測量士補登録
先日、測量士補に登録されました。
しかし、履修要覧や学群入学時のカリキュラム講習会で、地球学類で測量士補がとれるという話は聞かないと思います。実際、履修要覧で測量士補に関する言及があるのは数学類・物理学類・生物資源学類のみです。ひそかに転学類したわけでもありませんし、測量士補試験を受験し合格したわけでもありません。私は測量法第51条第1号「大学において、測量に関する科目を修め、当該大学を卒業した者」に該当する者として登録されています。
では、なぜこのようなことができたのでしょうか。なお、予め断っておきますが、国土地理院および大学のミスではありません。
登録できた背景
測量法施行令第14条で、「法第五十条第一号及び法第五十一条第一号に規定する測量に関する科目は、土木工学科、農業土木学科、林学科、採鉱学科若しくはこれらに相当する学科における測量学又は天文学科、地球物理学科、物理学科、数学科、地理学科、地質学科若しくはこれらに相当する学科を専修する者についてのこれらの科目とする。」(「法」は測量法のこと)とあります。ここで、地球学類は地理学科、地質学科に相当することに着目していただければと思います。
測量法施行令第14条に規定する相当する学科等に関する審査基準第5条第2号で、「測量に関連する教科目の単位数の合計が40単位以上であること」が要求されています。測量法施行令第14条に規定する相当する学科等に関する審査要領第2条で具体的にどの科目が「測量に関する科目」なのかが示されています。別表を読めば、「地質学科」や「地理学科」の欄に掲載されている科目群の多くに、地球学類開設科目で対応する科目があることがわかります。普通に履修していれば40単位は軽く超えると思います。
地球学類出身者の測量士補登録事例
実は過去に、地球学類出身者が測量士補を登録した事例をいくつか聞いていました。
mixiでの投稿(2012年)
Twitterでの投稿(2014年頃)
このほか、同期が同じ条件で既に測量士補を取得していました。
申請手順
とはいえ、地球学類出身者が登録できると積極公表されているわけでもありませんし、登録申請書の提出前に15,000円の収入印紙を購入する必要がある関係で、万一登録できない場合に15,000円が無駄になることをおそれて、いちど国土地理院総務課試験登録係に電話しました。そのとき、数学類ほかと異なり事前審査が必要であることが説明され、以下の流れで行うように指示されました。
1. 学群の成績証明書・卒業証明書を添えて、国土地理院宛に郵送。そのとき事前審査希望の旨を記載したメモ(自身の連絡先も)を添える。
2. 審査結果が返ってきてから、登録申請書を記入して国土地理院宛に郵送(書留で送ること。切手を貼った返信用封筒も必要)。このとき成績証明書・卒業証明書は不要(既に提出しているため)
3. 登録作業完了後に登録通知書が返送される(これは通常の人と同様)
この流れで登録できましたが、地球学類出身者が申請を行う際は、事前に電話かメールで確認しておいた方が確実ではないかと個人的には考えます。
測量学の授業は?
地球学類生の多くは、測量学の授業を受けていないと思います。測量学の授業は生物資源学類で開設されています(シラバス、春学期の土曜集中)。受けて損はないと思いますが、地球学類生の場合は測量士補取得のための必須科目ではありません。(ただし生物資源学類生は必須なので要注意)
なお、私は学群3年生のときに「測量学」を履修しましたが、所属分野のゼミと被ったため「測量学実習」は履修していません。
メリット
測量士補は試験に合格さえすれば誰でも登録資格は得られるのですが、この方法で登録できれば試験を受ける必要はないですし、学群4年間で普通にやってきたことだけで特別なことをせずに国家資格が取得できるわけです。就職活動などでも生かせるかもしれません。