0006 クリストファー・ノーラン監督『インセプション』聖地巡礼

2023年6月15日 23:50

2019年9月15日(日)にフランスのパリで、2024年9月20日(金)にイングランドのロンドンでクリストファー・ノーラン監督『インセプション』(Inception)の聖地巡礼をしてきました。

ドム(ドミニク)・コブ(演：レオナルド・ディカプリオ)は、「エクストラクト Extract」と呼ばれる他人の夢の世界を共有して潜在意識から貴重な秘密情報を盗み出す産業スパイ。東海道新幹線のぞみのコンパートメントで日本人実業家サイトー(演：渡辺謙)をターゲットにした作戦に失敗し、逆にサイトーから「エクストラクト」の様な抜き取り術とは逆に相手にアイディアを植え付ける「インセプション Inception」で競争相手に対して自社側に有利になるよう仕向ける提案をする。見返りは、コブの犯罪容疑の抹消、およびコブのアメリカ再入国＝娘と息子との再会手配だ。
コブは優秀なスタッフを編成し、エネルギー複合企業経営者の後継者であるロバート・フィッシャー(演：キリアン・マーフィ)に父親の会社を解体させるのを納得させるアイディアを植え付ける「インセプション」に挑戦するが、潜在意識に取り込まれてしまったコブの亡き妻のモル(マロリー)・コブ(演：マリオン・コティヤール)が、夢の世界に現れてコブ達の前に立ちはだかるのだった…。

コブはパリのソルボンヌ大学へ行き、恩師であり亡き妻モルの父でもあるマイルス教授(演：マイケル・ケイン)から優秀な「設計師 Architect」としてアリアドネ(演：エレン・ペイジ＝現エリオット・ペイジ)を紹介されます。映画本篇ではソルボンヌ大学の設定ですが、ロケされたのはロンドン大学のフラックスマン・ギャラリー Flaxman Gallery, University College of London です。
UCL CULTURE - UCL – University College London

コブが、アリアドネに、夢に入って設計を指導するのが、パリ市内２ヵ所の聖地。いずれもメトロ６号線で訪問出来ます。

まずは、メトロ６号線セーヴル・ルクールブ駅 Sèvres-Lecourbe
Sèvres - Lecourbe (métro de Paris) — Wikipédia (wikipedia.org)
で下車して北に向かうと夢の中で爆発するビストロがあります。
※因みにメトロ10号線セギュール駅 Ségur からも歩いて行けます。
Ségur (métro de Paris) — Wikipédia (wikipedia.org)
セザール・フランク通り Rue César Franck とブシュット通り Rue Bouchut の角。映画本篇では(夢の中で)大規模な爆発が起きてますが、現地での爆発物を使用した撮影は許可されなかったので、19台のハイスピードカメラを使用して、さまざまな角度からシーケンスをキャプチャして、視覚効果パートが吹き飛ぶ破片を加えて大爆発に仕上げています。

Rue Bouchut を南に１ブロック歩いてすぐ先に建物ごと地面が隆起して歪曲する街並みがあります。目印になるモニュメントはヴァロンタン・アウイ通り Rue Valentin Haüy との交差点にあります。

続いて「映画に最もよくでる橋」ビルアケム橋 Pont de Bir-Hakeim 一帯です。
Pont de Bir-Hakeim — Wikipédia (wikipedia.org)
まずはセーヌ川右岸の16区メトロ６号線パッシー駅 Passy
Passy (métro de Paris) — Wikipédia (wikipedia.org)
からすぐのプレジダン＝ケネディ通り Avenue du Président-Kennedy を跨ぐ(映画本篇では夢の中で上下する)歩道橋(上部にメトロ６号線の鉄道高架橋(パッシー高架橋)があります)。
アリアドネの「歩道橋の折りたたみ」と「歩道橋の構築」場面は、グリーンバックとCGIが使われてます。そりゃもともと歩道橋はもともと存在しちゃってますからコマ撮りなんかできませんよね。

コブが亡き妻のモル(演：マリオン・コティヤール)との結婚生活を懐かしむ場所はビル・アケム橋の二重橋部分。セーヌ川上流方向(つまりエッフェル塔が見える側)を向いています。※アングルはパッシー駅方向。

ビル・アケム橋でコブとアリアドネは夢に中に取り残されたままのモルと歩行者から強烈な敵意を示されてしまいます。このアングルは、セーヌ川左岸の15区メトロ６号線ビル・アケム駅 Bir-Hakeim 方向を向いています。
Bir-Hakeim (métro de Paris) — Wikipédia (wikipedia.org)
因みに、本篇画像でマリオン・コティヤールが、巡礼画像で私が立っているメトロ高架橋下の歩行者中央分離帯は2023年4月12日(水)にプロムナード・ジャン＝ポール・ベルモンド Promenade Jean-Paul-Belmondo Promenade と命名されました。
Promenade Jean-Paul-Belmondo — Wikipédia (wikipedia.org)
※聖地巡礼不可能な(←頑張れば可能かな？)ビル・アケム橋ロケ映画アンリ・ヴェルヌイユ監督『恐怖に襲われた街』(Peur Sur La Ville)のベルモンドがビル・アケム橋をパッシー駅側から走行中のメトロの屋根に立ちそのままビル・アケム駅に身を挺して侵入する映画史に残る名スタントに由来。

クリストファー・ノーラン監督他作品の聖地巡礼
0007『ダークナイトライジング』
0008『TENET テネット』

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