0154 ロジャー・スポティスウッド監督『007 トゥモロー・ネバー・ダイ』聖地巡礼
2024年8月11日(日)と同年9月21日(土)にイングランドのロンドンでロジャー・スポティスウッド監督『007 トゥモロー・ネバー・ダイ』(Tomorrow Never Dies)の聖地巡礼をしてきました。
当作品は007シリーズの18作目。5代目ボンドのピアース・ブロスナンの2作目。
冷戦が終結してしまい、当座の仮想敵を見失ってしまったので、新たなる悪役はジョナサン・プライス演ずるメディア王エリオット・カーヴァー。007シリーズで最も(外見もアクションも)弱いヴィラン。モデルはロバート・マクスウェルと
Robert Maxwell - Wikipedia
ルパート・マードック。
Rupert Murdoch - Wikipedia
という訳で今回のロケ地は、ロシアのカフカス山脈国境付近のつもりのフランス・ピレネー山脈とドイツ(ハンブルク)とベトナム(←撮影交渉に失敗した)ハロン湾のつもりのタイとアメリカ、更にメキシコのバハ・カリフォルニアのフォックス・スタジオ、それからイングランド。
なお、オープニングでは、冷戦が終結してMI6とロシア当局と合同で、カフカス山脈での横流し軍需製品のブラック・マーケットを急襲するのですが、ここに集うテロリストの中に磯倉聡もしくは伊佐倉聡(演:カーン・ボンフィルス)なる日本人武器バイヤーがいて「東京の毒ガステロ事件により指名手配されている」設定。これは勿論、1995年3月20日(月)の地下鉄サリン事件実行犯のオウム真理教幹部がモデル。
南シナ海の中国沿岸公海上を航行していた英国海軍フリゲート艦の乗員が中国人民解放軍により全員射殺…このトップニュースにより、人民解放軍と英国海軍による戦争勃発の危機が浮上。突如、湧き起った世界的な緊張状態の裏に、メディアの帝王と呼ばれるエリオット・カーヴァ―(演:ジョナサン・プライス)の存在が浮かび上がる。
M(演:ジュディ・デンチ)はジェームズ・ボンド(演:ピアーズ・ブロスナン)ドをカーヴァー主催のパーティーが行われるハンブルクに派遣する。パーティーの席でボンドは新華社通信の記者と名乗るウェイ・リン(演:ミシェル・ヨー)と出会う。彼女は、中華人民共和国国外安保隊員だった…。
前作『ゴールデンアイ』において、MI6の本部は、ヴォクソール Vauxhall の本物のSIS:Secret Intelligence Service を撮影したのですが、今回のMI6は、なんと前作でロシアのサンクトペテルブルクの広場として撮影されたサマセット・ハウス Somerset House なんです。
Somerset House - Wikipedia
使い回しではなくて、前作とは別に撮り直しているのですが、もう少しロケハンはしっかりやって貰いたいものですね!
MI6からボンドがMと移動する際に登場する列柱を構えた大きな建築物は王立取引所 Royal Exchange 。シティ The City のバンク駅近く。
Royal Exchange, London - Wikipedia
ボンドがベトナムのハロン湾 Vịnh Hạ Long(ロケ地はタイのパンガー湾 อ่าวพังงา Phang Nga Bay)で最後の戦いを挑んでいる際に、Mは再度サマセット・ハウス(!)のMI6に戻ります。
JAMES BOND WILL RETURN
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007シリーズ他作品の聖地巡礼
0141 テレンス・ヤング監督『007 ロシアより愛をこめて』『007 危機一発』
0142 ルイス・ギルバート監督『007は二度死ぬ』
0143 ピーター・ハント監督『女王陛下の007』
0144 ガイ・ハミルトン監督『007 ダイヤモンドは永遠に』
0145 ガイ・ハミルトン監督『007 死ぬのは奴らだ』
0146 ルイス・ギルバート監督『007 私を愛したスパイ』
0147 ルイス・ギルバート監督『007 ムーンレイカー』
0148 ジョン・グレン監督『007 ユア・アイズ・オンリー』
0149 ジョン・グレン監督『007 オクトパシー』
0150 ジョン・グレン監督『007 美しき獲物たち』
0151 ジョン・グレン監督『007 リビング・デイライツ』
0152 ジョン・グレン監督『007 消されたライセンス』
0153 マーティン・キャンベル監督『007 ゴールデンアイ』
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