The Cure:涼しくなる昔話からの初期国内アルバムの検証話
毎日、もーれつ・暑くてバテバテな皆さん、お元気でしょうか?
今回はいつもとはやや違う文章を書こうということで、涼しくなりそうなThe Cureの大昔体験記にします。
ちょうどアコースティック・アルバムのストリーミング解禁記念ということで、本当は「The Cureのオールタイムベスト25」を予定していましたが、序文が長くなったので、こうなりました。
来日公演についてではなく、それよりも前にあった話です。日本でThe Cureがチラホラと紹介され始めた、ブレーク前夜祭的な頃にあった私のThe Cure体験記で暑気払いということでご査収ください!
あれは、The Cureの日本初来の少し前、日本の所属レコード会社のファンクラブが企画したキュアのフィルムコンサート(当時はこう言いました)に、まだ学生だった私は生まれて1人で渋谷まで見に行くことにしました。
当時の音楽雑誌か何かで告知を見たのだと思いますが、その時の媒体などは一切、手元にはありません。
そこからどうなって行こうと思った経緯は記憶にありませんが、誰にも言わず(周りの人達に言ったらバカにされるとか、まあ色々)に1人で行きました。
渋谷には、電車で乗り換えなしの1本で行かれたのですが、それまで東京に行く用事も特になかった上に、現在のように特急・通勤特急などなく、ローカルと急行しかない中、1時間半ぐらいかけて行きました。
そこには私やスタッフさんを含め10人もいない、多分、5人ぐらいで、30分ぐらいのThe CureのMV集プラスと日本のレコード会社の所属バンドのToy DollsのMVを見るという鑑賞会になっていました。
私の第一印象としては「ものすごい人気ない」「また私のセンスが悪い」とネガティブ思考バリバリ発令していて、緊張と、なにぶん勝手もわからないため、無言。もちろん、他の人達も無言、もしくは直接スタッフさんと話をした人もいたのかもしれませんが、記憶も薄く。
そもそもフィルムコンサートも2回目で、一番目はDeep Purpleの『ライブインジャパン』で地元の放送局での開催でした。この時は50〜100人以内だと思います。
順番はよく覚えていませんが、最初に見たのは、「Jumping Someone Else's Train」だと思いますって、どうして覚えているか?真っ暗になって、なんだか意味不明なMVを見た記憶があるからです。
この「Jumping Someone Else's Train」はこの曲は英国で1979年シングルとしてリリースされ、米国での1stアルバム『Boys Don't Cry』の1曲目でした。
The Cure公式Youtubeには無いMVですが、これが当日流されました。
ずっと見てても、いつまでも線路からの映像しかなく、何か出る?何か出る?と待っていましたが何も出ませんでしたが、意外にも、このMVは印象的で、なんとなくずっと見てても飽きないというか。
このようなMVなのでよく覚えてしまいました。
次の曲は確か「10:15 Saturday Night」だったような気がします。この曲は1979年フランスのPolydorからシングルリリースされ、英国デビューアルバム『Three Imaginary Boys』では1曲目になります。
これも公式にありませんが、The Cureってヘアースタイルや化粧のイメージで認識していると思うので、これは誰もThe Cureって思わないと言うか、こういう時代があったんだー的な気がします。
この映像はThe Cure最初のMVだそうです。
調べたところ、この曲のデモからレコード契約することになったそうで、Robert Smith、16歳の時の曲ということです。
すごいです。
(似たような話で同時期にKate Bushも16歳でEMIと契約して、19歳でデビューしたのを思い出しました)
振り返るとかなり貴重な映像ばかりですが、なにぶん、初めて見るので、その後のことも想像できないわけで、まさか、今日までThe Cureが存続して、ビッグバンドになってるなんて、この時、誰が想像できたかと言うよりも、多分、私も想像してないわけですが、まあ、よくずっと聴いていたなーというか、これを見せて貰ったので、ずっと聴いていたのかもしれません。
そのほかとして、この曲も見たような記憶です。
The Cure - Primary
3rdアルバム『Faith』からの曲で、シングルカットされ、英国チャート43位でした。
この映像を見てもらうとわかるのですが、ベースを弾いているのはRobert Smith、もう1人のベーシストは現在もバンドのベースを担当しているSimon Gallupです。いわゆる「ドラムンベース」なのですが、私は全く気づきません、というかそこらの学生でしたので、ボーッとして見ていました。
「ドラムンベース」って、1981年にあったんですねっていうぐらいしか言葉が出ません。
曲順は覚えていませんが、ライブをちょっと流したような記憶もあります。
このライブは1980年7月18日にオランダのApeldoornという場所で演奏されました。多分、これだと思うのですが、Youtubeで上がっているライブ映像では、フル約24分あるのですが、そんな長く流した記憶はないような?
因みに、フルで収録されている映像の曲順が違うようです。
映像の曲順は以下です。
In Your House, M, Jumping Someone Else's Train, Another Journey By Train, A Forest, A Reflection, Play For Today
セットリスト的には以下です。
A Reflection, Play for Today, In Your House, M, Jumping Someone Else's Train, Another Journey by Train, A Forest
1980年ではOPはA ReflectionかSeventeen Seconds、エンディングはA Forest(例外は1回と、ロンドンの"The Cult Heroes")ということなので、映像の順番はどう見ても違うとわかります。
参照:cure-concert.de (the Cure Concerts Guide)
The Cureの前進バンド、Easy Cureの映像ではなかったはずと思いますが、記憶にあるのですが、ライブ映像があったという記憶から、80年のオランダか、この映像のような気がします。
Easy Cure (Pre-Cure band) Live in Crawley UK 1977
映像は地元CrawleyのQueen's Squareでのライブのオープニングらしき2分間で、メンバーはRobert Smith (G)、Laurence "lol" Tolhurst (Ds)、Martin Creasy (vo)、Michael Dempsey(B)、Porl Thompson (G)にしか見えません。
当時、こちらを見ていた場合、全く、私は理解不可能だったのではと思います。
最後に見たのは、この曲です。
The Cure - Other Voices
この映像はとても記憶に残っていまして、というのも白いぼやけた中にメンバーがいるわけで、普通はもっと存在をアピールする映像ばかり見てきた私は、こうした映像は非常に見なかったので、とても新鮮で印象深いものになったからです。
それにしても、どの映像も非常に興味深いもので、つまり、それまで見てきた、英国のロックバンドのMVというと、演奏しながら歌うだけとか、カメラに向いてアピールするとか、メンバーが壁から顔をヒョイヒョイと出して笑顔!とか。
つまり、The Beatlesの映画みたいなアイドル映像ばかりだったので、ドラムンベース、真っ白、座って演奏するライブ、線路のみ、化粧してないRobertなど、多分、このフィルムコンサートで見なければ、The Cureの映像作品も興味なかっただろうという気がします。
しかも、当時の私はThe Cureの曲は1曲「The Hanging Garden」しか知らない上に、アルバムもシングルも1枚も持ってなかったのです。
※筆者注
実際には、英国では4thアルバムの『Pornography(邦題『ポルノグラフィティー)』が、日本では1983年1月に初めてThe Cureの作品としてリリースされました。つまり4thアルバムデビューアルバムになっていたのです。
なので、私は「The Hanging Garden」しか知らないは至極当然のことであり、同年5月に英国では2ndアルバムの『Seventeen Seconds(邦題「セブンティーン・セコンズ」)』、同年9月に英国では3rdアルバムの『Faith(邦題フェイス (信仰))』が国内でリリースされました。
The Cureのデビューアルバムが日本でリリースされたのは、翌年の1984年9月になり、しかも米国盤同じ『Boys Don't Cry(邦題(ボーイズ・ドント・クライ)』として、「ザ・キュアーのデビューアルバム!!」という感じでした。
さらに衝撃なのは、英国盤の1st『Three Imaginary Boys(邦題「スリー・イマジナリー・ボーイズ」』は1990年にCD化で初めて日本でリリースされました。つまり1979年から11年もかかって、しかもただのCDだけというフォーマットに泣くしかありませんでした。
「Other Voices」でフィルムコンサートは終わりました。
「The Hanging Garden」しか知らない私は、この曲(「Other Voices」)で、まさかの終わりとなり、1つも知っている曲もないままトボトボと帰路につきました。
The Cure - The Hanging Garden
「The Hanging Garden(邦題「首吊りの庭」)」は、日本では『Pornography』と同時にリリースされ、MVもその頃、TVで放送されたのだと思います。
そのMVは地元のTVの音楽番組で1度だけみたと思います。
この記事を書いていて、今、思い出した事があります。
「Other Voices」の後に、レコード会社のゴリ押しのToy Dollsを見ますが、確かにこっちの方が陽キャまっしぐらだったので、ついヘラってしてしまいました。
そして、コンサートが終わり、私はスタッフの人と少し話をした事を思い出しました。内容は「レコード会社のリリースが遅い」とか「全然ファーストを出さない」と、そこでレコード会社に言おうとか、そんな感じだったような?
ただまだ私は学生だったし、受験もあったのと、何をするとか、よくわからないし、住んでる場所も遠いので、サッサと帰ってきたのでした。
「The Hanging Garden」の映像がRobertの言うような映像に仕上がっていたら、もっと違ったかもしれないかなとか、確かに、スタッフの人が言うように、この頃には、"ファンタジー三部作"が英国ではリリースされていたので、どう考えても日本では追いついていない状況です。
1982年11月「Let's Go To Bed」
1983年6月「The Walk」
1983年10月21日「The Lovecats(邦題「ザ・ラヴキャッツ」)
その上、Simon Gallupはいない、Robert Smithと "lol" Tolhurstだけなので、確かにRobertが「やめる、やめる」しか言えなくなってしまうのも頷けます。
2人しかいない、この時に日本でフィルムコンサートがあり、とはいえ、1984年5月に英国で5thアルバム『The Top(邦題「ザ・トップ」)』がリリースされ(日本では6月21日)、シングル「The Caterpillar(邦題「キャタピュラー」)」は3月にリリース(アルバムと同じ日に発売)、こうして、10月にようやく、The Cureは初の日本公演となります。
長い道のりですが、『Boys Don't Cry(邦題「ボーイズ・ドント・クライ」』は『Japanese Whispers: The Cure Singles Nov 82 : Nov 83 邦題「日本人の囁き」)』よりも、『The Top(邦題「ザ・トップ」)』よりも後にリリースされました。
日本公演では以下の曲が演奏されましたが、アンコール3回もやっている上に、1stからアンコールで3曲も演奏して、ギリ発売が間に合ってはいたんですね。
このコンサートでは特に説明がなくて、あっても少しだったのかもしれませんが、よくは覚えていません。今回、その時の記憶から映像を思い出して、調べていくと、かなり、当時としては、貴重なMVばかりで、いい内容だったんだなーーと感動しています。
確か、その後からはThe Cureのアルバムは「世界同時発売」と帯に書いてあり、メデタシメデタシの結果となりました。
Robertも辞めずに今もライブやってますし、7月6日には『Greatest Hits』のボーナス・ディスクだった、アコースティックアルバムの『Acoustic Hits』のストリーミング解禁されました。
まあ、なんて言いましょうか。
私はもちろん、ずっとアルバムが出るたびに購入し、なんだかんだと、最近の新録まで聴き続けていますが、まあ長いファンになったなーと思っています。
次回予告ですが、『Definitely Maybe』デビュー作の30周年記念のツアーにとありましたね。うーん、3回目の『シド・バレット「ひとりぼっちの狂気」』の映画鑑賞に突入は無しで、またSydの楽曲ランキング、50曲、再びメタル、英国ロック、Kula Shakerの『Natural Magick』のツアーは重要案件とかありましたが、あとは夏らしいネタ、ランキング的なものとか、アルバム1枚、楽曲1曲を毎日投稿するとか、そういう野望もありました。
あと、スマパンが増えたので、どれかになると思います。
まだまだ続けます。
ご清聴ありがとうございました!
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