朝、地上に出ると体全体に懐かしい空気がまとわりついた。何だろうと周りを見渡すと工事の人が水撒きをしていた。灼熱のアスファルトに接した水は直ぐに気化して、何処からか吹いてくる風に乗ってやって来た。小さい頃の思い出を伴って唐突にやって来た夏休みの感覚に暫くの間浸るのもわるくない。

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