【翻訳】ゲイブリエル・キッドの復帰マイク🇬🇧 NEW JAPAN SHOWDOWN 10.17 2021
長い間、日本でも LA 道場でも姿を見せていなかった、英国出身のヤングライオンことゲイブリエル・キッドが、現地時間10月17日開催の NEW JAPAN SHOWDOWN に登場しました。
マイクを披露し、ROH 所属の技巧派レスラーとして知られるジョナサン・グレシャムに対戦を要求しました。現地時間11月15日開催のカリフォルニア大会『DETONATION 2021』で試合が組まれる模様です (公式は未発表)。
ゲイブの復帰自体と同じかそれ以上に話題を呼んでいるのが、彼のマイクのあまりに悲痛な内容です。分量的には、私が普段やっているように Twitter でスレッドを書けば十分なのですが、それを予期せず目にした方のトラウマ・心の傷を呼び起こしてしまう可能性があると判断したため、note に書くことにしました。
なので、もし過去に自殺を考えたり、メンタルヘルスの問題を抱えていらっしゃたりする方は、ここでのブラウザバックを強く推奨いたします。私自身も翻訳していて、かなり心がきつくなる内容でした…。
それでは、以下、ゲイブの復帰マイクの翻訳です。
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ゲイブの復帰マイク
元動画:⬇️
ゲイブ「俺は国際的なパンデミックが起こっている真っ只中、言語もわからない異国の地で、毎日自分を肉体的、そして精神的な限界まで追い込みながら18ヶ月も過ごしたんだ。毎日だ!」
ゲイブ「そして世界がロックダウンして、あらゆる場所が閉鎖されて、みんなに在宅勤務しろ、2週間家に留まって Netflix でも見てろ、って言い出したとき、俺にはそれができなかった。俺は新日本の道場にいて、毎日欠かさず練習していたんだ。」
ゲイブ「今からする話は、分かってくれる人もいるし、共感できない人もいると思う。だけど、ああいう思考過程は、あらゆる人の心に重くのしかかるものだ。」
ゲイブ「あれは俺を、俺を…………、支配したかもしれない。俺の心を支配したんだ。ある日、散歩に出かけたんだけど、もうこれ以上やってられなくて、東京のビルの屋上に立った。これ以上生きたくないって思って、屋上から地面を見下ろしたよ。もしこのビルから飛び降りれば、全て消えてなくなるって思ったんだ。俺が感じている全ての気持ち、俺の頭をぐちゃぐちゃにしている全てのこと、全部から解放される。だけど、二つのことが、俺をあと一歩のところで思い留まらせた。一つ目は、母親のことを考えたから。」
(ファンが拍手👏👏👏👏)
ゲイブ「二つ目は、プロレスだ!!なぜなら、神に誓うよ。俺はこんなところで自分の旅を終えるには、あまりに多くのことをプロレスに賭けたし、犠牲にしたし、失ってきた!!神に誓ってだ!!」
(ファン拍手👏👏👏👏、ゲイブは涙を拭う)
ゲイブ「俺は18ヶ月も日本にいた。毎日だ!!家族に会うこともできなかったし、友達とも会えなかった!俺は一日も欠かさず日本にいたから!起床する、道場を掃除する、スクワットをして、腕立て伏せをして、ちゃんこを作る。それが俺の18ヶ月間の全てだった!!18ヶ月もだ!!!」
(あるファンが「ゲイブ、愛してるよ!!」と叫ぶ)
ゲイブ「HEY、俺も愛してるよ。」
(ファン大歓声)
ゲイブ「俺はそこに座って、おばあちゃんの近況について家族からテキスト・メッセージを受け取っていた。俺はおばあちゃんが年老いていくのを FaceApp や WhatsApp で見守るしかできなかったんだ。(ここで言葉に詰まる) 」
(ファン拍手👏👏👏👏)
ゲイブ「俺を動かし続け、困難を乗り越えて進み続けられたのは、たった一つだけ理由がある。悲しい気分で家にいて、気持ちがぐちゃぐちゃになって、この感情が何なのか、初めて経験しているこれが何なのか、全く分からなかった。でも、そんなとき今この瞬間のことを、ずっと頭に思い浮かべていたから進み続けられた。この瞬間を何千回も頭の中に描いていたんだ!一日も欠かさずに考えていた。なぜなら、それがどこなのかわからなくても、誰の前に立つのか知らなくても、俺は新日本のリングにもう一度立つと確信していた!それこそが、俺が進み続けられた理由なんだ。」(完)
このマイクを聴いて
マイクの最中に、ゲイブが度々涙を拭っている様子が見えて、本当にここまで苦しい道を歩んだんだなと、本当に悲しい気持ちになりました…。
復帰できたこと自体は素直に嬉しいものの、マイクのあまりに悲痛な内容とトーンに、これ以上自分のことを追い込まないでほしいとも思いました。
ゲイブのマイクの動画を投稿してくれた、新日本がテーマの有名ポッドキャスター Super J-Cast さんが、以下のツイートをされていて、とても重要な指摘だと思ったので翻訳します。
新日本プロレスは、ヤングライオンのメンタルヘルスにもっと気を配る必要がある。もしゲイブが言ったことが本当なら(そうでないと疑う理由もないが)、これは本当に、本当に悪い結末を迎えていたかもしれない。
ヤングライオンはもちろんのこと、隔離生活を耐えて来日してくれている外国人選手への配慮が行き届いているのか、正直とても心配になりました。
個人的に日本は、欧米諸国と比べてメンタルヘルス後進国だと感じていて、精神的に悩みを抱えていても、周りに打ち明けづらかったり、必要な支援が得られないというケースが多いと思います。
参考:⬇️
なので、このゲイブのマイクを聴いて、改めて周囲にメンタルの問題を相談できるような環境の整備、人間関係の構築が大事だなと思いました。また、必要な支援を受けられるようにするための知識も大事だと感じます。
以下は、東京都福祉保健局のトップページです
なお、「ゲイブが精神疾患で苦しんでいる」と記載されたツイートが拡散されてましたが、マイク中ではひとことも精神疾患に言及していないことは強調しておきたいです。精神疾患は自殺願望と重なるところはありつつも、他の要素も大きく関わる複雑な問題なので、本人からの発言がない限りは安易に結びつけるべきではない思います。
最後に
いかがでしたでしょうか??
ゲイブがこれからも健康に長い間、プロレスラーとして活躍できることを願います!!
少しでも「いいな」と思っていただけた方は、
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それでは、次回の記事でお会いしましょう!!👋
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