家族での移住に伴い、この春から子どもが新しい幼稚園に通い始めました。
あっという間に3ヶ月が経ってしまい、もう夏休みはすぐそこ…というタイミングなのですが、最初の1学期を少しずつ振り返ってみたいと思います。
新たな年度がスタートする最初の2日間は、子どもだけではなく保護者も一緒に参加することができます。
1日目は幼稚園〜中学生までの全校生徒&保護者&スタッフが自由に混ざって過ごす日。歌ったり、食べたり、子どもも大人もイベントを企画・参加しながら学校の「これから始まるんだ!」という空気を感じる時間です。
2日目はいわゆる始業の日。学校での暮らしや活動が始まっていきます。
最初の2日間を終えた段階での子どもの感想は
新しい環境(場所)、人、過ごし方、いろんなことが一気に変わりすぎて戸惑っているように見えました。
さて、ここからどんな風になっていくかな… しばらく見守ってみるか、と思いながら学校生活が始まりました。
さて、始まって1ヶ月が経った頃、先生と保護者の2者(子ども抜き)面談がありました。それぞれから見えている景色、子どもの姿をお互いにシェアできる機会です。
まず初月の感想を問われて、
初めての時はまず周りの人を観察するところがあるので、4月は『どんな場なんだろう、ここにいる人たちはどんな人たちなんだろう』というのを感覚的に掴んでいく時期だったのかなと思っている
最近は、その日に遊んだ人や、どんな遊びをしたのかを家で話し始めてきたので、徐々に周囲とつながりをつくりながら過ごしているのかなと想像している
と伝えたところから面談はスタートしました。
その後、家での様子や子どもを通じてきいている話を私から、園で過ごす様子やお友達・スタッフのみなさんとのやり取りの話を学年担当のスタッフの方から共有し合う時間になるにつれ、自分の中から紡ぎ出される言葉からいろんな想いに気づいていきます。
と話しながら、
大きな環境の変化はきっと、子どもにとって世界がひっくり返ったぐらいのインパクトがあっただろうに、色々感じるものがありながらよく毎日休まず通い続けたなぁ…と、変化に適応しようとがんばった子どもの気持ちを想像したらグッときたり。
と話しながら、
みんなは知っているのに自分だけ知らない手遊びや歌があったり、仲の良いペアやグループが遊んでいる姿や様子を見ている間は、とても孤独だったのかもしれないなぁ…と、しんみりした気持ちになったり。
と話しながら、
保育園を退園した時は自分の居場所を失った感覚だったのかもしれない、どこにも通っていない期間は足場を失ったような不安な気持ちだったのかもしれない…と想像して胸が苦しくなったり。
と話しながら、
モンテッソーリ教師のトレーニングで「子どもが自己実現する自由を与える、自分がやりたいことを納得するまでできる時間を取る」環境の重要性を学んだのに、十分にできていない時もあったなと反省したり。
もっとそういう環境を整えてあげたかったんだなと気づいたり。
子どもの情報を相互に共有しながらも、その時々の自分の想いや、自分はこういうことを願っていたんだということを知ることができる時間になりました。
そして色んなことを言語化して伝え、それと同時に生まれてくる感情に自覚的になっていくことで、自分の中に留まっていた気持ちが少しずつ解放され、浄化されていく感覚に。コーチングにも似ていますね。
対話の力ってすごい。
学園の生活はまだ始まったばかり。ここから11年の旅が続いていきます。
この先もきっと色んなことがあり、色んな感情が生まれると思うけれど、子どもを含めた家族全体や、夫婦間や、スタッフのみなさんと対話しながら、丁寧に向き合っていけたらなぁと思った日だったのでした。