジネスとして成り立たないのは分かっているのですから。ただ、この要請環境の共通化には大きな可能性があると信じてきました。その可能性とは

  • 共通性

  • 要請を取り巻くプレイヤー

  • 日本にとってなくてはならないものになる

上記の点はこの課題を解決するからこそ生まれるプロダクトのValueになると当初から信じていました。今もまだ仮説のままで実現を追い求め続けていますがきっと証明出来ると確信しています。

B-order要請アプリで出来ること、目指すこと


自治体と支援協定先とで行われる支援要請をWeb上で簡単に行えます。
ただ要請するだけじゃなくてチャットによるコミュニケーションも可能です。ポイントは「要請ごとに必要なコミュニケーションが取れる」という点です。要請ごとにどんなやりとりをしたか残る。これが結構重要で次の災害時にも生きてくる財産になるデータです。

そして自治体も協定先企業・団体も基本機能を無料で利用出来ます。現時点で使える機能ほぼすべて無料です。
無料という点に驚きましたか?これはやけくそではありません笑
どうせ取れても少額の金額なら無理に料金設定せずに「要請版」を「競合優位性製造機」にしてしまおうと考えての決断です。

今後追加で開発する機能は有料化するかもしれませんが基本料無料は私が社長の内は変えるつもりはありません。

自治体の方々からの評価や共感はもちろん、協定先企業・団体からも非常にありがたい言葉を多数頂いています。
このB-orderを日本の「支援要請」の当たり前にしていきます。

B-order「備蓄管理アプリ」

自治体の「備蓄品」に関する課題を解決する「備蓄管理アプリ」


自治体における備蓄管理は日常の課題です。効率化の余地があり予算化を検討しやすい領域です。私たちは備蓄品の管理領域でマネタイズしていく方針を取りました。要請版とも相性は抜群で組み合わせることで本来あるべき一気通貫のデジタル環境を提供出来る。実際にリリースし、提案を始めた辺りから非常に強いニーズがあることが実感出来ました。

とはいえ、自治体の備蓄品管理システムはもちろん競合他社が存在します。私は当初競合サービスの導入がある程度進んでおり自治体中30%程度はシステム化済みであると予想していました。しかし、この領域において当初考えていた以上に弊社にとってはプラスに働く状況であることが分かりました。

それはほとんどの自治体が未だにExcelだけで管理しているという現状でした。こちらもシステム化しているのは自治体全体の5%程度だと見ています。
そう、まだまだ改善出来ていなかったのです。B-orderがマネタイズ出来、スケールの可能性が高い重要なファクトを見つけた瞬間でした。

「要請」と「備蓄管理」が合わさるからこそ提供出来る価値

B-orderモデル

上記は多賀城市に実装された環境です。無料で提供している「要請アプリ」と有料で提供する「備蓄管理アプリ」。この環境を提供出来るのは弊社だけです。そして、これは本来あるべき自治体の防災環境であると考えています。防災DXの実現です。
私たちはこのモデルを日本の当たり前にしていくためにこれからもB-orderの成長にひたすらコミットしていきます。

これからの目標

まずやるべきは要請アプリを全国の自治体へ導入してもらうことです。共通化しなければ要請環境の課題は解決しません。日本からこの課題を解決するためにこれからも自治体をメインでアプローチし続けます。

また、私はこの「支援要請」で解決する課題は日常の受発注においても同様の共通性があると考えています。現在、企業間取引に特化したB-orderを開発中です。(この辺のお話はまた別にお伝えしたいと思います。)
我々はスタートアップです。唯一無二のB-order事業をより大きな市場への可能性に向けて事業を継続していきます。

もし、私たちの事業に共感を頂ける方は応援して頂けると幸いです。
ご覧頂きありがとうございました。

いいなと思ったら応援しよう!