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十二夜祭 想い 第十二夜

(閲覧注意 痛い表現があります)



こんばんは
夜です

私はその夜
彼女を見ていましたが
あまりに切なく
気が付くと
雨を降らせていました

彼女の想いは
今も彼女を
苦しめているのでしょうか

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あの日 私は
初めて自分を傷付けた

もう限界だった
考える事 やる事は
嵐のように押し寄せてくるのに
私は一人しかいないのだ

全員の命が
私の肩にのしかかって来る

そんな想いに囚われていた夜

みんなやっと眠りにつき
私は一人になれた

お酒をグラスに注ぎ 
タバコに火をつける
「 … 」

何気なく見上げた天井
その時 涙が溢れた
私は泣いている事に
気付いていなかった

「もうやだ」
ポロリとそんな言葉が
口からこぼれ出る

泣きたかった
大声で泣き叫びたかった

しかし それは無理な事
泣いている事を気づかれてはいけない
絶対にダメなのだ

私は枕に顔を押し付け

泣いた

嗚咽が止まるまで
涙が止まるまで
自然と泣き止むまで

私は心のしたいように
ただただ 泣き続けた

泣きやんだ時
心は疲れ果てていた
泣いてすっきりする事も
あるだろうが
そうではなかった

心は破壊寸前だった



この苦しみは
どうしたら消えるのだろう…


私の存在を消そう
それが出来ないなら
傷付けたいと…

私にはもう
心の想いに
逆らう気力はなかった

これが心が想っていた事なんだ
改めて気付かせてくれたのだと

それほどに
私は…心は…
追い詰められていた


私はタバコに火を付け
思いっ切り吸う
真っ赤になるタバコの先

私は迷わず
自分の手の甲に押し付けた

痛みは感じない

もう一度
タバコに火をつける

やはり痛みは感じない

私は
痛みを感じるまで
押し付けた…

何度も
何度も


それでも
想いは
私を離さない





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