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14 モラルハラスメントな日常

 私の20代30代のほとんどは元夫とともに歩んできました。結婚、子ども、仕事、すべて手に入れ、ささやかな贅沢もできました。はたから見れば、順調な人生そのものです。しかし私の内面は満たされていたのでしょうか。離婚した今振り返ると、ともに歩んできた、と思っていたのは勘違いでした。何も共感してもらえず、理解してもらえず、喜びは嫉妬され、悲しみは自業自得と責められる関係。心は常に孤独でした。

 もともとの性格もありますが、自分のことよりも子どものことを優先し、そして子どものことよりも元夫の機嫌が一番の優先事項でした。そのために、子どもにたくさんの我慢をさせ、理不尽に叱ったことが悔やまれてなりません。元夫の機嫌を損ねると、家庭の空気は険悪なものになり、子どもにも悪影響だからです。元夫の機嫌を伺う生活に嫌気がさすのは、結婚生活10年を過ぎるころ。すんなり離婚できたわけではありませんが、最良の選択だったと自信を持って言えます。

 配偶者がモラルハラスメントの場合、日常の些細な出来事のほとんどが地雷になります。どれもあまりにも小さな出来事すぎるので、自分の中に収める以外、解決の方法はありません。相手を変えるよりも、不機嫌な空気をごまかして変える方がよっぽど大切でした


妻の帰省中も自分中心

 娘と2人で帰省したことがありました。両親と私と娘の4人で買い物にでかけ、おむつと授乳休憩をはさんでキッズコーナーでしばらく遊ばせました。ちいさな娘がきゃっきゃと楽しそうに遊ぶ姿を、両親は目を細めて見つめ、写真を撮ったり動画を撮ったり大忙しでした。離れて暮らしているので、会えるのは年に数回だけです。会うたびに、両親は娘の成長を喜んでくれました。しかし元夫によるモラハラ満載の電話のせいで、幸せで楽しい帰省が台無しになってしまうのです。

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