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変わらないと言う美徳もある
「あーこのバンド音楽性めっちゃ変わったな」
昨今そう思うことがよくある
"過去に活動していたバンドが大量に復活を果たす"
そんな時期が少し前にあった
「復活してくれるだけで嬉しい」
そういう意見もあるだろう
無論、復活自体は非常に喜ばしいことだ
だが復活前とはまるで違う音楽性になっている
(メンバーが当時と違う、心境の変化など要因は色々あるだろう)
個人的にそんなパターンが多いように感じた
ラーメン屋に例えてみよう
看板メニューとして味噌ラーメンがあったとする
そこに食べに行く人はその味噌ラーメン目的で来店する人が大半だ
しかしある時から味噌ラーメンがなくなり代わりに
醤油ラーメンがプッシュされるようになった
味噌ラーメンを食べに来たのに、それがない
「違う違う、そうじゃない」
心の中で鈴木雅之が叫んでいる
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それが好きだった人、ファンにとってはショックだそしてその醤油ラーメンにまた新たなファンがつく
つまりそういうことである
ちなみにBMTHは例外としよう
何故ならアルバムごとに音楽性が違うからだ
(初期デスコア、中期メタルコア、今オルタナ?)
"数ヶ月ごとに店舗が変わるラーメンカーニバル"
これがBMTHだと俺は思っている
少し脱線するが、俺が好きなBMTH↓
初期〜Sempiternal, That's the Spiritまで
俺が復活するバンドに求めていること
いや、新作を出すバンドにも該当するかも知れない
それは
今までの良い部分を残しつつさらに研ぎ澄まされた
サウンドで正当な進化を感じさせるバンド
温故知新、古きを守りまた新しく
これに尽きる
大前提として人間は全く変わらないことは不可能だ
日々細胞も入れ替わり、ゆっくりと変化していく
変わっていないように見えて、変わっている
色々な所から影響を受けて、成長していく
だからバンドに全く変わらないことを求めている
そういうワケではないのだ
ただあまりに違いすぎる、前と似ても似つかない
ヒトカゲ、リザードときてカメックスになる
アグモン、グレイモンときてアンドロモンになる
それはさすがにどうなの?と思ったりするワケだ
そのバンドだけが持っていた色、強みが確実にあったはずなのにそれを捨て、他のバンドと同じようなことをやるのはナンセンスだと思ってしまう
かつてSuicide SilenceがDorisを発表し物議を醸した
今までなかったクリーンに加え、ニューメタルのサウンドになったことで賛否両論の嵐だった
(ボーカル変わって間もなかったっけ?)
「Suicide Silenceにそれは求めていない」
俺も大衆と同じ意見だった
また先日SOADのSerj Tankianが新曲のMVを出した
求めているもの、味噌ラーメンがそこにあった
実家のような安心感だ
むしろ味が進化している、そう感じた
今までの音楽性を捨て新しいサウンドにチャレンジする、そして新たなサウンドにまたファンがつく
これは音楽を発展させることやバンドがより売れるためには自然なことだと思う
しかし一方で、今までその音楽が好きで支えてくれていたファンに対して礼儀を欠いている、そのように感じてしまう部分もある
長ったらしく書いてきたが、"どう感じるか"
それはどこまで行ってもこちら側の問題に過ぎない
ただ、あまりに変わっていると少し寂しい
そう思ってしまう休日の昼なのであった