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そろそろSigue Sigue Sputnikを語りましょう
最初に言うと「Sigue Sigue Sputnik Electronic」が11月に来日します。
11月7日(火)新宿LOFT Open: 18:30 Start: 19:00
単独公演のチケット販売は受付終了になっているのですが、ナント!(言い方)、Sigue Sigue Sputnik ElectronicとJesus Jonesの「対バン」公演があります!こんなの見れる時代になったんだー的な。
Sigue Sigue Sputnik ElectronicとJesus Jonesの「対バン」公演告知は最後にあります。
というわけで、「Sigue Sigue Sputnik」を語ります。
※ 以下、文章内はSSSの表記にします。
パンクバンドのGeneration XのTony Jamesより結成されます。
「ハイテク・セックス」、「デザイナーの暴力」、「第5世代ロックンロール」「世界は金づる」をスローガンとし、メンバーの選考基準は「ルックス」。目指すはエルビス、マーク・ボランやジギー・スターダストの如き夢のスーパースター。演奏スキルよりルックスやスター性重視で選ぶのは当たり前
そのため、ヴォーカル探しにも元ClashのMick Jonesから紹介された、Annie Lennox(Eurythmics)よりも、Martin Degvilleのルックスなどから決定される。その後も、ドラムの2名までも演奏できる人物ではなく、ルックスで選出され、ClashのTopper Headonのお古のドラムで練習させられたという徹底ぶり。
そのため、SSSのライブで、ドラムが2人いるのにドラムマシーンの音しか聞こえないなる謎の都市伝説もあるのも、こうした成り立ちのせいかもしれません。(一応、演奏はしていました
ただ、ドラムが2名と思い出すのは、Adam and the Antsです。ダンスミュージックにはビートが強いことも重視してのバンド構成もあるでしょうが、多分、SSSは見た目重視!でしょう。
バンド名はロシアのストリートギャングの名称の「сжигать сжигать Спутник」から。「 Спутник」が人工衛星の「Sputnik(スプートニック)」で、「сжигать сжигать」は日本語で「ジグジグ」というと、聞いて「Sigue Sigue Sputnik(ジグジグスパトニック)」となりますと言う日本語Wikipedia。
実際に翻訳をすると「バーン バーン サテライト(Burn Burn Satellite)」と人工衛星を燃やすというギャング団だったんですね。
と書いていたら、マニラのストリートギャング「Sputnik」からとかありましたが、実はフィリピンのギャング団の「ゴー、ゴー・サテライト」からで、タガログ語から来ており、元のスペイン語は「続けて」の「Sigue」からだそうです。英語版のWikipediaからです。
すごい!バンド名までこんなに沢山の由来がある!と書くしかないかなー的な。
こうして、妖しくもあり、ヴァイオレンス、サイバーパンクなど、80年代に新世代のロックンロールサーカスの登場となります。
SSSの緻密な物語は公式サイトにTony James本人が記しています。成り立ちには多くのパンクバンドが登場します。またVo.のMartin Degvilleのまだデザイナー時代の写真や、髪型もBoy Georgeのルームメイトという雰囲気も出ていて(メイクもギャルメイク)、当時のロンドンカルチャーを感じる事ができます。
Sigue Sigue Sputnik - The Pirate Trailer
公式のストーリーにある、SSSの予告編映像ですが、これは、レコード会社へのプレゼン活動の為に制作されたものだそうで、バンドの曲は「サントラ」的な要素を含み、バンドのコンセプト・イメージを既存映画から使って、映像を完成させたものです。
イメージを伝えることから映画のシーンを抜粋しているわけです。タイトルにパイレートとありますが、あくまでバンド・イメージの表現のためのプロモ使用ということで、レコード会社への説明のためとなります。
映像は「A Clockwork Orange(時計じかけのオレンジ)」、「Blade Runner(ブレードランナー)」、「Pink Flamingoes(ピンクフラミンゴ)」、「 Assault on Precinct 13(第 13 分署の襲撃)」、「Escape from New York(ニューヨーク1997)」、「Scarface(スカーフェイス)」、「Rambo(ランボー)」、「Mad Max(マッドマックス)」などからで、Sigue Sigueの曲もこうした映画のSF的な世界観からイメージされたとされています。
こうした活動のほか、ライブも行い、1984年には、レコード会社11社の争奪戦により、EMIレコードと「契約金15億円」というとてつもないバンドになります。
となりますが、実はこの契約金の数字は伝言ゲームのように、メディアで伝わり、最終地日本で600万ドルにまで跳ね上がった結果だそうです。
なんだ、日本だけだったんだ ?!とは言っても、話題性は充分でした。
(それにしても、見直していますが、バンド名の由来も伝言ゲームっぽいので、他でもそうかもしれませんので、先にお詫びします)
1986年2月にデビューシングル「Love Missile F1-11」がリリースされます。Giorgio Moroder(ジョルジオ・モルダー、ディスコの父)がプロデュースしたこの曲は全英シングルチャートで3位、南アフリカで2位を獲得したほかヨーロッパやアジア各国で大ヒットします。
Sigue Sigue Sputnik - Love Missile F1-11
大昔、このMVを見ましたが、このMVにはver違いがあります。
私も当時は学生でしたが、12インチを購入しました。ミックス違いの曲が収録されていました。※シングルの内容やMVについては、またの機会に言及します。
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7月にファーストアルバムの『Flaunt It(ラブミサイル)』がリリースされます。
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2曲目の「Atari Bady」、タイトルからビデオゲームのメーカーのATARIを思い出しますが、サイバーなアンビエント曲調です。アルバム全体は凝ってますが、ディスコサウンド的なシンセドラムが毎曲り、単調なのかもしれません。ただピコピコ電子音ミュージックってこういう感じは多かったーと思うのです。
今、画像を調べていたらTonyが「MSX」バンダナしてて笑った。
学生だった私が、とある日本の最先端のテクノロジー企業でMSXで仕事をしていたことを思い出して笑いました。
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とはいえ、アルバムは評論家などから落胆の声がありましたが、それでも斬新なアイディアがふんだんに取り込まれていました。
日本のプラモメーカーと提携して、このプラモを同封してくれたら、相当、マニアが狂喜乱舞したかもしれません。因みに、私はこちらも購入しました。見事にSSSの「金づる」になってます。
そして、この頃に日本で「夜ヒット」に衛星生中継で出演しています。
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音楽雑誌では既にSSSは話題になっていて、MVも早々に見れた記憶があります。この時代の音楽雑誌は毎月ロンドンの音楽シーンを記事にしていて、Martinがズラ?だったとか、そんなのありました。
ので、この中継は後の方だと記憶しています。予定されていた、日本公演のあたりだと思いますが、ちょっと日付がわかりません。
アルバムや曲はヒットしましたが、ツアーとともにトラブルが発生します。要約すると以下な感じです。
スタジオ作品より劣る演奏が不評だったのに加え、観客の暴動によりツアーのキャンセルや会場の変更が多発したため。挙句の果てにこの暴動がバンドのメンツを保ちツアー失敗の責任を転嫁するために仕組まれたものだとさえ囁かれる始末だった。
当時の記憶からも、そんなのあったなーと。音楽雑誌にこんな感じのことが書かれていたのを思い出しました。しかし、演奏に関して、1985年のSSSのライブ映像が残っていました。
実際には演奏ができない、口パクというのは、デマで、普通に演奏しています。演奏力がと言われいますが、キャリア的に普通にバンドをやっていたわけですし、なぜでしょう。
映像をたどっていくと、1985年12月のライブ映像でクリスマス的なライブかもしれませんが、Tonyがアイスホッケーのキーパーのようなお面をしていて、ステージにモノが投げられ続け、Martinのマイクのコードを前列の観客が引っ張る、ステージに上がってマイクを持って文句を言うなど、とんでもないことになってしまいます。
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こんな映像が残っていたのもビックリしましたが、当時の大人達はそれなりに知っていたのでしょうね。
ツアーには戻れず、SSSの活動はしばらく停滞します。
1988年には陽キャをふんだんにMVで発揮している楽しいシングル「Success」を発表しますが、これもさほどなアクションになります。
Sigue Sigue Sputnik - Success [Official Music Video]
※映像はクリックすればYoutube内で見れます。
1988年にもなると、徐々にそれまでのテクノやディスコサウンドが「はやらない」ものとされてきます。SSSも脱・電子音楽、自然回帰的な明るい音楽、仲間と一緒に踊れる曲を発表しましたが、強すぎたキワモノ的なイメージを払拭するには至らなかったのかもしれません。
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さらに、Guns N' Roses「Sweet Child O' Mine」、Def Leppardの「Pour Some Sugar On Me」など、曲調もストレートなロックがチャートを賑わせ、新しいバンド台頭の他にもGeorge Harrisonの弾けぶりや、オーソドックスなRick Astleyのヒット曲「ねばごな」も1988年でした。妖しいセクシーなスターもINXSのMichael Hutchenceがいました。
電子音楽でもNew Orderの「Blue Monday」などSSSのような同じビートの繰り返しやサンプリングとは真っ向から逆の暗く重いダンスビートの打ち込み電子音楽の曲は支持されました。
80年代から90年代はCDバブルと言われる時代でした。8cmのCDシングルも登場し、長い時間の収録もバンドとして課題になってきます。
SSSの成功者になったー感の明るすぎのMVは、成功を目指す多くのバンドのパワーの前では、霞むような。
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って私は実際には見たことがありません。
とは言いつつも、1990年代にもSSSは浮上していますし、さらに、2002年にとうとう来日し、渋谷Quattroで演奏ました。懐かしいです。この時、「普通以上に演奏していたし、最高!」という話になって、一体、演奏できないとかいう謎はなんだったのかなという話になったのを思い出しました。
私は2002年の来日にはいきませんでしたが、DVDは買いました。
それにもまして、今回色々調べていたところ、1980年代のSSSの音源が思った以上にYouTubeにあり、これらが残っているのは関心します。
最後に、SSS現在の活動を紹介します。
SSSの公式サイトからですが、2020年10月にSSSはファーストアルバムの『Flaunt It(4CD Deluxe Edition)』をリリースしました。
これが最終情報になります。
こちらはTony JamesとNeal Xの両名の表記でコンタクトを募集する形です。
続いて、各メンバーの活動です。
Tony Jamesの現在はSex Pistols、Generation Xのメンバーである、Steve Jones、Paul Cook、Billy Idolらと、いわゆるスーパーグループであるGeneration Sexを結成し活動中。今年の夏にはGlastonburyに登場。
にしても、Billy Idolが「God Save The Queen」を歌うっていう現象。演奏の音はギターとドラムが本物なので、普通にSex Pistolsなだけに、どうしたものか。そのままがいる感じ。なぜかカバーしているバンドを見ると「笑う」のはどういう脳への指令系統なのか、謎です。
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MSX知らない人からしたら、なんのことやらです。
次に、Neal Xは普通に演奏上手いんですけど、一応、SSSの演奏云々を気にしていますが、そんなことないです。そして、最近は自身のバンド・The MontecristosとMarc Almondバンドでも活躍しています。
最近のライブは、8月に「Let’s Rock(80’s festival)」に主演し、「Love Missile F1-11」を演奏しています。内容は不明。
そしてそのほかに見せれそうな映像としてあったのが、こちら。
Glen Matlock, HOTEI, and Neal X - Live at THE 100 CLUB
Neal Xは、今年の5月24日に、ロックの殿堂入りを果たしたGlen Matlockのライブにロンドンの老舗クラブ「THE 100 CLUB」で演奏しています。
また9月13日発売の布袋寅泰の『GUITARHYTHM Ⅶ』収録のDeep Purpleのカヴァー曲「Highway Star」にギターとバッキング・ヴォーカルで参加。
この2人の流れは、SSSはSex Pistols対抗していたとか、そんな感じのことからなのでしょうか。
この件で、「コンサートで道化をやってる。コンサートは暴動。仕組まれたもの。計画された暴動。ちっとも危険じゃないし、無意味」と1986年にJohn LydonがSSSについて語っていました。
確かにSex Pistolsのライブの方が本当に怖いし、事件を考えると道化とか、茶番と思うのは当然でしょう。EMIの契約金15億円なんて彼らにしてみたら、「は」というか、なんだか不可解な謎でしょう。
さらに、映像でやたら警察のような衣装をきたSPのような警備員がすごく多くいて、一斉に取り押さえにくるとか、それも計画的なのかな。
当時の私は学生で、雑誌は何が書いてあるのがよくわからない文章も多く(書いてる人もかも)、伝言ゲームもあってか、EMIとの契約についてなど、John Lydonにまで話がいくものなのですね。
確かに、New OrderもSex Pistolsに影響を受けていますので、SSSに対しては、John Lydonと同じ感覚なのでしょう。
日本の2000年ぐらいの、私の周辺では「演奏ができない」がメインだったような気がします。
最後に、今回来日する、Sigue Sigue Sputnik Electronicはこんな感じ。
Electronic DNA Promo Video
こちらは10年前の映像になります。
Martinだけは他のバンドでの所属はなく、ソロ活動以外は、「スパトニック2」、「スパトニック2 - ザ・フューチャー」なんやかんやとSSSです。
SSSE(Sigue Sigue Sputnik Electronic)は2020年にMartinが、2013年に自身のレーベルからCD-Rで発表したアルバム『Electronic DNA』アルバムリリースされました。日本独自世界初CD化で、邦題は『エレクトロニック DNA 2049 〜もう一度見せびらかしましょう〜』。ジャケットやアートワークも日本オリジナル・デザイン。ボーナスCD付き2枚組仕様でした。
このCDに収録されている「Boom Boom Satellite 2049」はブンブンサテライツの故川島道行氏に捧げられたヴァージョンです。
SSSEは昨今の80年代のリバイバルもあり、最近の英国でライブ活動も活発にしているようです。
最後に来日公演の告知です。
大阪と東京で2公演。この2バンドが、日本で今に観れるなんて、当時、思ってもいませんでした!(どういう言い回し?)
![](https://assets.st-note.com/img/1695429242192-Kiq0hKlgZT.jpg?width=1200)
11月2日(木) 大阪・味園ユニバース 17:30 / 18:30
スタンディング 前売 ¥8,000 / 当日 ¥9,000 (税込・ドリンク別)
主催:SMASH WEST 06-6535-5569 / https://smash-jpn.com/
11月5日(日) 東京・渋谷 WOMB 16:30 / 17:00
スタンディング 前売 ¥8,000 / 当日 ¥9,000 (税込・ドリンク別)
主催:エイティーフィールド 03-5712-5227 / http://www.atfield.net/
こんな感じ。
オフィシャル先着先行受付中 〜 2023年10月1日(日) 23:59
となります。
そして対バンのJesus Jonesの記事は以下です。
まあ、他にもありますが、今日はこれで。何か、最後の方では、SSSとSex Pistolsなどを考えてしまいました。当時、学生な私は気にせず聴いてましたので、そんなこともあるんだなーで、ちょっと気まずい状態になりました。
今回も無料の記事です。
最後にメンバーシップも始めています。
次回の予告ですが、80年代や、90年代や、または別なバンドのニュースとか、追悼シリーズ、もしくは来日シリーズ、などなどの、どれかが濃厚という予告でした。
10月からのクリエーターズフェスも宜しくお願いします。
ご清聴ありがとうございました!
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