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2023秋ぷよ学会まとめ3

2023秋ぷよ学会まとめ

こんにちは。ぷよ学会主催者あやさです。
これは、11/19(日)に行われた2023秋ぷよ学会について振り返るための記事です。
ぷよ学会Youtubeアーカイブ↓

学会に参加した方、ご覧になった方、見られなかった方、今ぷよ学会について知ったという方。
大歓迎ですのでぜひ質問なり意見なりコメントを置いて行っていただけると嬉しいです。(ツイートしていただいても嬉しいです。笑)

本記事では3人目Cranberryさんの振り返りをします。
他の発表者もまとめを作るのでぜひご覧ください☆
CranberryさんのTwitter ↓

https://x.com/Dr_Cranberry_1?s=20

3. Cranberry 40×1を絶対に咎める方法

初動(ファーストアクション)の研究を進めていく中で明らかとなった単発一連鎖の勝率。今回は、40×1の初動単発に対する返しを徹底考察!!

発表スライド

40×1を絶対に咎める方法ということで、相手の初動単発を絶対に許さない態度をとることを研究しました。
冬のぷよ学会に500点以下の初動単発は弱いということが発表されました。特に30手未満で40×1の単発を打つと、勝率は50%以下となってしまいます。
このグラフは横軸が連鎖の始まった手数、縦軸が勝率です。赤い線は40×1の勝率を表していて、10-15手に打つと30%ほどしか勝てないことが分かります。20-25手で39%くらい。25-30手も50%は切っています。30手を超えると相手の画面にぷよが埋まってくることから50.5%と若干高くなりますが、いずれにせよ単発は弱いです。
しかしながら単発にてこずるシーンは多いので、本研究では相手の初動40×1に対する適切な回答を報告することを目的と致します。
用語についてですが、冬のぷよ学会のものと同じです。1本、1局はどちらかがバタンキューするまでのこととします。1試合は20先などのルール下で決着するまでのこととします。初動は、1局における初めの連鎖、つまり1pか2pのどちらかが行う最初の連鎖のこととします。得点のカウントには落下ボーナスも含んでいます。
横軸の撮り方は、時間や手数でとっています。手数のことを特にmoveと呼んでいます。連鎖開始のタイミングは初手をツモってからの時刻をフレーム単位で計測しています。
対象期間は2021/01/01-2023/05/23としています。対象のプレイヤーは、一般的に超上級者と呼ばれている方々です。(2枚後のスライド参照)また、ざっくり80000局みています。
先ほどの結果から、30手目以降は1連鎖も有効であったので、1手目から30手目までをうまく分析できればと考えました。ここからは1-10手目、11-20手目、21-30手目と分けて分析しています。
手数と点数ごとの勝率の関係を見ていきます。 横軸が連鎖開始手数、縦軸が得点です。横軸の範囲は0手から40手までです。通ルールでは1手に2個のぷよをツモり、盤面は6x13で78マスであるため、40手目までには必ず初動を行います(そうでないと窒息してしまうため)。 また、縦軸の範囲は10から120000です。見た目をわかりやすくするために変則的な対数グラフで表示しています。10から100、100から1000・・・の各区切りの値については対数を取っていますが、区切りの値の間の数値については各々等差を取っています。 マスの中の色は勝率を表しています。勝率が低いマスは青色に近づき、高くなるほど赤色に近づくように表示しています。そして、20%以下はすべて青、80%以上はすべて赤としています。なお、白のマスはデータが無かったマスです。

1手から10手に関しては、うまい人あまり打ってくれないのでデータが少ないのですが(8万gameの中で470gameしかなかった)、5-10手でちょっとだけ強い1連鎖を打つと良いことや、10-25手で2ダブや3連鎖を打つと良いです。または本線を打つ。逆に勝率が低いのは10-20手の200-500点。ここはちょっと勝率が悪いです。また35-40手に打つと良くないです。本線を打ちたかったのに打てず負けてしまうのかなと思います。
今度は横軸を「相手が40×1を打ってから何秒で連鎖を打ったか」としました。赤いところと青いところがありますね。
まとめていきます。これは「相手が40×1を打ってから何秒で連鎖を打ったか」の横軸のまま、縦軸を「連鎖数」にしました。大体大連鎖を打てば勝てることが分かります。また、相手の連鎖のすぐ直後に対応すれば勝逸は高いもののちょっと間を開けて連鎖を打つと逆に良くないこともわかります。すぐに1.2連鎖を打てないのなら、4秒以上待ったところから打つのがいいのかなと思います。
前回、初動は500点以上じゃなきゃいけないよとお話ししましたが、初動を受けた側は500点の連鎖は逆に勝率が悪いため、素直な一連鎖を打った方が実は勝率がいいです(1つ前のスライド)。
本線行くのがいいですが、難しそうなら15-20秒あたりで8連鎖を打つと勝率が上がります。また、27秒以降に2.3連鎖を打ったら、負けそうです。
ここで、勝率が高いところ/低いところはクラスター(集合体)になっています。勝率が高いところ(勝率の山)は3つあって、単発のクラスタ、2ダブ3連のクラスタ、本線orばよえーん催促のクラスタ。それに対して勝率の谷ができていて、ほんのちょっと大きい1連鎖や、4-6連鎖は勝率が低いです。勝率のがけもありまして、速く低い連鎖を打つと勝率は低いです。また遅すぎる単発催促もまた先般になり得ます。この、山と谷と崖を意識しながらプレイすると良いかと思います。
11-20手目の結果で山と谷を示しました。素直に本線を打てばいいよね、中盤でつぶしを打ちましょう、1連鎖なら大きめにして打ちましょう、というわかりやすい結果になりました。本線や催促は遅れないでねということが谷から読み取れます。
16秒前なら何やっても大体勝てそう、というのが11-20手目で単発を打たれた時の結果でした。
5連鎖だけちょっと気を付けてください。
相手の単発が遅くなるので、こちらの対応も遅くなってきます。20手目以降の単発は受ける方が厳しくて、初動に対して単発で返すのはあまり良くないよねということがこの下の勝率低さから分かります。ではどうすればいいのかというと、大きめの催促を打ったり、本線5万点以上打つのがいいですね。
説明は省きますが見てみてください。
説明は省きますが見てみてください。
まとめますとこんな感じです。
1-10手は序盤すぎるので、方針の柔軟性が求められちゃいます。すぐ打てるなら打って、もしくは本線重視で組んでいき、本線打てなそうなら大きめの催促を打ちましょう。
11-20手目で単発を打ってくれる人は対応しやすくて、6連鎖打ったりはやめに単発を打ちましょう。21-20手目で打たれたら、思い切って大きめに打ちましょう!

感想コメント

「絶対」・・・!
→15-20手で単発されると70%の確率で勝てるデータがあるのに負けるってことは、有利をもらっているのに負けることになります。そんなの嫌だ!!ということで、絶対と書きました。笑笑
微笑ましい
「絶対」って学会でなかなか見ないワードですね
そうですね、なので楽しみです!
タイトル見て2手全消しかな?って思ってしまった
すげえ
傾向がありそうで、難しいですねー。
序盤で消すのって、形が悪いとかどうしようもないときだけですもんね
連鎖数の真ん中あたりは青が多いな、、、
8連鎖の3万点はでかい
戦略決定の裏付けとして、このようなデータが蓄積されていると役に立ちそう
え!赤が多い!
いつかクランベリーさん本人のデータまとめを見てみたいな

質問コメント

Q. 勝率で良し悪しを判断したのは何か課題感とかありますでしょうか?
→A. このゲームは…勝つゲームなので!!笑 勝ちたかったですね…確かに。具体的に言うと、「単発は弱いよ」って言ったのに負けるというパターンが非常に多くて、負けたくなかったですね。
Q. いい単発と悪い単発があって、よい単発が30%くらいあるみたいな可能性はどうですか?
→A. 【あやさより返答】今回は様々なファーストアクションの中から40×1の単発のみをピックアップしているため、「よい単発」の見分け方は「クイックである」とか「相手の色が来ていないとき」だとか「落下ボーナスがたまってきたとき」とかの違いしかないと考えられます。やはり40×1は総じてハンデとなるということなのかもしれません。(追ってCranberryさん本人に答えてもらおうかな。。。✨)

発表者の感想

【Cranberryさん本人より】自分でこういったまとめを作りつつも、なかなか覚えるのが大変で実戦に活かすのは難しいです。最近ようやく1年前に発表した「1連鎖は500点以上にすべし」が身についてきた印象です笑。実戦あるのみですね。 また、上手い人の対戦を見るときに「このタイミングで1連鎖をしたから勝ちやすいかな」と先入観を持ちながら見ると、個人的には結構勉強になります。例えば早いタイミングで1連鎖をしたら統計的には負けやすいですが、そのまま負けるのか勝つのか。勝ったとすれば何かしらのイレギュラーが起きているのだと捉え、それは何かを分析しながら見てみると自分の中で中盤戦の引き出しが広がるように感じています。 ご視聴頂きありがとうございました。

あやさの感想

Cranberryさんには今回4回目の発表をしていただきました!毎回データ数に驚かされていましたが、今回はさらにすごい…笑。手数、点数、勝率と3軸が交わるデータを完璧に表しているこの表現力も見習いたいです。
また、点数や時刻ごとに勝率が見られるのもとてもよかったですが、クラスターとなっているところに注目してその根本的な現象について追及してくれたのも驚きました。それこそ細かい試合の流れとともにこの表を見てみたいですね…(8万試合同じ試合は1つもないだろうので不可能ですが…笑)

また、今回の2023秋ぷよ学会の最優秀賞はCranberryさんです✨✨おめでとうございます!!!素敵な発表ありがとうございました。これからもぷよぷよについて楽しく研究をしていただけると幸いです!!

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