【号外!】プチ、日生劇場にてニュージーズ観劇
別に号外でもなんでもないのですが、ちょっと新聞の見出し風に書きたかっただけです(笑)
10/26(土)日生劇場にミュージカル『ニュージーズ』を観劇に行ってきました。
観劇のきっかけは、ミュージカル好きのお友だちから「ニュージーズは、話も分かりやすくて面白いし、群舞が圧巻だからオススメだよ」と言われたから。東宝の先行抽選の対象外だった(3月の半ばぐらいまでに会員になっていないと申し込めなかったはず)ので、一般販売で買おうと発売日を待っていたのよね。
ところが、発売日にすっかり忘れていて、気づいたときには売り切れていた…それでも諦めきれなくって、キャンセル待ちを狙い、何度も何度もアクセスしてたら、やっとB席を1枚取れた!
やった!元々B席狙いだったので、大満足。あとは当日を待つばかり…
売店で現金しか使えず、初手から躓く
ニュージーズに限らず、映画も舞台も、あまりグッズは買わないので、今回もパンフレットだけ買うつもりでいたら、なんと日生劇場の売店はカードが使えなかった…というより現金しか使えなかった(涙)
慌ててお財布を見てみたけど、現金は1,000円しか入ってない。
どうやら現金しか使えないよっていう劇場はまだ、それなりにあるらしい。あとは公演によっても違うのだとか。
これは調べなかった私が悪い。
日比谷シャンテでも買えることがわかったので、観劇終わりに買いに行こうかと思ったけど、ソワレ(夜公演)だったので、すでに日比谷シャンテは閉まっておりました。日比谷に行く機会がなかなか無く、パンフレットは買えず仕舞いです
舞台の幕が開いたら、そこは19世紀末のニューヨーク
初手から躓いた私ですが、舞台の幕が開いたら19世紀末のニューヨークの世界に釘付け。
『ニュージーズ』とは新聞売りの少年たちのこと。
ホームレスや孤児が路上で新聞を売って生計を立てているニュージーズが、落ちた売上を回復するために、販売価格据え置きで少年たちへの卸値だけを引き上げる、大手新聞社「ワールド」のオーナーであるピュリツァーと闘う話。
闘うといっても暴力に訴えるわけではなく、「正当な取引先」として扱ってもらうためにストライキを起こそうと団結するのです。
ストーリーだけ聞くと、なんとなく暗くて悲惨なお話のように聞こえるかもしれませんが、全然そんなことはありません。
貧しくても逞しくて、パワフルなニュージーズたち。そしてそんな彼らをさりげなく支えるオトナたち。
登場人物が皆、とても魅力的でした。
それぞれが、それぞれの正義を持っている。悪役であるところのピュリツァーも、単なる嫌なヤツではない。
彼も戦場を経験したからこその思いを持っているんですよね。こういうところはディズニーぽいなと思いました(悪役がただただ嫌なヤツではないところ)
ストーリーはそんなに複雑じゃない、むしろ分かりやすいので初見でも戸惑うことなく、すんなりとストーリーの中に入り込めました。
群舞の美しさ、力強さに圧倒される
私はニュージーズの魅力は、群舞の美しさにあると感じました。
ニュージーズたちがアクロバットあり、タップダンスありの様々なダンスを魅せてくれるのだけれど、それがもう格好良くて。
多分、ニュージーズが「悲惨な境遇の可哀想な少年たち」という印象にならなかったのは、前向きなセリフもさることながら、この群舞の役割が大きいと思う。
ピタッと揃ったダンス、正面を向いて力強く踏み鳴らすステップ、表情、これらがニュージーズたちの力強さと、権力に立ち向かうんだ!という気持ちを表していたように感じました。
2Fの後ろの方の席だったからこそ、群舞全体が見渡せたと思うので、私的には神席でした。鳥肌は立つし、見どころもいっぱいだしで目がいくつあっても足りなかった(笑)
中音域の響きが美しかった岩﨑大昇さん
2021年、日本版の初演で主人公のジャックを演じたのは、SixTONESの京本大我さん。
その京本さんからバトンを受けたのが、同じ事務所に所属する美 少年の岩﨑大昇さん。
いつかニューヨークを出てサンタフェへ行くという夢を抱いているものの、現実はその日暮らしというジャックが、サンタフェへの思いを胸に歌うのが
「Santa Fe」という楽曲です。
岩﨑さんの「Santa Fe」は中音域がとても綺麗だなという印象。舞台中に伸びやかな歌声が広がって、ジャックの心がダイレクトに伝わってくるよう。「Santa Fe」は冒頭と一幕の最後に歌われるのだけれど、冒頭のサンタフェが希望や憧れに満ち溢れているのに比べて、色々とあった一幕最後の「Santa Fe」は“夢は叶うサンタフェで”と歌いながら、その実、夢なんて叶いっこないという諦めを感じました。
この歌いわけも素晴らしかったです。
私は岩﨑大昇さんが歌うのを初めて見ましたが、これから色んな経験を積むことで、さらに心に響く歌が歌えるようになる方なんじゃないかなぁと、勝手に思っています。
ジャック以外の個性的な役者陣に大きな拍手
個人的には、ジャックの岩﨑大昇さんもさることながら、共演者の方々に魅了されました。
特に気になったのが、ジャックの親友的立ち位置のクラッチーを演じた横山賀三さん。俳優陣に全く詳しくないので、初めてお名前を聞いたのですが、「かざん」さんと言うのですね。本名なのかしら?素敵なお名前。
クラッチーは足が不自由な役なのだけれど、「本当に足が不自由なのでは?」と思うほど、自然に違和感なく演じていらっしゃいました。
途中で足が治るなんていう奇跡は起きないので、最初から最後まで足を引きずりながらの演技は、素人ながらとても体力を使うものだと思うし、ちょっとでも大袈裟になると嘘っぽくなるだろうに、それもなかったので純粋にすごいなぁと。
ジャックの参謀役とも言えるデイヴィは加藤清史郎さん。
ごめんなさい、加藤さんも「こども店長」の記憶で止まっているので、こんなに歌って踊れる方なのかとびっくり。
熱くなりやすいジャックに対して、冷静に周りを見てしっかりとした意見を言うデイヴィが加藤さんに重なって見え、初主演の岩崎さんを引っ張っているようにも見えました。
そしてジャックの相手役となるキャサリンを演じた星風まどかさん。
星風さんはお名前からして、宝塚出身の方っぽいなぁと思ったら、やっぱり宝塚のトップ娘役出身でした。
星風さんはとにかく歌が素晴らしかった。今以上にあったであろう「女のくせに」に抗うキャサリンの持つ強さも、でもうまくいかない葛藤も、そしてジャックと思いを交わすところも。
強くて優しくて可愛くて、こんな女性がいたら誰もが好きになってしまうのでは?と思うようなヒロインでしたね。
同じディズニーで言うなら、アラジンのジャスミンに近いキャラだと感じました。
ジャックたちニュージーズの良き理解者であるメッダ役の霧矢大夢さん。
霧矢さんも元宝塚のトップスターなのね。そうだよね。だって出てくるだけで、目が吸い寄せられるんだもの。
そんなに出番は多くないはずなのに、インパクトは絶大。一瞬にして観客の視線を釘付けにするのは、さすがです。
ぜひ別の舞台も見てみたい!
他にもたくさんの魅力的な方がいらっしゃいましたが、長くなるのでこの辺で。
再演されたら誰が主演でも観に行きたい
とにかく私の心の琴線に触れまくった『ニュージーズ』
笑って、鳥肌立って、涙ぐんで、感情が忙しい3時間弱の感激でした。
もし再演されるなら、主演が誰でも観に行きたい(超個人的には、京本大我さんのジャックも見たかったけど、もうないだろうから…)
そして次回は複数回見たい。
その時も群舞が綺麗に見られる2F席で観劇しようと思っています。
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