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0014 聖イングマール・ベルイマン監督『叫びとささやき』聖地巡礼

2023‎年5月‎3日(水)にスウェーデンのマリエフレッドで聖イングマール・ベルイマン監督『叫びとささやき』(Viskninger Och Rop)の聖地巡礼をしてきました。

聖イングマール・ベルイマンは『野いちご』の1958年第8回ベルリン国際映画祭金熊賞にて列聖。

作品は、19世紀末のスウェーデンの赤い壁とカーペットのある大邸宅に上流階級に属する3姉妹(長女カーリン 演:イングリッド・チューリン・次女アグネス 演:ハリエット・アンデショーン=公開当時のポスター表記はハリエット・アンデルソン)・三女マリア 演:リヴ・ウルマン=姉妹の母親役も)と召使アンナ(演:カリ・シルヴァン)がいます。邸宅の居住者は、末期子宮癌の病床にある次女アグネスと彼女の面倒をみる召使アンナで、長女カーリンと次女マリアはアグネスの見舞に訪れています。死にゆく肉親に直面して、三姉妹の葛藤・三姉妹の母への思慕・召使アンナの献身が描かれます。

という訳で、聖地巡礼で訪問した場所は大邸宅のロケ地として建物の部屋や庭園が使われたマリエフレッドのメーラレン湖畔に佇むタキシンゲ・ネスビー城 Taxinge-Näsby slot です。
Taxinge-Näsby slott – Wikipedia
建物の南側外観は記事タイトル画像をご覧ください。
現地に到着したらお城(というかお屋敷)は1階のカフェのみの営業だったのですが、ガイドさんがカフェの支配人と交渉してくれて、チェーンで施錠されていた2階に上がらせてもらいました。そして映画本篇の屋内シーンはすべて2階部分で撮影されていたことが判明しました。

まずは2階北西の部屋。窓からメーラレン湖と庭園を眺められます。

2階北西の部屋から西側のメーラレン湖を望む本篇画像
2階北西の部屋から西側のメーラレン湖を望む現地訪問画像
2階北西の部屋から西側のメーラレン湖を自分入り聖地巡礼画像

続いて、映画本篇で赤い壁と赤いカーペットの部屋として使用された2階北側真ん中の部屋です。この部屋に入った時はちょっと感動しました。

三姉妹の母親(演:リヴ・ウルマン2役)を思い出すシーンに登場する庭園の日時計。日時計を中心とした庭園が、映画撮影時点と聖地巡礼時点で著しく変貌しております。映画撮影後に日時計を移設したのか?庭園を造園し直したのか?わかりませんでした。

日時計の南側からの自分入り画像 右奥はタキシンゲ・ネスビー城
日時計の北側からの自分入り画像

再度、映画本篇で赤い壁と赤いカーペットの部屋として使用された2階北側真ん中の部屋が登場します。

なお、以下の、次女アグネスを看病する召使アンナのこのカットは宗教画の多くの主題となっている「嘆きのピエタ」をモチーフにしてます。このアングルを決めたのは聖ベルイマンだったのか?撮影のスヴェン・ニクヴィストだったのか?いずれにしても素晴らしいショットであることに疑いありません。現地で撮影されたポイントを見つけたかったのですが、背景の壁だけを頼りに特定する事は出来ませんでした。

残念ながら撮影場所が判断つかず聖地巡礼断念

©2023 プッチー・ミンミン
©1972 AB Svensk filmindustri.

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