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2023冬ぷよ学会まとめ7

2023冬ぷよ学会まとめ

こんにちは。ぷよ学会主催者あやさです。
これは、2/12(日)に行われた2023冬ぷよ学会について振り返るための記事です。
ぷよ学会Youtubeアーカイブ↓

学会に参加した方、ご覧になった方、見られなかった方、今ぷよ学会について知ったという方。
大歓迎ですのでぜひ質問なり意見なりコメントを置いて行っていただけると嬉しいです。(ツイートしていただいても嬉しいです。笑)

本記事では7人目Cranberryさんの振り返りをします。
他の発表者もまとめを作るのでぜひご覧ください☆
CranberryさんのTwitter ↓

7. Cranberry 最強のファーストアクション

試合中一番最初に相手に仕掛けるのはどの量がベストなのでしょうか。データに基づき最強のファーストアクションを徹底考察!

発表スライド

中盤の仕掛け方という話をします。
本線ブッパの発表もありましたが、とはいえ中盤戦ってやっぱり大きなウェイトを占めているということがありまして、中盤の研究は大事だと思います。
中盤戦の考え方って様々ありますが、統計/実験の裏付けがないなど言われております。プレイヤーが限られていたり大規模ではないと感じております。
ということで、たくさんデータを集めて研究しようというのが今回の目的です。
使う言葉の整理です。
1局における最初の連鎖のことをファーストアクションと言います。
同時発火でない限り、ファーストアクションは片方のプレイヤーのみということです。
集計情報はこんな感じです。
全消し戦は除いております。
4%ほどありました。
分析する数はプレイヤーごとにこうなっています。momokenさんが多くなっていますが、合計で81250アクションに対して分析していきます。
主に各プレイヤーの配信や最強リーグなどの対戦を使っています。
そもそも先に連鎖した方が有利なのかというものですが、先に仕掛けた方が若干負けやすいかなという結果となりました。
これは各連鎖の割合ですが、64%くらい1連鎖で2連鎖が28%でした。1.2連鎖で92%もあるため、詳しい検討は1.2連鎖で十分かと思います。
各連鎖ごとの勝率をあげております。
12連鎖以上初動で打つと、65%以上の勝率は約束されております。
3,7,8,9連鎖はかなり弱い。気を付けるとよいと思います。
のたこさん発表にあったように、初動で本線を打つというのも悪くないかもしれません。
おみくじ気分で5連鎖を打ってみるのもありかと思います。
縦軸スコア、横軸連鎖開始時間の分布になっています。
水色が勝ち、濃い紫が負け。
これだけ見ても何かよくわからないため、連鎖ごとに見ていきます。
1連鎖の場合はこんな感じになっています。なんとなく縞模様になっていまして、点数計算がある程度固定値であるためこうなっています。
勝率の時間推移を表してみました。
横軸はファーストアクションの開始時間、赤いグラフが勝率、棒グラフは集計数(試合数)です。
15~25秒で初動をすることが多いと分かります。またどの時間でも1連鎖では勝率が50%を下回っているのでしたくないですね。するなら20~30秒かと思います。
横軸を時間でなく手数にしたグラフも用意しました。
手数を見ると30~35手目では割と良い。相手の盤面もある程度埋まってくるところでの1連鎖が良いということかもしれません。
連鎖の種類ごとに件数を示したのがこちらです。
得点式はaが掛け算で、bb40abb1は40×1の1連鎖を示しています。
出現の割合は限られてくるため、出現数上位8つについて深堀します。
赤青緑紫で小さい連鎖順ですが、小さいのはやはり勝率はあまり良くないです。
60×3の大きな連鎖なら25~30秒で打つと割といいかもしれないです。
横軸を手数にするとどんどん上がっていくような気がします。やっぱり弱い。
ちょっと強めの1連鎖がこちらです。どのタイミングで打っても割といい。
手数で見ても。割といい。
500点を明らかに超える連鎖です。試合数が少ないため荒らぶっていますが、強いです。
続いて2連鎖です。
開始10~18秒で打っても意外と強いです。
2連鎖は得点の組み合わせが多いですが得点で区切って示します。
赤青緑紫の順に強くなります。赤がunder1000。1000以下の2連鎖(赤)は弱いです。それより大きければ勝率は上がっていきます。
手数で示しても同様です。
2500点以上になると、どこで打ってもよさそうです。成果を上げてくれそう。
手数で見ても同様です。
5連鎖は勝率が五分五分ですが見てみます。
6000以下(赤)の5連はあまり打たない方が良くて、それ以上はかなりいい。
変な、暴発のような絡み合った連鎖が運よくとれている気もしました。
突然の5連鎖はワンちゃんある。
まとめです。やはり初動で勝率が決まることがあるため、重要です。
「勝率の良い初動をする」「勝率の悪くない初動をする」の考え方が大事です。
1連鎖は500点以上を打つ。
500点以下なら25手目以降で打つ。
2連鎖は2500点以上を打つ。
1000~2500点は10~23手目で打つ。
1000点以下なら25手目以降で五分。
3~10連鎖はしない方が良い。
5連鎖は6000点以上を20~25,30~35手目に叩き込む。
相手から初動が無ければ、11連鎖以上が組みあがった時点でブッパするのは優秀かもしれません。

感想コメント

ぶっぱからの中盤の研究とても良き
1.2連鎖そんなに多いんだ…!
めちゃくちゃでかい1連鎖か整地の1連鎖か気になります…
1000以下の2連鎖は打たない方がいいなるほど
膨大なデータとグラフ化の運用が素晴らしい。
実践的な研究でよい。
得点帯ごとに分かれているのありがたい

質問コメント

Q. 1000点以上というのはどれくらいなのでしょう。
→A. 2ダブは落下ボーナス込みで行っていると考えていいです。レートなどで2ダブばかり打つのも、こういうのがあるかもしれないです笑
Q. 元のデータはどの対戦を持ってきたのでしょうか。
→A. Youtubeなどから持ってきております。
 Q. 1連鎖/2連鎖でかなり異例なポジションにくまちょむさんがいらっしゃるじゃないですか。入れていますか?入れていたとしたらどのような影響がありそうですか?
 →A. いれていません。笑 早いデータの1連鎖というのは集計はできているので、くまちょむさんを入れると1連鎖(ファーストアクション)以降の動きが重要になってくるかと思います。
Q. 初動で1.2.3連鎖をするのと、11連鎖をするのでは、質が違うと思っていて、1.2.3連鎖はそれ自体が致命傷にはならないと思うのですが、区別するかということに考えはありますか?(5連鎖以上の場合でも、対応された試合と対応されなかった試合に分けてみるなど)
→A. 今回はファーストアクションに絞って研究したため、その後の試合展開は排除しちゃっています。1連鎖をして致命傷になることはないにしろ、そのおじゃまのおかげで「ほぼ死ぬ」ような盤面になるという意味では、傷を負わせていると言えるかと思います。相手が受ける/対応するというのは初動の次ということで、次の研究対象かと思います。
Q. 初動に対するアクション毎に勝率を計算すると、例えば「3連鎖に対してどのようなアクションが効果的か」みたいなことがわかるんでしょうか…?(データ数が減っていく懸念もありますが)
→A. ご質問ありがとうございます!それは今後やりたいなーと思っています! もっくんさんの記事にも記載されていたと記憶していますが、相手が対応したか受けたかの区別がまずは難しいとは思いますが、 所定時間以内にどのような対応したか、それによる勝率はどうか、は分析できると思います。 データ数に関してはおっしゃるとおりで、1,2連鎖くらいがデータ量的にはどうにか信頼できるレベルかなあ、、と思っています。

発表者の感想

お疲れ様でした。ありがとうございました!とコメントをいただきました。
(私がまとめるの遅くて4か月も経ってしまったので、当時のコメントを持ってきました…笑)

あやさの感想

秋ぷよ学会に引き続き参加していただきました。今回も、「どんだけ時間かけとるねん!!!」と思わず言いたくなるような素晴らしい研究でした。Cranberryさんは動画データから盤面を取り込めるような技術を持っていることがすでにすごいですが、そこから数値データとし解析していく様子はまさにプロかと思います。
さて、この発表は、ファーストアクションについて意識するいいきっかけになったのではないでしょうか。プロほどの実力を持つ方々のデータでもあるため、このように初動で勝率が変わってくることも将棋なんかに似ているかもなと思えてきました。私は始め飛車前の歩を動かします。
Cranberryさんの最後のスライドにもあったように、点数や打つタイミングを考えながら、今後の試合に活かしていければと思います。むやみやたらに2ダブを打ち続けると、ぷよ人口が減りかねないのでほどほどに。笑
発表ありがとうございました!

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