原動力は母性 〜不妊治療の自助グループに参加して〜
NPO法人Fineという不妊体験を持つ人の自助グループがある。
自助グループとは、簡単に言うと当事者が集まって、体験や気持ちを共有する場所。
不妊治療が精神的につらいと主治医に伝えたところ、ここの団体を教えてもらった。
夫にはなんでも共有しているけれど、どうしても身体の構造が違うので分かり合えないところがある。
だから女性同士で共有してみたい、でも友人だと話しづらい。
そこで、このFine主催のオンラインイベントに参加してみた。
結論から言うと、参加して良かった!
体験談とおしゃべり会の2部構成で、両方参加しましたが、どちらも得るものが多かった。
体験談について内容は伏せますが、とってもセンシティブなことを言語化して伝えてくれた発表者の方に感謝。
やっぱり誰にとっても不妊治療はしんどいものなんだな、と分かっただけでも救われるような思いだった。
第2部のおしゃべり会では、進行役のピアカウンセラーの方が2人、参加者は少人数だった。
街で妊婦や子供を見かけるとドロドロした気持ちが出てきてしまうこと、妊娠したいと焦ってしまうこと、毎月期待しては落ちての繰り返しがつらいこと…。
うわぁーわかるわかる!
そういう意見ばかりで、「一人じゃないんだ…!」と思ったら涙が出た。
そして一番他の妊活中の方に聞きたかったことが
「子どもが欲しい!っていうこの強い欲求はどこからくるのか??」
ということだった。
心身的にも経済的にも負担が大きい不妊治療に向けて駆り立ててくる、その原動力ってなんなんだろう??
ずっと不思議だったし、わずらわしかった。
色んなことを共有していただいたけど、一番しっくり来たのが「母性」。
身体から湧き出てくるような「母性」は女性として当然なもので、自然なことなんだと。
私はこの得体の知れないものが凄く邪魔で嫌悪すらしていたけれど、
その正体が母性だと分かった瞬間、全く認識が変わった。
生きものとして当たり前のものなんだ。
生きているから出てくるものなんだ。
ちゃんと大事にしないとな、と。
今ではこの母性が尊いとすら感じている。
一人でぐるぐる考えていても答えが見つからないことも、
こうやって仲間と話すとクリアになる。
大事な体験をさせてもらった。
またイベントがあったら参加したいな。