【推し香水レポ・比較】「Celes」も「FINCA」も最高だった話
はじめに
「推し香水」って聞いたことありますか?
私はというと、存在は知っていたものの自分とは縁のない物だと思っていたため、「ほーん。」といった感じで横目で見ていた程度でした。
Twitterでフォロワーさんのあのツイートを見るまでは…
「推し香水作ってもらってきた〜!!」
え?なんだって?推し香水って作れるの?????
フーン………………こりゃ作るしかねぇな。
完全オリジナル香水を作ることができる「Dance」は兵庫にあるということで関東民の私はまたの機会とし、ひとまずネット香水専門店「Celes」、新宿にある「FINCA」の二つを利用して推し香水を作ることにしました。
①ネット香水専門店「Celes」
「Celes」では、推しプレゼンをサイトのフォームから送ると、香水のプロの方が500種類以上の既存の香水の中から推しのイメージに合った香水を選んでくれます。
流れとしては、
①香水容量を選ぶ
②渾身の推しプレゼンをフォームに入力する
③カートに入れてお会計
というとっても簡単な3ステップ。
容量は三つ。お試しムエット500円、15回プッシュ(0.75ml)850円、50回プッシュ(2.5ml)1700円です。多ければ多いほどお得な仕様。コストコか?
私は15回プッシュと50回プッシュを一つずつ、二つ注文したので送料450円を合わせて計3000円でした。安い。
香水って一本数万円する高級なイメージがあり手が出しにくかったのですが、良心的な価格でお試しの量を注文できるのは初心者としてはありがたい。
ちなみに、推しプレゼンは字数制限も入力項目もなく完全フリースペースとなっているので、思う存分書けます。ただ、読んでくださるCelesの方のためにも自分で混乱しないためにも、項目を分けて箇条書きにすることをおすすめします。
注文して2週間ほど経った頃ポスト投函で香水が届いたため、精神統一をした後に開封の儀を執り行いました。
「香水だけもらってもよく分からないよ〜!」という初心者に優しい仕様で、同封された香水の名前カードにあるQRコードを読むと香水の詳しい説明が読めます。これがまたいいんだなあ。
私の狂いは割愛しますが、QRコードでアクセスできる香水の説明ページはSafariのお気に入りに入れていつでも見られるようにしてありますし、香水を振ったハンカチをしばしば吸引して生活しています。
②「FINCA」(カオリバーフィンカ)
「FINCA」さんでは、店舗で対面カウンセリングを受けながら、既存の香りを肌の上で重ね付けする《パイルアップ》という方法でオリジナルの香りを作ることができます。香水同士を調合して一つの香りにする訳ではないので、少なくとも二つの香水を選ぶ形になります。
ネット通販もあるのですが、今回は実際に体験した対面オーダーの流れを説明します。
①インターネットでカウンセリング予約する(当日整理券を配布しているので飛び込みでも可能な場合あり)
②来店までに、公式サイトで配布されているオーダーシートに香水を作る目的、香りの好みなどを書いておく(来店してから記入することもできるが、その場合予約時間よりも早めに行くようになる)
③オーダーシートを元にカウンセリング、パイルアップして香りを選ぶ
「FINCA」さんで注意すべきなのは、〈カウンセリングの際は著作権があるキャラクターや実在の人物の写真を見せたり、名前を出したりしてはいけない〉〈SNS等で香水とキャラクター・実在の人物を結びつけられるような投稿をしてはならない〉ということ。
著作権法で許されるラインは私的利用までなので、キャラクターの香水を作って対価をもらうと営利目的になりアウトになってしまうためです。2次創作の界隈でもこの辺りはグレーゾーンが広く難しい話ですが、念には念をということで、カウンセリングの前にこの点について説明されます。
説明の後は、事前に渡したオーダーシートを参考にしつつ「体格は細身?がっしりしている?」「季節に例えるなら?」「周りからはどう思われている?」など、更に推しを深掘りする質問に答えていきます。隣でカウンセリングを受けていたお姉さんは「彼は暗い過去を持っていますか?」と聞かれていました。どんな質問?
ある程度イメージが定まると、担当の方が手際良く8種類の香水を選び、4通りの組み合わせを創香して一言、
「それでは、この中に推しがいるか探してください!」
宝探しのようなノリで言うので思わず笑ってしまったのですが、いや待てよ、よく考えるとこれは宝探しよりも難しい、目に見えない概念を探す旅である。笑っている場合ではない!と真剣に一つ一つ香って吟味していきます。
その中で特に気に入った組み合わせが一つがあったため、それを元に他に足してほしい要素、香りなどを伝えて少しずつ理想の推しに近づけていきます。
あまりにも色々な香りを連続で嗅ぐと鼻が麻痺してくるので、備え付けの瓶に入ったコーヒー豆で嗅覚をリセットして鼻を初期値に戻す作業を挟みます。
店の外に出て香りを試すとまた違った印象になるということで、香水を振った紙を手に店を出たのですが、外には通行人が普通にいるので大量の紙を持って真剣に香りを嗅いでいる不審な姿を見せつけてしまいました。ごめんね。
10通りほどの組み合わせを試したのち、「これだ!」と思うものと出会ったためカウンセリングは終了。撮影用に、香水の解説シートとオシャレなフレームを香水と共に並べてくれます。福利厚生。
最後にお会計で、30ml2400円を2本購入したため4800円でした。全部でちょうど30分、短い時間に対して非常に濃い時間を過ごすことができました。
③両者の特徴を比較して
「Celes」と「FINCA」はどちらも既存の香水を利用するという点で共通しています。
「迷ったらどっちを利用すればいいの?」
という人のために、両者の特徴をざっくりと比べていきたいと思いますので、どちらが自分に合ってるかな?という観点でご覧ください。
○「Celes」の特徴
・ネットオーダー、ポスト投函なので家で全て完結する手軽さ
・少量からリーズナブルにお試しができる
・文章で推しプレゼンを送るため、推しへの思いを取りこぼし無く伝え切ることができる
○「FINCA」の特徴
・プロの対面カウンセリングで新たな推しの一面を発見できる
・香水の組み合わせを一緒に選んでいくため、既存の香水でありながら特別な香りを作ることができ、自分にとって納得のいく香りに出会える
・真剣に推しについて語る時間がとにかく楽しい
以上のように、「Celes」さんはインターネットがあればどこからでも注文でき敷居が低いため気軽に利用したい人向け、「FINCA」さんはオリジナリティにこだわりプロの方と一緒に自分の中の推しを追求したい人向け、というのが個人的な結論です。
補足ですが、「Celes」さんは既存の香水なのでオリジナリティといったものは無いものの、裏を返せば気に入ったものをいつでもどこでも購入できるというメリットがあります。
また、「FINCA」さんはサテライトショップを除くと新宿まで足を運ぶ必要がありますが、その分貴重で楽しいカウンセリング体験をすることができるので個人的にとてもオススメです。
おわりに
推し香水を作ってみて感じたことは、香水そのものの素晴らしさは勿論なのですが、何より好きなもののことを真剣に考えている時間は本当に楽しいということ。
香水を手に入れる準備段階から手に入れた後までワクワクしていて精神衛生に大変よろしいので、2050年くらいには推し香水健康法が流行るのではないでしょうか。
最後に、この記事が推し香水を作ろうか迷っている人の参考・後押しになれば幸いです。
では、お互い楽しいオタクライフを。