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0011 聖イングマール・ベルイマン監督『不良少女モニカ』聖地巡礼
2023年5月4日(木)にスウェーデンのストックホルムで聖イングマール・ベルイマン監督『不良少女モニカ』(Sommaren med Monika)の聖地巡礼をしてきました。
聖イングマール・ベルイマンは『野いちご』の1958年第8回ベルリン国際映画祭金熊賞にて列聖。
映画本篇は聖ベルイマンの珍しい労働者階級をリアリズムで描いた青春映画。自由奔放なモニカ演じたのはハリエット・アンデショーン=公開当時のポスター表記はハリエット・アンデルソン)。
ちなみに、この映画の原題の日本語訳は「モニカとの夏」(←1951年に出版された原作がこの題名)なんですが、スウェーデン本国公開(1953年2月9日)の後、1955年9月1日にアメリカで本来92分だった本篇を62分にカットして「Monika, the Story of a Bad Girl」と改題されてハリエット・アンデションのヌードを強調したエクスプロイテーション映画で公開されました。
※ヌード映画に興味をもったウディ・アレンはこの映画で初めて聖イングマール・ベルイマンに出会い、その後『インテリア』で聖ベルイマンの『叫びとささやき』をオマージュすることになります。イイ話だ。
日本ではアメリカよりも少しばかり早くallcinemaとKINENOTEでは1955年6月6日にIMDbでは6月28日に映配=新東宝の配給で公開されました(←この日付の違いは東京とローカル二本立てのスタートのズレ?)。新東宝が配給に関わっているので、扱い的にはやっぱりアメリカと同じで私が持っている初版のポスターのコピーは「思春期の激情が燃えさかる炎となって息づまる肉体と歓喜を表現する!」となってます(笑)。なお、リバイバルの松竹映配版のポスターのコピーは「若い女の官能に火をつけたひと夏の情事!名匠が択る大胆な野生の恋!」だったりするので売り方はあまり変わってませんね。
※映配=新東宝版の聖ベルイマンの冠は「鬼才」で、松竹映配版は「名匠」です。前者は『第七の封印』『野いちご』『処女の泉』を監督する前の話。
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モニカとハリー(演:ラーシュ・エークボルイ※公開当時のポスター表記はラルス・エクボルイ)はボートでストックホルムを出てひと夏ストックホルム群島で過ごします。
という訳で、二人が群島に向かうノール運河航行中のボートからスウェーデン国立美術館が見えてきます。
Nationalmuseum – Sveriges konst- och designmuseum | Nationalmuseum
Nationalmuseum, Stockholm – Wikipedia
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ストックホルム群島の日々を終えて、ストックホルムでふたりは家庭を持ち子供も生まれます。ハリーは夜学に通いながら新しい仕事に就きます。モニカは主婦業に専念しながら悶々した日々を過ごします。
お仕事で頑張るハリーが出張からストックホルムに戻ってきたと知らしめるランドマークが鉄道車窓風景のストックホルム市庁舎です。ノーベル賞の記念晩餐会が行われる場所として有名。
Stockholms stadshus – Wikipedia
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